>>368


その後、嫁とは廊下や通学路で会えばちょっとした世間話をするという仲に進展したぐらいで特にこれと言ったこともなかった。

メアド交換をしてみたかったがあいにくオレも嫁もケータイは持っておらず。

夏前に前田とクロちゃんが付き合ったという報告を聞き枕を濡らしたこともあったが高校生最後の1年はあっという間に終わり、オレは無事第一志望の大学へ入学。

嫁も俺とは別の大学だが第一志望に合格したと報告し、お互いおめでとうと言い合った。

ちなみにクロちゃんは就職。前田は専門学校へ。


大学に入りオレはゆるい感じで初心者からちょっと野球をやっていた程度の人達が集まるサークルに入れてもらう。

このサークルでオレはクロちゃんと受験勉強、就職試験対策の合間にやっていた変化球練習の成果もあり(投げる人がいないというのと試合への参加率が高いという理由で)エースの座を1年生ながら掴み取った。

夏休みある日、とある大学と練習試合をすることになった。
その大学は嫁が進学した大学で大学名を見た時「あ〜そう言えば嫁が行った大学だな」としか考えてなかった。


試合はスライダーが冴え渡り気がつけばオレは人生初の完封勝利(時間の都合上7イニングだが)を納めた。

その試合後、相手チームのマネージャーと思われる人物が声をかけてきた。嫁だ。