★★欧州製新型長距離空対空ミサイル:ミーチア(Meteor):FAQ★★

Q1)320kmってどうしてそんなに長いの?amraamでも100km程度なのに。
A1)エンジンが違います。aim-120は固体ロケット、meteorはラム(ram)ジェットエンジンです。
   つまり大気中の酸素を燃焼に使えるので、酸化剤不要でその分遠くへ飛べます。
   amraamことレイセオン社AIM-120とミサイル容積は大差ないのに距離が著しく異なるのはこうした理由です。

Q2)でも戦闘機のレーダー探知距離より遠くで当たるの?
A2)誘導システムが違います。多くの空対空ミサイルは最初の誘導は戦闘機が発するレーダー波の
   反射を捉え、最終的にはミサイル自らが発するレーダー波の反射で誘導します。だから
   戦闘機のレーダーの性能以上の距離は撃てません。これに対してmeteorでは、
   最初の誘導はデータリンク、つまり衛星通信で敵機の位置を誘導します。AWACS等が
   あれば問題無いという訳です。

   以前も米海軍のフェニックスミサイルやロシア空軍に100km超の長距離空対空ミサイルは
   あるにはありましたが、戦果もなく有効性に疑問がありました。今後は実効的なものに
   なっていくのでしょう。

Q3)データリンク?
A3)現在でも空自の99式やAIM120でも指令誘導というものがありますがそれを更に
   洗練したものです。数年前から米軍や自衛隊では「ネットワーク型戦闘」とか
   「クラウド型」というコンセプトを打ち出してます。これは目標識別+誘導と発射機を別々に
   して効率を高めようというもので、イージス艦が補足した敵機を別の護衛艦から発射したり
   できます。これもその具体的製品の1つです。