下関国際高等学校硬式野球部を創部52年で初の甲子園出場に導いた監督は
「一流とは一つの流れ、一つに集中してやること。文武両道は逃げ、二流」などとし、
「文武両道はあり得ない」と述べた。

これに対して陸上競技・十種競技元日本チャンピオンの武井壮は「『超一流になった人があまり勉強できなかった』というのは結果の話であり、勉強が出来てトップに立っている人もいる。
そういう人たちは怪我などでスポーツ人生が絶たれても次の仕事は引く手あまただ」
「(例えば)プロ野球選手になれなかったとしても、その教えを胸に、違う道(職業)でも一流の歩き方ができる、というのが一流だと思っている」などと反論した。
ただ、ネット上では武井に対する反対意見の方が多かった。

「二兎を追う者は一兎をも得ず」ということわざや、東京大学硬式野球部が東京大学野球で勝てないことを挙げて文武両道を否定する者もいる。
これに対して島根県立松江南高等学校の校長は「我々が言うところの文武両道は、文武の両道に励むということであり、何事にも一生懸命取り組むということである。
結果として両方の道で良い結果を出せれば素晴らしいことだが、両道で好結果を出すことが目的の文武両道ではない」と反論している。

また、ニューイヤー駅伝でのトヨタ自動車、
箱根駅伝での青山学院大学の優勝を挙げ、
「彼らが練習に費やしていた気持ちを仕事に注入した時、それは大きな力になる」と述べている。
そして、「一兎も得ない者」は「二兎を追うフリをする者」であるとしている。

「二兎どころか勉強、部活、行事の三兎を追え」と教える学校もある。
これらの学校は「三兎はそれぞれ独立しているものではなく、それぞれを支え合っている」と考えている。
埼玉県立浦和高等学校は、三兎を追うことを「無理難題」としつつ、「一人前の社会人になれば、同時にいくつもの仕事をこなすことは日常茶飯事である」と三兎を追うことの必要性を説いている。