教習所も試験場も、従来は後輪操舵の車両が多く使用されていたが、
最近は大半が中折れ式(アーティキュレート式)に置き換わっている。

■ 大特試験のコツその1 【車両操作】:コマツ WA100 (中折れ式)の場合。
・パーキングブレーキは座席の左側。
・バケット操作用の十字レバーは座席の右,操作レバーに被さるように細い操作停止レバーがある。
  バケットを動かすときは操作停止レバーを前に押し出してバケット操作レバーが動くようにする。
    操作レバー:左→バケット上げ,右→バケット下げ
          押す→アーム下げ,引く→アーム上げ
  バケットの操作を終えたら,操作停止レバーを手前に引き戻し、バケットの誤動作を防ぐ。
・ハンドルの下-左側(乗用車ではワイパーレバーのある位置)にギアレバーがある。
 手前からR/N/D,長さの短いレバー。
・ギアレバーの下に変速レバーがある。手前から3/2/1速,長さの長いレバー。試験では使用しない。
・大特車両に慣れてない場合,ハンドルは両手で柔らかく握り,遠方を見てふらつきを抑える。
  ハンドルのノブは方向変換のときだけ使ったほうが良い(慣れてない場合)。
・ハンドルノブの位置はハンドルを切るごとに毎回変化するので,戸惑わないように。
・ハンドルを据え切りすると車体が踊るような感じがある。
・ウインカーは自動で戻らないので,カーブ・車線変更が終わったら自分で戻す。
・ブレーキはかなり重い(止まるまでに時間がかかる)ので早めにしっかりと踏むよう心掛ける。
 練習走行区間でグッと踏んでみると良い。
・ドアの窓は押し開きになっているので初回乗車時に開け方を確認しておくこと。
 (ただし、着座姿勢では届かないので、発進前に開けておく方が良い)

■ 大特試験のコツその2 【発進】
1) 乗車前に,路面に下ろされたバケットが指定された停止位置からどのくらい離れているか確認。
2) ドアの前で車両前後の安全を目視で確認し乗車。ドアはしっかり閉めないと半ドアの可能性あり。
3) 座席のシート高を合わせ,ルームミラーに手を添えて見え方を調整。
4) シートベルトを着用。
5) ブレーキを踏んで,変速レバーを3速,ギアレバーをニュートラルに入れエンジン始動。
6) バケット操作停止レバーを解除(前に押し出す)し,バケットレバーを左に倒してバケットを上げ,
  次にバケットレバーを手前に引いてアームを上げる。操作停止レバーを入れる(手前に引き戻す)。
7) 1で確認した距離を加味し,停止位置に対して車両をどこで停止させたらよいのか覚えておく。
8) ギアレバーを前方に押して F:前進に入れる。
9) 座席左のサイドブレーキを降ろす。
10) 右合図を出し,後方・左右の安全をミラー&目視で確認して発進。
  車線に入ったらウインカーを戻すのを忘れないように。

■ 大特試験のコツその3 【走行】
・直線部はアクセルを踏み込んで 15〜20km のスピードを出し,運転の"メリハリ"をつける。
・コーナー中での加減速および車線変更は禁物。
・障害物の通過では反対車線に出て”逆走”しないように,障害物から1mの間隔を空けて通過。
・コーナーでは,バケットを縁石に沿わすように曲がるとよい。
・変速レバーは常に3速で良い。試験場によっては3速固定で走行するよう注意書きがあるようだ。
 車両停止時の後方の目視確認はいつでもどこでも毎回行う必要があり。
・フラつきをなおすコツは,なるべく遠くを見て車体が振れた時に微妙なハンドル操作で修正。
カーブでも切りすぎは厳禁なので少しずつ回す。切りすぎてあわてて戻すと3〜4回はフラつく。
・車線変更では車線変更3秒前に合図を出し,車線変更側の安全を目視確認し車線を変更する。
・赤信号などで万一,前方に停止車両がいる場合は 1.5m の間隔を取って停車すること。

■ 大特試験のコツその4 【右左折】
1) 進路変更が必要な場合は,交差点の 30m 手前までに終了しておく。
2) 合図は交差点 30m 手前(センターラインの白線1本と空白1つが3組分)で出す。
3) 見通せる交差点では 10m 手前,見通せない交差点では 5m 手前と直前で左右道路を目視確認。
4) 左折では交差点で目視による巻き込み防止の確認をし,スピードを落として大回りに
  注意しながらゆっくり曲がる。
5) 左折では左縁石に 50cm,右折ではセンターラインに右寄せ 30cm の間隔をとる。
6) 右折では右側横断歩道の安全を目視確認する。交差点中央の菱形からは 1m の間隔で通過。