サービスにおいて球種を変えるにはフォームを変化させる必要がある。
なぜ、こんな当たり前の事を主張しなければいけないかといえば、テニスマガジンの詐欺コーチ、堀内氏が単一のフォームで球種を変えられると主張しているからだ。
しかし、そんな超常現象はロジャー・フェデラーでも起こせない。
以下にフェデラーのサービスの練習動画を載せる。
https://www.youtube.com/watch?v=opCm8kV73z4

 フェデラーは最初フラットサービスを打っている。バックスウィングでは大きく体をひねっているものの、途中からラケットの軌道は前後に動き、スピンサービスの様に右にぶれる事はない。
そして、インパクトでは完全に体が前を向いており、まるで素人の羽子板サーブの様だ。実はこれはフェデラーだけの特徴ではなく、現代のプレーヤの多くがインパクトでは完全に正面を向く。
これはラケットの性能が進化したため、体のひねりをあまり使用しなくてもスピードとスピンが実現できるからだ。特にスピンがあまり必要ではないフラットサービスではプロでも羽子板サーブに近くなっているのだ。
 ところが動画が1分程経った後ではフェデラーやスピンサービスを打ち始める。この時は完全にラケットは右方向に振られる。明らかにフォームはフラットサービスと異なる。単一のフォームで球種を打ち分けている事実は存在しない。
しかも、スピンサービスでは体の開きを抑えている。これでは球種がバレバレである。しかし、インパクト付近ではレシーバーはボールに注目している。でないとボールに追いつけないからだ。したがって、フォームが読まれる心配はない。
この付近でのフォームのカモフラージュは意味がないのだ。
 こうした事実があるにもかかわらず、テニスマガジンでは写真を巧みに選別する事により、フェデラーが単一のフォームで球種を打ち分けている様な錯覚を与えている。
これがマスメディアの情報操作だ。これは詐欺師、堀内だけではなく、多くのマスメディアが行っている印象操作だ。これにはまって窮地に追い込まれた政治家は後を絶たないのだ。
 また、フェデラーがトスを横から上げるのは合理的だと記事には書いてある。しかし、トスを横から上げるとボールは放物線を描いて大きく横にぶれる。フェデラーがこうした難しいトスを上げるのは打点を読ませないためだ。
ボールが大きく横にぶれるのでタイミングにより大きくインパクトの位置を変えられるのだ。この原理を使用してフェデラーは球種を打ち分ける。しかし、アマチュアではインパクトが安定しなくなり、サービスが入らなくなるだけだ。
アマチュアではトスは前から上げる方が良い。あまり球種を打ち分けないナダルは前からトスを上げる。こんな高度な事はプロしかできないのだ。
 堀内氏の記事はこうした机上の空論が多く、ほとんどが彼の妄想の産物だ。なぜ、こんないいかげんな事をするかといえば、その方が楽だからだ。それっぽい記事を書けばお金はもらえる。事実関係などどうでも良い。
要は読者が信じれば良いのだ。これが多くのマスコミの態度である。こうした詐欺は日経新聞などでも常態的で、多くの経営者がだまされて薄型TVに大型投資をした。その結果は悲惨で、家電メーカの大半は倒産し掛かったのだ。
 
日本は文明国ではない。文明は正確な情報によって支えられている。日本は陰陽師が迷信で日本を支配していた頃から全く変わっていない。
新聞に書かれていれば事実ではない。それは女の子のおまじないと同じレベルなのだ。だから、情報を鵜呑みにするのではなく、自分で試さないといけない。
テニスではそれは容易だ。コートで自分で試せば一目瞭然だからだ。日本で生き残るにはこうした手間は不可欠なのである。