Volkl新作情報。
某ショップの先行予約の紹介で、とりあえず文字情報だけ。
3月中旬、世界同時発売とのこと。

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2005年にフォルクルはDNXという、一種のナノ・カーボンをラケットに採用し、それを発展させる形で、
“パワーブリッジ”へと進化してきました。そして、2011年、新たなラケット素材として、
植物細胞の主成分「セルロース」と高いパワー性能をもつカーボン・ナノチューブを結合させ、
セルロースのしなやか・かつ強い弾性、さらに高い面安定性と振動吸収性をもたらし、
理想的なラケットをもたらしたということです。

セルロースとは植物に含まれる繊維質で、大きさ数ナノメートルの細い繊維が束になった構造で、
その強度は防弾チョッキに使われるアラミド繊維と同等。半分の重さでもアルミ合金と同等の強度があり、
重さが1/5でも建物の鉄骨に使われる軟鋼に匹敵する強度をもちますが、分解がむずかしく、
工業的な利用がむずかしいとされていました。それを、フォルクルとドイツの科学研究機関が共同開発して、
セルロースファイバーをカーボンナノチューブ素材を取り巻くことで、
バイオ・ハーモニック素材(オーガニクス素材)としてラケットに採用しました。

振動吸収性には定評のある“フォルクル・センサーツアー・ハンドル・システム”に比較しても、
15%も振動吸収効果がアップしたあたらしいラケット・グリップが「バイオ・センサー」です。
その理屈は、超高層ビルの耐震システムで、塔のてっぺんに大きなおもりを振り子としてつるすと、
地震や強風の揺れなどとは逆方向に揺れる性質を利用した免震装置そのもの。
ラケットのグリップ内部を細長く空洞化し、おもりとしてのピンをエンドキャップにとりつけ、
フレーム部から伝わるインパクト時の揺れ(振動)と逆方向に作用させ、悪影響をもたらす振動を吸収するとのことです。

人の目には、対照色を周りに配置すると自然と中心部を認識するという特性があるそうです。
つまり、ラケットフレームに対照色を使ったデザインにすることで、
スイートスポットを認識しやすくなり、プレーヤーはボールに集中することができるそうで、
実際のプレーテストでも、「オプティスポット」のあるラケットは無いのにくらべ、40%も多く、
スイートスポットでヒッティングできたということです。