>>516
正露丸の主成分は、木材を乾燥させてできたクレオソートというもので、そのほかに漢方薬が加えられています。
クレオソートとは、防腐剤や消毒薬として古くから使われてきたクレゾールと同類(フェノール類といいます)の成分です。
フェノール類は組織に吸収されやすく、局所刺激や神経麻痺、細胞の壊死などをおこします。
正露丸を飲んで腹痛や下痢が止まるのは、腸管の神経を麻痺させて、細胞を壊死させることによると考えられますが、
効果については、正露丸を使用しないグ ループとの比較試験がされておらず、有効性を真に証明する論文が出されていません。
薬を監視する市民組織「薬害オンブズパースン会議」が、正露丸を危険性のある医薬品として調査し始めたのは、
正露丸を通常の4倍量を飲んだ人が腸管壊死をおこして手術した例があったためです。
クレオソート製剤は、消毒薬としても、現在はその刺激障害作用のために人体には使われていません。
ある製薬企業の正露丸の添付文書には「本剤が誤って皮膚 に付着した場合は、石鹸および湯を使ってよく洗ってください」と書いてありますが、
そのようなものを内服する危険性は国民には知らされていません。
動物実験では、人のクレオソート製剤の中毒量は、通常の2〜4倍量だと推定されています。

全日本民医連サイトより