妻とはベタに合コンで出会った
合コンで、家族のことを楽しそうに話していたのが印象的で好きになった
俺は小さい頃に父親を亡くしていて、中学の時に母親も亡くし、その後育ててくれた祖母も就職してすぐに亡くした
付き合う前に話すと、「親を亡くしたこともないからなんて言うのが正解か分からないや、ごめん。○年間、一人で頑張ってきたんだね。いや、俺君なら支えてくれる彼女もいっぱい居たか。」と言われた
よく可哀想とか言われていたので、こういう反応もありなのかと思った
家に呼んだときは、最初に仏壇に手を合わせてくれて、この子と結婚したいと思った
祖母と暮らしていた古い一軒家にそのまま住んでたんだけど、大抵の人は売って、駅近のマンションに移ればいいとか言ってきたけど、彼女はマンションで育ってきたこともあり、興味津々だった
子供みたいに「こういう家に住んでみたかった!夏に庭で花火とか縁側で西瓜とか!秋は焼き芋とか出来るの?ご近所さんに怒られる?いいなー。」と興奮気味
その日に付き合ってほしいと言ったら、OKしてくれた後に、すぐに仏壇に報告していた
「いつまで俺君の恋人でいられるか分かりませんが、よろしくお願いします。」
そのまま泊まって、一緒に過ごしたけど、夜中にトイレに怖くて行けないと起こされたときは笑った
この家に来たときはもう大きかったけど、最初の頃はそんな気持ちになったことを思い出した
彼女が俺の恋人だったのはたったの1年間でした