日本車締め出すな ウラジオ市民ら 輸入規制に抗議


【ユジノサハリンスク26日津野慶】
「右ハンドル車を守れ」−。日本製中古車を締め出そうとするロシア政府の方針に
反対するロシア極東の市民が二十二日、沿海地方ウラジオストク市などで一斉に
抗議行動を行った。

インタファクス通信などによると、同市では一千台以上の車と数千人の住民が参加した。
ヘッドライトを点灯し、日の丸を掲げて君が代を歌いながら市街地を走行。日本車の輸入
継続を訴えた。

続く集会で同市議会のドミトリー・ペニャスィ議員は「ウラル山脈以東の車の70%が
右ハンドル車だ。市内では関連業界で約十万人が働いている。右ハンドル車が禁止された
ら70%が失業する」と強調。署名活動のほか、首相の人形を自動車部品で突き刺す
パフォーマンスも行われた。

沿海地方ではウスリースクやナホトカでも同様の抗議行動が行われた。カムチャツカ地方
のペトロパブロフスクカムチャツキーでは一部住民が抗議のスローガンを掲げたが、軍隊
が鎮圧に乗り出し十数名が死傷する事態に発展した。

昨年ロシア極東に輸入された中古車は約四十万台で、大半が日本車。ロシア政府は国内産
業保護のため、中古車を解体して部品として輸入する「解体車」の関税を引き上げ、
右ハンドル車の輸入禁止法案を下院に提出。首相も自動車でなくディーラーを
解体してやるなどと、日本車排除の姿勢を強めている。

北海道新聞 (11/23 11:26)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/international/130805.php