・人種を一つに……

 世界の戦争、紛争のほとんどは、国境を面している国家同士、あるいは民族同士の間で起こっている。人は、ことのほか隣人をよく憎む。
 この感覚は、島国日本人にはなかなか実感できない感覚だ。
 だが、もし朝鮮と国境を接していたならば、どうせ韓国人といがみ合っているはずだ。
 自分の理屈を主張し、相手がそれを受け入れない。お互い妥協しない。
 これを繰り返して関係が悪化していくのである。

 隣人との関係を良好に保つことさえできたならば、世界の紛争のほとんどは無くなる。 
 どうすればいいのか。
 民族浄化は、一つの答えである。
 日本は単一民族国家と言えるが、それは飽くなき武力闘争の末の結果である。
 大昔、石槍、石斧の時代からの、争いに次ぐ争いの末、人は集団の規模を大きくしていった。
 日本だって、大昔は、少数の部族社会が独立していた状態だ。さぞやたくさんの集団が、戦争の末に敗れて滅亡あるいは吸収されていったことだろう。
 琉球人だって400年ほど前、アイヌだって100年前に、本土から弾圧され、そして吸収されていったのだ。民族浄化である。
 その結果、こうして、現在では、日本人はほぼ完全に単一民族国家であり、国家内部に分裂の動きも差別も無い。

 人類のモラルから考えたら……、異なる民族同士があまねく仲良くなる可能性よりも、混じり合ってしまったほうが、仲良くなるには話が早いのではあるまいか……。