南極オゾン層改善、NASA「フロン規制効果」

1/5(金) 17:33配信 読売新聞【ワシントン=三井誠】

米航空宇宙局(NASA)は4日、
南極上空のオゾン層の破壊が改善する傾向にあることを、直接観測で初めて確かめたと発表した。

NASAは、オゾン層を破壊するフロンを規制するために1989年に発効したモントリオール議定書の効果が表れたとしている。

大気中のフロンが分解すると塩素が生まれ、塩素はオゾン層を破壊する。
研究チームはNASAの衛星が2005〜16年に観測した南極上空のデータを分析し、塩素のレベルが1年あたり0・8%の比率で減っていることがわかった。

オゾン層が破壊されてできる「オゾンホール」の状況は、南極上空の気象条件にも左右される。
そこで気象条件に影響されにくい冬で比べたところ、観測当初に比べ、破壊されるオゾンの量も約20%減ったという。