日本が忘れてはいけないことは、習近平国家主席は中国の歴史の中でも海洋政治家として知られ、海洋権益を重視していることだ。

習氏は福建省に17年間もいた。
呉勝利(ウーションリー)という海軍の前総司令を本来ならば引退なのに引き続きやらせたり、
自分の子飼いの人物を国家海洋局長に送り込んだりもしてきた。

2017年10月の中国共産党大会では「海洋強国の建設を加速させる。
自国の正当な権益を決して放棄しない」と述べ、海洋権益の拡張を訴えてきた。
習指導部の下、中国は大陸国家から海洋国家に軸足を移しているのだ。

中央集権を強め、強権的な習氏の意向を「忖度」し、
中国全体の隅々の国家組織が、対内的にも対外的にも強硬姿勢に出ていると筆者はみている。
香港や尖閣、南シナ海、インドなどがそれに当たる。

なお、「多くの中国人が尖閣どころか、沖縄ももともと中国のものと思っている」と話した。