【ひきあげ引揚げ引き揚げ引き上げ引上げ】

1945-46 恐怖の朝鮮半島 忘却のための記録
https://www.youtube.com/watch?v=CGsV73HYQ98

   以下本文より引用する。

「やがて官舎街へきた。そこである屋敷から朝鮮人が荷車をひいて出て来るのを見た。
車には家具類はもちろん、薪の類から漬物樽まで積まれていた。
白昼の公然たる泥棒。
しかし訴えるべき警察はない。
そう知ると、急に恐ろしさを感じた。
どこを見回しても、ぼくの味方らしいものはない。
これまで、ぼくはいつ、どんなところにいても、こんな恐ろしさを感じたことはなかった。
それは意識するとしないにもかかわらず、警察が厳として存在し、大日本帝国という国家権力があったからではなかっただろうか。
しかし現実は無警察状態にあり、大日本帝国は少しもぼくたちの頼りになりそうにない。
ぼくはそのとき、目に見えない国家の力がその民族にとってどんなに大切なものであるかをつくづく思い知らされた。」