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バグダティスも認めたすばしっこさ。

「不意を突かれたときの一歩目が出てこない」「まだダウンザラインへの展開が思い通りにいかない」
「フォアの感覚が完全には戻ってこない」など、次々と出てくる“イメージとのギャップ”に悩まされている今は堪えどころだ。

 しかし、決して西岡の良さが失せているわけではない。インディアンウェルズの試合後にコートに現れたインタビュアーは、
開口一番、「皆さん、今日は数ある娯楽の中からテニスを見に来て正解でしたね!」と発した。

 元トップ10プレーヤーで全豪オープン準優勝者でもある32歳のベテラン相手に、それほどおもしろい試合だったのだ。
去って行く西岡の耳にそれが届いたかどうかわからないが、プロのテニスプレーヤーへの最高の賛辞の1つだっただろう。
バグダティスもまた、「彼はすばしっこくて、どんなボールも拾ってくるから本当にタフな試合だったよ」と髭面の汗を拭った。