>>427
(3)身体が向かい合わせになり、二人の手が伸びて絡まる様に探りあって身体に触れ、
窓から入る風でもまだ冷めない体温をお互いが感じるほどになって、
「縁から滑り落ちちゃうわ」と湯殿の一枚岩の舞台を模した場所に移って、
足先までが絡まる様な体勢にお互いが身体を引き寄せ求め合う。
この私が通った2年間を埋める様に、
「これを待っていたの分かっていた?」と彼女が耳元で囁く。

私の勃起は石の様に堅くなって痛いほど、
彼女は若草の奥に私の手指を導いて、
そこがお湯で濡れただけとは違う粘っこい感触だと教えて呉れる。
今ならフェラチオやクリニリングスを試す所だけど、
当時はまだそこまでの知識も無かった。

どうも彼女の方が知識で先輩だったようで、
寝椅子の形の岩に彼女がもたれかかり、
私の勃起に手を添えて若草の根元に導いて呉れて、
そのまま体重を掛けなさいと冷静に命令する。
二三の関所の様な狭い押し返しがあって、
最後の関門は傘の出っ張りが吸い込まれる様な感覚(かすかな記憶だと)。(続く)