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水泳の試合の入場 [無断転載禁止]©2ch.net
0001第1のコース!名無しくん
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2016/11/19(土) 08:52:53.25ID:GBOoiGRV
一人づつ紹介して入場するのをテレビで見かけるが
あれは本当に必要?試合前に無駄な演出しなくても格闘技の選手
入場じゃあるまいし。
0083 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:35:08.57ID:3XYtBtT6
「なりゆき。なりゆきぃ」

 唯我の手を取る人魚姫は童女のようなしゃくり上げですっかり上気している。顔が涙でぐしゃぐしゃで、開いた口も中で唾
液がどろどろと糸を引いているのが見えた。両手で頬から口の前へと導いた少年の繊手へと今にもむしゃぶりつきそうな
濃厚な恋情がたっぷりと漂っており、

(キスするより……エロい…………)

 やっと唯我の、火がついた。

 唇を塞ぎ、横たえて──…
0084 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:39:45.20ID:3XYtBtT6
 脈絡はないが二度目の交合は唯我家において行われた。

 場所は少年の起居する部屋。時は夜。斯様な仕儀に及ぶ以上むろん母と妹たちは外泊中で、不在。
 初夜と違い、蛍光灯がつけっ放しなのは庶民的な性の生臭さに満ちている。机の上にはノートや参考書、筆記用具が残さ
れたまま。
                                                                      ・ ・
 半ズボン。SWIMと染め抜かれた黒いシャツ、チェック柄のパーカー、ブラジャー。それらが乱雑に放り捨てられた『掛け布団』
さえも押入れから興奮の赴くまま叩きつけられたという歪みっぷりだ。
 その掛け布団上でM字開脚のうるかが激しく突かれている。足首には純白のショーツが巻きついたままだった。脱衣すらそこそこに2人
が突入した行為は、褐色の細い両腕を掴んだ正常位によって最初のラウンドを終える。

「あっあっあっ、あーーーーっ」

 注ぎ込まれる灼熱に法悦を浮かべぐったりするうるか。深夜0時半を回っているが、夜はまだ始まったばかりである。
0085 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:40:13.80ID:3XYtBtT6
 数分後。

「きょ、今日は、このカッコ、で……」

 四つん這いになった少女が秘部も露にお尻を突き出した瞬間、唯我は眼鏡に亀裂が入るほど仰天した。

(や、やべっ、いまお尻の穴見えたチラっとだが見えた。綺麗なピンクってすまん武元そこまで見るつもりは……!!)

 初夜は上にしろ下にしろうるかを背後から見る余裕はなかった。故に初めて目撃する少女のアナルに唯我は硬直した。

(それ抜きにしてこのカッコ、すっげえエロい)

 小柄の体型の割には大きめなプリっとした尻たぶはそれだけでも魅惑的なのに、あろうことか日焼け痕に彩られている
のだ。渓谷の終焉にある土手は先ほどの交合の余波でひくついており、白い密すらとろとろと垂らしている。それだけなら
ポルノだが、お尻の向こうで口を波線にしたうるかが気恥ずかしそうに瞳を潤ませているのが何とも純愛の構図めいていて
少年の心を刺激する。

(両手を、包丁とか使うときの『猫の手』にしてんのがポイント高いなあ)

 何気ない仕草だが、そういう部分にこそ男は愛らしさを感じるのだ。唯我は背景に花が飛ぶほどホワホワした。

「可愛いよ、武元」
「また名字……?」
 甘えを込めて軽くムスっとしてみせるうるかに、
「な、なんつーかその、咄嗟に名字しか出てこないぐらい、だな」
 唯我はしどろもどろである。女体に狎(な)れた男ならスっと出せるおべんちゃらが、ウブな心には恥ずかしすぎるらしく、
それでも本当に心から、反射的に、呼びなれた方を使ってしまうほどだったと伝えたくて、彼は、紅くなりながらそっと囁き、

「可愛いよ。スゲェ可愛い」

 頭を撫でる。少女の小さな鼓動はそれだけで25mプールを無呼吸で三往復半したぐらいドキドキする。訥々としたいかに
も草食な賛辞だからこそ本当だと分かってしまう。
「い、いや、今えっちなポーズしてるし? 可愛くなんか……」と抗弁しかけた少女だが、髪を均すひんやりとした掌の往復が
重なるにつれ「あ……」と戸惑いがちに目を細める。ふだん陽快な大きな瞳は切なげな嬉しさと、募ってくる激しい情動です
っかり大人びた陶然の色。

(……やだ)

 後ろを向いたまま顔色を変えて首を前後するのは、秘部から甘やかな汁(つゆ)が溢れてきたからだ。

「み、見ないで挿れて……。恥ずかしい、から……」

 頭を撫でられただけで濡れてしまう自分の機能を死ぬほど恥ずかしがるうるかがいじらしくて、唯我はちょっといじめたくなっ
たが、(序盤ぐらいは優しく……)と律儀にも視線を”そこ”から外す。様子を見たうるかの瞳の中で恋慕の色が深まった。

「手探りになっちまうぶん、ちょっと時間かかるかもだけど……いいか?」
「うん。いい。成幸の先っぽで入り口くちゃくちゃされるの好k……じゃなくて! えと、そんな、そんな嫌じゃないし? 大丈夫、
だから……」
 素直になれない勝気ぶりがまた男心をくすぐる。わざと焦らして昂ぶらせる基本の手管ぐらい唯我も知っているが、若さは
迂遠を嫌うのだ。可愛いうるかと初めてのバックを早くしたいという興奮の赴くまま少年は淫裂に吸い付いた亀頭に体重を
預けるようにして膝立ちで進む。ヌルっ、というぬめりは愛液と精液の潤滑ゆえだろう。(あ、来る、後ろから、来ちゃう……)
既に一度の挿入で熱くほぐれた秘所はあっさりとペニスを受け入れた。

「はっ、はぅうううん」

 背筋をピンと張りピクピクと悶えるうるか。

(征服してる感が……凄い…………。そんで武元の背中の日焼け跡、×印なのがエロい……)
0086 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:40:34.23ID:3XYtBtT6
 相対的な雪肌(せっき)である、そこは。うるかの焦(や)けてない肌は小麦色であり、絶対的なマシュマロ地とは言いがた
いが、焼きチョコのような外郭とのコントラストで相対的に、白く見える。
 そこに興奮した唯我だから指でなぞる。「んっ」。今もって首を後ろに向けている人魚姫が艶かしい声を上げる。清純に目
を閉じる感応。桜色の唇のプルっとしたテカリに少年は「硬くなる」。中で察知した少女は「……えっち」と悪戯っぽく笑う。
「動くぞ」
「…………うん」
 律動が、始まった。最初のうち少年は不慣れな体位ゆえ、少し慎重に動いた。腰をどれだけ引くと肉棒が抜けるのかと
いう見極めに神経を集中する。(この前みたく抜けるのは嫌なんだよ)と確認しつつ行っていた腰のグラインドが、少しずつ
早まる。可愛らしい舌ッ足らずな声があがった。初夜さんざん荒らしまわった秘所はすっかりこなれており、狭いながらも
唯我の猛りを滑らかに受け入れる。
 20回は突いただろうか。そろそろ少女に違う刺激を与えたくなった唯我は突き入れの角度を変える。初夜、正常位でも
見せた創意工夫はバックになっても健在という訳である。
(ここまでの、で、当たっていなそうな場所は……)
 少ない人体構造の知識から自分なりに考えて角度を変える。
 最初の三度はうるかの反応はさほど変わらなかった。
 が、四度目。
「…………っ?」
 ピクっと少女の顔が波打った。何か違う刺激を感じたが、まだよく分かっていないという様子である。
(一応……試してみるか)
 バックだからこそ届く、青く未成熟な処女地を肉ゴテでゴツゴツ叩く。「??」と不思議そうにしていたうるかはしかし見る間
に反応を変えていく。「っっ?!」と戸惑った瞬間、パルスは淫靡な方へ舵を切り、「そこ……なんか、ヘン……」と切羽詰った
声を迷いつつも遂に上げた。
 膣内も熱く潤み始めた。涎を垂らした襞ヒレがグネグネと肉棒に纏わりつくいやらしい感触に興奮した少年はちょっと激
しめに突き入れる。ぴしゃりという乾いた音は彼の大腿部が斑(ぶち)の尻たぶにぶつかったせいである。
「あんっ」
 清(す)んだ声が跳ね上がる。やや媚びた諧調は(あたしっぽくなくて……恥ずかしいけど)唯我の愛撫が確かなものであ
ると示す一番の手段である。羞恥で戸惑う声を、優しい唯我は苦鳴と捉えがちで、逐一大丈夫なのかと問うてくる。
(それは大切にされてるって感じがして……嬉しいけど…………でも成幸にはもっと……)
 遠慮なく、テンポよく動いて欲しいのだ。
(あたしの体を……味わって…………欲しい……)
 バックでそう思うのは犯される尽くすことへの覚悟である。「……」。汗で上気し前髪が張り付き気味な顔でじっと唯我を
見る。子犬のような無垢な瞳に、被虐的な欲情と、快美への喘ぎを織り交ぜて無言で見る。

(んなカオされたら、俺……)                       のぼ
 面頬に数学界の緋色のスラッシュを何本も刻み込まれた少年は上気せの仰せのままに「はあぁ」っと息を吐き、うるかの
脇腹を掴んだ。引き締まっているが少女らしくプニプニとした感触を唯我の両手が味わうとき、それはスパート。少年の腰使
いがやや乱暴になる。パンパンガクガクと発情期の雄犬のような速度で腰を叩きつける。唯我の全身に汗が滲み始めた。
 体位が変われば抉られる場所も変わる。さんざほぐされた初夜においてさえ未開の肉襞、青く、こなれていない粘膜に荒々
しい肉ゴテが衝突した。
「あっv」
 思わず出てしまった舌ッ足らずな可愛い声をうるかは恥じた。ちょっと媚びた声なら良いが、語尾にハートマークのついて
るような「いかにも」な嬌声は流石に恥ずかしい。
 だのに。
「ここ、感じるのか?」
「えっ? あっ!? あんv いやっ、ああん、あんっv」
 先ほど反応した部分を唯我が責め始めた。背後からの揺さぶりに戸惑って目が白黒なうるかは悶え鳴いて制止を乞うが、
本能に火がついた唯我は止まれない。
「ダメだ。俺だってガマンしたんだ。7時間も……!」
「はぅんっ、あっv、声、だm……あ!」
 うるかは未開の媚肉を肉槍で打突されるたび「びくっ」と露骨に背中を逸らし顔を上げる。
 そんな少女の初々しさが唯我は可愛くて仕方ない。
0087 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:40:58.93ID:3XYtBtT6
 ただの甘ったるい嬌声なら過剰な演技かと萎えもするが、跳ね上がる高い声をつくづくと羞じ、ギュっと目を閉じ抑えよう
とする人魚姫には真実がある。慎みの有る無しどちらかを好むかは男によるが、少なくても秀才で鳴らしている唯我は理
性ある真実を好むのだ。律動で揺れるポニーテールなどいかにも素朴で彼ごのみだ。しかも従順の証でもある、唯我に
可愛いと言われてから勝負どころでは必ず、長くもない髪を纏めてくるのだ。
(ふだんのテンションとの差が、ヤバい…………)
 勝気で明るいうるかが性行為においては人変わりにしたような清楚を見せるのは初夜すでに知っていた唯我だが、喘ぎ声
ひとつにさえ恥らう少女が「後ろから」攻め立てている結果だと再認識すると、初めての時とはまた別種の興奮が漲ってくる。
 何しろ彼女は生理すらまだなのだ。生物学的見地から言うと、童女を攻めているに等しい。背徳は少年を燃やす。
「いやああ、速っ、声、どんどん変にっv、あっ、だめえ」
 自分の速度でますます激しく前後し始めた背中を唯我は見下ろす。引き締まっているが華奢な体つきだ。小さな肩が艶か
しくくねりながら律動に耐えているのを見た瞬間、そこから飛ぶ澄んだ飛沫が唇に付いた瞬間、唯我の射精の気分が高まった。
「すまん、さっき出しといて情けないが、もう……ッ」
「いい、いいの、ふぁぅん、げんかい、だもんね、ずっとべんきょで、がまんしてたから、いい、なりゆき、きて……!」
 色々あって予定より2時間多く「お預け」された事情と初めてのバックの興奮に唯我は自分でも驚く早く達す。短い呻き
と共に突っ張った中腰の奥底で熱い衝動が弾け飛んだ。
「あっ! あああああああああん!」
 どくどくと注ぎ込まれる愛情に仰け反った少女であったがすぐさま唯我めがけ首を捻じ曲げ、「すごい、このカッコだと、せ
なか……せなかの内側に、熱いのが、唯我の熱いのが……かかって……」と嵐(もや)かかった瞳で息せき切なげに笑う。
(背中の内側ってのは大袈裟……)
 唯我の放出で蘇る冷静さはそんなことを一瞬考えさせたが、快美にとろけきった少女の顔が全てを打ち消す。ドキっとしな
がらも獣欲を微かに滲ませた緊張の面持ちで生唾を飲んだ唯我は──…

 2つの華奢な肩甲骨が描くハの字。脊椎の窪みはハの字を両断するよう走っている。しなやかな肉の畝だった。再動した
バックの刺激に首を上げていたうるかが唯我に表情を見せるべく振り返ると、上記の背すじ周りに褐色の皺が寄る。
(筋肉の連動がエロいです武元さん)
『肉』を感じさせる質朴な現象に少年はドキドキする。しかもうるかは初めてのバックにも関わらず表情を見せてきている。
責め苦のなか後ろを向き続けるという不自然な体制を、水泳で鍛えた筋肉を突っ支(か)えにして──…

 長い睫をしっとりと濡らしたまま唯我を見つめている。

 いつも真直ぐな光を湛えている紫水晶も今ばかりは病中のように妖(なまめ)かしい。半開きの愛らしい口から喘ぎを
漏らしながらもただじっと「何をされても……大好き、だから」と言わんばかりに少年を見ているうるかに、
(可愛い……)
 刺激の強さでやや虚脱しつつある少女に、ときめいた唯我。指を、桃色の沼にも似たうるかの口に滑り込ませる。声を抑
えさせるための救済措置でもあったらしい。「噛め」といった顔を少年は一瞬した。
「んぷっ!?」
 人魚姫は不意に進入してきた指に一瞬戸惑ったが思惑を理解するや優しさへの嬉しさで陶然と目を細め、
「んっ、んっ」
 お礼とばかり健気に、ご奉仕し、
「ん……」
 指が口の中をかき回せば切なげな上目遣いで身を委ねる。
「んむぅぅっ! んーっ!! あんっv」
 脱力の隙をついて深く突き込まれたうるかは指を甘噛みして声を忍ぼうとするが、甘噛みゆえにすぐ指は口を外れ、律動
の中しゅぽんと出ていく。声も溢れる。唯我は再び指を、口に。「んむぅ」、やや強引な手つきだったがそこにワイルドさを
感じたらしく人魚姫は喜悦を浮かべる。
 また突かれた。いやらしい声が白い歯の隙間を抜けた。
 指さえ強く噛めばもっと小さくもできようが、(だめ、力入れて噛んだら、成幸がシャーペン、シャーペン持てなくなって、勉
強できなくなるかも知れないから、強く噛むの、だめ……)と必死に力を抑えている。なのに声を出すのも恥ずかしくて、瞳
に葛藤のクリオネが泳ぐ。
 金時計を売ったのに断髪で鎖を買ってくるような健気さだ。それが唯我の猛りを強くする。片手はうるかの口だから、グラ
インドは腰のバネに依存する。
0088 ◆OSsZqzc4hI
垢版 |
2018/02/25(日) 23:41:18.93ID:3XYtBtT6
 露骨に局部を突き出すやり方には秀才らしい羞恥と葛藤も一瞬うかんだが、結局は誘惑が勝った。乾いた音を立て少女
を揺する。控えめな乳房をぷるんぷるんと前後に揺らす。そろそろ全身を霑(うるお)し始めている雫がきらきらと散った。
「んんーっv んっ、んっ、んううう!」
 ちゅぱちゅぱと指に吸い付き喘ぎを耐えるうるか。だがくぐもった声はむしろ感悦の韻を際立たせている。興奮する唯我。
肉筒が熱く滑る媚肉を”ぐにん”と滑る。「……んっ!」 叩き込まれた衝撃を噛み締めるよう目を閉じて味わううるか。
「あっ! ふああぅ!?」
 ペニスが抜け落ちないようマージンを取って動いていた唯我がいよいよ本能的なガムシャラに突入。はあはあと息せく
少年は最高速のグラインドで少女を突き、衝き、撞く。成す術なく揺すられる四つん這いの少女は吊るした水風船のように
重力に引かれやや楕円形になっている乳房をぷるぷると揺らす。小ぶりだが形のいいそれが揉みこまれた。「きゃううっ」、
悲鳴とも喜悦ともつかぬ声が上がったのは木苺が抓られたからだ。いつしか覆いかぶさっている唯我は、淡い突起を二つ
とも同時に摘みあげている。
「いいっ、おっぱい、気持ちいい、さわりかた、優しくて、いいっ……v」
 切羽詰っているが余りある幸福にも彩られている薄目でうるかは鳴く。乳首はあっという間に尖った。それまでも秘部から
の刺激でぷっくりと充血していたが、比ではない。唯我の手が触れただけで速乾性の瞬間強力接着剤をザバリと振りかけら
れたように硬くしこった。(反応えっろ)。たかが接触ひとつで可愛らしく張り詰めた淡い授乳器官に唯我がドキドキするその
下で、うるかは耳まで真赤にした。自分でも予想外な唯我への敏感さを愧(は)じているらしい。
「だって、成幸の、成幸のひんやりした手が、火照ってる……ちく……ちく……びに、気持ちよくて、あそこからの刺激で、
もやもやした熱の溜まってる……ち、くびに…………成幸の手が、ちょうど良くて、だから……だから……」
 自分は触られただけで乳首が勃起する淫乱ではないのだと訥々たる調子で訴える少女だが、しかしはて、「誰でもいい」
ではなく「あなたじゃないと感じれない」と言われ興奮しない男が居るだろうか。
「武元」
「あっv、んっ、ふぁへ、こへ、だふぇ」
 だめ、声、ダメと唯我の指にうるかが慌てて吸い付いたのは、乳首をちょっと強めの力で押しつぶされたからだ。球技
大会ノーブラ事件に端を発する自社開発で敏感になっている胸だから、少女の感応、とみに鋭い。脳を灼く過大なパルス
に悶えて大変なのに、「い、今のできゅっと締まったぞ」とか唯我が耳打ちしてくるからたまらない。
「///」
 うるかはぽっと赤面した。紅くなりながらも満更でもなさそうに浮かべる含羞(はにか)み笑いは心から体を許している男
にだけ見せるいわば究極の媚態である。見蕩れた瞬間、前回の射精直後から7分56秒ずっと耐えて突いていた少年はた
まらなくなり、催迫の調子で、告げる。
「武元っ、そろそろ……!」
「うん、いい、出して、たっぷり……出して……」
 数度ネチャネチャと出し入れを繰り返した少年は荒々しく息を吐きながら深く突き入れ虚脱の呻きを上げた。打ち震える
彼の胸板を背で受け止めたうるかの膣内へ、びゅっ、びゅるっと白濁が噴きかかる。ゼラチンをスポイトで排出するような
独特の気配に、「ああ、出てる、なりゆきの、いっぱい、いっぱい、出てる……」と嬉しげに頬をゆがめる。



 饗宴、続く。


 ステークが排莢されるたびサーモンピンクのラビアが捲れ上がるのが淫猥だ。

「あっ、だめこの恰好、直すまで、直すまで、待っ、あっv」

 お尻だけを高く突き上げる恰好でうるかが突かれていたのはバックにおける最初の射精から7分後。獣の体位にすっかり
興奮した唯我はあれからしつこく突き続けている。更に一度、精を放ったのに

「凄いの分かったから、硬くて、逞しいからぁ、四つん這い、普通の四つん這いに戻すまで休ませ、やっ、そこダメぇ、変なビリ
ビリきちゃうから、だめぇ、あんっ、あんっ!」

 シーツにびったりと上半身をつけたまま顔だけは唯我に向け懇願するうるか。左手は少年に押さえつけられており、右手は
ほぼ土下座のような直角を描いたまま頼りなげに揺れている。
0089 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:41:37.49ID:3XYtBtT6
 責めの激しさに堪りかね上半身を崩したのが悪かった。最初はただのアクシデントだったのに、安産型のお尻のみを掲げ
ている少女の恰好に生唾を呑んだ唯我は体勢の持続を求めた。「あ、あはっ。崩れちゃったね、今から戻すから……」と
言いかけていたうるかに、爆ぜそうな獰猛を孕んだ無表情を向けると、「えっ、きゃっ」と戸惑う声を無視して激しく突き入れ
始め……今に至る。

「ひどい、このカッコ、恥ずかしい、恥ずかしいって言ってるのに、バックに慣れてからならじゃないとダメって言ってるのにぃ」
「さ、最初からレベル高い問題に挑んだ方が、その、伸びるし……!」
「うーーー」

 うるかは憾(うら)みがましい目をした。勉強ならさもありなんだが、性行為なのだ、恥ずかしいのだ。
0090 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:41:52.60ID:3XYtBtT6
(なのに……)

 褐色の面頬は「ぶるっ」と震える。閉じた瞳の両端に透明な雫が浮かぶほど恥ずかしいのに、恥辱の体位が唯我によって
もたられされているのを実感すると気持ちよくなってしまううるかがいる。

(変、気分が、ヘン、だよぉ。初夜よりもっとビンカンで、頭の中、ぴりぴり、してくるよぉ)

 性感は少しずつだが開発されつつある。肉体的な感受の無さを唯我への思慕でカバーし一定の悦楽を得ていた初夜と違い、
そこから目覚め、更に何回か記憶を頼りに弄られた秘部は、この1週間、感触を快楽に変換しうる発達を少しずつではあるが
遂げている。平たく言うと唯我の肉棒が肉体的にも「善く」なっている。

 が、感覚の方は一週間前を基本としているから、うるかは自分の感応の違いに驚き、戸惑っている。

 といった様子を見て興奮しない男はいない。
0091 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:42:57.16ID:3XYtBtT6
 ただでさえヒップだけを揚げさせる背徳的な姿勢に昂ぶっているのに、可愛らしい人魚姫ときたら川端康成先生の「禽獣」
に出てくる分娩途中の未成熟な犬のように「自分の体には今いったい、なにごとが起っているのだろう。なんだか知らない
が、困ったことのようだ。どうしたらいいのだろう」と言った表情で困惑しているのだ。
「武元っ」
 唯我は、手をついた。初めて立った赤ちゃん鹿のような広げ方は形容とは裏腹に荒々しい。いたいけな少女に臀部だけ
突き上げさせたまま、本格的に犯しぬく四足の獣だった。「あっあっあっ」、シーツの上で目を閉じ喘ぐうるかはもう相手の
表情を見れない、見る余裕がない。腰は深く突き入れられるたび前へ撓(たわ)む。腰椎から胸椎へと到る骨の蛇腹に緩衝
されグニャンと背筋に向かって前進する。少年は、骨と肉に、弱い。女体が見せる予想外の可動を、武元うるかの柔軟性
を、もっと沢山しゃぶりつくしたいと燃え立った少年は歪なグラインドをただ見舞う。
0092 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:43:14.75ID:3XYtBtT6
 組み伏せられているうるかは啼くしかできない。

「だめ、激しい、そこいい、気持ちいい、あっあっあっ、だめっ、頭の中しろくなるっ、あっ、ヘン、今日、ヘン!」
「お前の、気持ちいい。締め付けが強くなってきてて、凄く、いい……!」
 初夜より明らかに活発な愛撫と摩擦に眼鏡少年は「っ」と切羽詰った赤面をし、寒気を吐く。
震えるそれは矛盾の吐息、放出を望みながらも勝(た)えている。手淫では決して味わえぬ甘い魔窟の吸い付きに耐えて
いる。裂け目より蜜が再び漏れ出でた。

(初夜より、ねっとりしてる……)

 いよいよ粘っこくなってきた愛液に唯我の昂揚も高まる。見るなといわれた秘部さえ盗み見てしまう。よくお菓子を食べる
うるかだからか、結合部から漂ってくる匂いは心なしか甘い。膣内にグリコーゲンが行き渡り、かつ、デーデルライン菌の質
または量が不活発な場合、同様の現象が起こるというが、うるかがそうであるか、どうか。

 鼻を、ねっっっとりと突く香りはしかし牝の匂いというにはまだまだ余りにあどけない。あどけないからこそ唯我の情動は
却って強まる。マカロンよりコアラのマーチが似合いそうないたいけな少女を、動物の恰好で犯しているのだという実感、
今にも傾きそうなボロい自宅の、染みのういた布団の上で脱ぎ散らかした衣服に囲まれながら、バックで、うるかを攻めて
いるのは、月明かりが幻想的だった初夜に比べるとあまりに生々しい。が、生々しさは倒錯である。
(すげえ悪いことしてるのに……気持ちいい)
(襲われてる。あたし今、成幸に襲われてるんだ……)
 行為の前に7時間も勉強をする羽目になったのが”タメ”となり、倒錯を強く熱く燃え上がらせる。
 強まるグラインド。ゴム製の水枕を揺らした時の水音にも似た調べが膣内(なか)で幾度となく響き渡る。入り混じる吐息。
腰の撓みの間隔は瞬く間に短くなり切れ切れの悲鳴が上がる。浮かしきった小ぶりのヒップの尻たぶの隙間に生々しい
桜色の淫棒をぬちゃぬちゃと叩き込む唯我。法悦に結ぶうるかからはもう姿勢の回復は吹き飛んでいる。蹂躙にヨがり
甘え泣くばかりだ。尻たぶの揺れが徐々に激しくなる。巨大生物の足音が近づく水溜りのごとく振幅の波が大きくなる。

「出して、そろそろ、またっ、あんっv、出して、出してぇ、成幸の熱いの、欲しいよぅ」
「俺まだガマンできるぞ。もっと気持ちよくしてやれるから……」
「いや。今欲しいの、せーえき、今、ちょうだい。出してから、ねちゃねちゃの状態で動いていいから、今、欲しいのぉ……」

 恐ろしく淫らな要望を聞いた瞬間、少年はもう達していた。
0093 ◆OSsZqzc4hI
垢版 |
2018/02/25(日) 23:43:30.36ID:3XYtBtT6
 バックは終わらぬ。

「あっあっあン、いいっ、いい」

 両名とも膝立ちのまま繋がり、貪りあう。唯我の手はうるかの胸を弄んでいた。
 あるときは乳肉を上へ上へと追いやるよう揉みこみ、またある時は双丘をまったく別の方向へこねくり回す。乳輪をなぞ
り乳首を弾き、そちらの刺激にうるかがトロンとした所で耳たぶをそっと噛む。
「んっ……」
 激しさの連続の中で訪れた変則的な刺激にうっとりとする少女の、生白く見えるふくらみを唯我は強調するように鷲づかみ。
力任せに握られた水風船は表面張力を別方向へ逃がす。小ぶりだが弾力に溢れた瑞々しい乳房もまた少年の掌から零れる
ような動きを見せる。

(やらけ……。スッゲ、やらけ……)

 魅惑の感触を眼鏡少年はただ揉み込むほかない。ふにふに、ぷよぷよと。
 執拗な突き込みも続いており、だから少女は放心の笑みで涙を流し、叫ぶ。

「好き、成幸におっぱい触られるの、好きぃ!」

 そこまでのうるかは胸を離された後背位の状態で可愛らしいバストをぷるぷるぷるんと揺らし続けていた。このぷるん
ぷるんはセブンイレブンで発売中の「ふわっとろ」な京風きなこわらびもちに匹敵する。
 後ろから唯我の顔が近づいてきた。すぐさま察し、彼と唇を合わせる。

「んはぁ、んぶ、んんうう」

 舌を絡める間にも律動はやまず、釣鐘型の乳房は跳ね上がっては落ちる。落ちた瞬間、衝撃でまた軽くバウンドするの
が淫らだった。
0094 ◆OSsZqzc4hI
垢版 |
2018/02/25(日) 23:43:50.87ID:3XYtBtT6
 四つん這いに戻った。

 続く激しい律動すら従順な少女は受け止める。光に透けると珊瑚色帯びるメラニン薄い黒髪がふるふる揺れた。
 女性の動く余地がほとんどない獣の体位は温和で草食な少女の好みに合う。「猫の手」をシーツに置いたままゆっさゆっ
さとゆさぶられる。
 唯我は、うるかの肩の、褐色と日焼け痕の境目に唇を当てた。
「ーーっ♪」
 思わぬ愛撫だが愛情表現なら喜んで受容できるのがうるかだ。目を細め嬉しげにのどを鳴らす気配が伝わったのだろう。
ちゅっ、ちゅっと音を立てて唯我は吸いつつ、乳房をもコネコネする。そしてまた肩越しにキスをして、感じあう。

 香竄(こうざん)とは匂い篭もる孔を指す。蜜があふれ、ヒレうごめく香竄は車軸のように硬く太くなった唯我をヌメヌメぐ
ねぐねと包み込んで蠕動する。

 午前2時。行為開始から2時間近く。かなりの長時間だが、若く、ここに到るまでお預けを食っていた2人にとってはまだ
折り返し地点に過ぎなかった。

 四つん這いのとき、何かの睦言がきっかけだった。唯我がちょっと言葉攻めめいたことを言った後だ。

 表情を逓(たが)いに見せっこするため上げていた顔をうるかは伏せた。が、羞恥一色でもないらしい。明るい少女らしい
能動的な照れ隠しという奴だ。それが証拠に伏せ方もどこかお茶目だった。というのも唯我の何か言葉攻め的な発言が、
野卑な男の揶揄ではなく、不慣れな言葉攻めをぎこちなく演じている感満載だったからだ。それを聴かされた瞬間うるかは
(相ッ変わらず言葉で攻めるのヘタだなあ)
 と呆れたが、同時にそういう部分がとても可愛く思えて、だから「///」とふざけた様子で顔を伏せてみたのだ。分かり辛い
機微だが、一種の睦言であろう。平易な言い方をすれば、「こらあ」と殴るマネをしてきた恋人に「きゃー」と怯えてみせるよ
うな、他愛ないイチャつきである。
 快美とは程遠いやり取りだが、しかし営みとはむしろこのテの潤滑油があった方が数も増え、質も上がる。
(馬鹿にしやがって)
 唯我は軽く苦笑する。うるかときたら伏せた顔をちょっと横向け、前髪の間から少年の反応を伺っている。そういう露骨な
盗み見が楽しくて仕方ないらしく、口元はすっかり綻んでいる。初夜今夜とかなりの回数苛んでいる筈の唯我をちょっとおちょ
くっているような態度だから、(馬鹿にしやがって)と少年も笑えてくる。深夜のテンションも手伝っていたのだろう。
(ちょっとイタズラしてやる)
 まっさきに浮かんだのはアナルである。体位の都合上もっとも近くにある。が、却下する。場所が場所だけに無許可は
気まずいし、何よりどこか陽気さを帯びてきたイチャつきに相応しくない。
(ならココだ!)
「きゃうっ」
 うるかが甘く鳴いた。触られたのは太ももだ。正確には、揉まれた。
「もー。成幸! マッサージとか反則ー!」
「だーめ。俺を馬鹿にしてきた罰」
 心臓マッサージのような手つきで、大腿部の筋肉の一番太い筋を揉み解す唯我。「っっ」。笑っていた人魚姫も神妙な反
応を示し始める。ただのマッサージなら足がだるい時よく自分でしている。女性にしては筋量があるため、コリはよくほぐれる。
場所によっては5分揉むだけで気持ちよくて眠くなる。
 唯我は男性でこそあるが、ひょろっとした苦学生だからうるか以上の力はない。全力を出してやっと少女の平生に互角か、
互角に一歩及ばないぐらいだろう。
(な、なのに……)
 四つん這いで張り詰めた太ももを揉み解す唯我の手がひどく気持ちいい。1つには角度の恩恵がある。人が自分の足を
揉むとき、どうしても人体構造上、力の伝達がうまく行かない恰好になる。うるかに覆いかぶさる唯我の手は、力を込めやす
い角度を選べる。だから元の膂力で劣る唯我でも伝導率では勝るため、結果として、うるか以上の力で彼女の大腿部を揉め
るのだ。うるか本人では構造上、刺激できない箇所すら難なく揉み込める。
0095 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:44:10.17ID:3XYtBtT6
(でも、何より)
 揉んでいるのが唯我の手であるという認識が、快感、という、主観によっては無限大にさえ到達しうる概念を極上のものに
仕上げている。ぶるるっと快感に震えたうるかだが、こういう方面で開発されてはならないとウソをつく。
「あ、足なんて別に感じないし? 他のとこ触った方が得かなーなんて……ひゃうう!」
「両方ならどうだ!」
「も、もー!! ちくびといい何で同時攻撃すんの! そんなん気持ちいいに決まってんじゃん! 卑怯! 成幸のばかっ!」
「じゃあ禁止するか?」
「……それもヤダ」
 しょーもない奴だなお前は。唯我は笑いながら頭を撫でる。拗ねて唇を尖らせていたうるかに喜色が差した。怒りたいが
謝りたい微妙な心境で、うまく伝えられなかったので、側頭部を唯我の頬にすりすり擦りつけた。

(…………可愛い)

 数分後、両腕を持たれたバックの体勢でうるかはさんざっぱら揺らされ、

「だめ、激しい、あ、またヘンに、あ、だめだめっ、だめぇ! あ゛ーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」

 大きな瞳を見開く惑乱の表情は無慈悲にも考慮されないまま、当晩何度目かの灼熱を注ぎこまれた。


「はぁっ、はぁ……」

 繋がった四つん這いのまま息せくうるかが「えっ」と目を見開いたのは視界が突然あがり始めたからだ。浮遊感。小柄な
体の周囲の景色がどんどんと下がっていく。ガラス張りのエレベーターに乗った時のようだった。
(待って! これってまさか……)
 褐色と小麦色が混在するしなやかな背中に熱っぽい胸板が押し付けられているが、しかしもう唯我はX軸概念で覆いかぶ
さっていない。真直ぐ、だった。真直ぐと、垂直になった唯我の胸が、Y軸観点でうるかの背と密着している。
 だけではない。彼の両手は虚脱ゆえ無抵抗だったうるかの太ももをM字に割り開いて、持っている。
 すっくと両の足で立ち上がった唯我が、うるかに、女児の小用のようなポーズで持ち上げているこの恰好、言うまでもなく、

 駅弁、である。

 気付いたうるかは狼狽した。双眸に巴(うずまき)を浮かべ、もがく。切羽詰った喚きすら散らした。
「ちょ、このカッコ、だめ! このカッコだけはそのっ、一番キラいな奴で、幾ら慣れても絶対ダメなアレだから、やめて、降
ろして……!」
 恥ずかしさはあるがしかし淫靡への羞恥ではない。もっと根源的な、乙女としての宿業だ。
(体重……! あたし筋肉ばっかで重いから! 重さにドン引きされたら、重さにドン引きされたら、あたし、あたし…………!!)
 涙ぐみ、フィジカルの全てを動員して逃げようとするうるかなのに、唯我ときたら耳元で囁くのだ。
「でも俺お姫様抱っこしたことあるよな、お前を」
 そのときは他の誰よりも長く抱えてたぞ……といった言葉に打たれたうるかのもがきが止まる。うまい。『お姫様抱っこが
どういう出来事かは知らないが』、このテの競争原理の決算損益は水泳選手である所のうるかに驚くほど効く。ルールの
中で生きている彼女だから、お前はルールの中、最後まで勝ち残ったのだ、トップなのだという宣告は、ただ単純に「軽い
と思う」などといった主観をぶつけるより遥かに効果的なのだ。
 果たして、
(確かにあの時は最後まで……)
 重さへの羞恥に揺れていたうるかの双眸が葛藤を帯び始める。自分はもしかすると自分が思っているより重くないのでは
ないかという淡い期待が駅弁への抵抗を燮(やわら)げる。

 これも手管である、唯我の。教育係としての力量を女体方面で悪用している。アスリートゆえに筋量(おもさ)を気にし、駅
弁を拒むうるかを、お姫様抱っこなる過去の絶対的な事実でいとも容易く調略しつつある。
0096 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:44:27.24ID:3XYtBtT6
 が、

(ちゃ、ちゃんと武元を納得させてからこの体位やらねえと、嫌がって暴れた武元がケガするかもだからな。この高さから、
ヘンな落ち方して頭打ったら初夜の『ずがずが』なんぞ比じゃねえ。つうか足だろうが肩だろうが良くねえよ。まだ国体とか
あんだから)

 受験や水泳のため、少女にケガをさせたくないという善意を隠すところなく浮かべているのが逆に小憎らしい。何度も言う
が文乃のポニテくるくるには何も察せなかった癖に(ry。あと説得は持ち上げる前にやれ、説得前に落ちたらどうするつも
りだった。

 という負い目、若さゆえの衝動ゆえ承諾なしで駅弁に移行した気まずさがやっと襲ってきたのだろう、唯我は「動かして……
いいか?」と遠慮がちに聞いた。

 うるかの熱く潤んだ双眸が左右に泳ぐ。重さへの不安は和らいだし、未知の体位への甘やかな関心だってある。何より
唯我第一な彼女だから(え、えきべん……で、違った気持ちよさを感じて欲しいけど……)、やはり初めての恰好への恐れ
はある。第一うるかほど『質量と疲労の連関性』を知っている者もない。軽く思えるプールの水でさえ疲れてくると鉄のカーテ
ンかと言うぐらい掻き分け辛くなる。
 1.5リットル入りペットボトルは持つだけなら容易だが、ダンベルよろしく5分10分と上げ下げすれば疲労が募り重くなる。

 ましていかにも鍛えてなさそうな唯我が人(うるか)を『抱え続けたら』……。駅弁に必要な運動を繰り返したら……。

(だ、大丈夫なん? たとえあたしが軽かったとしても成幸疲れたりしない? こ、腰とかやっちゃったら受験に支障が……!
抱え続けたせいで疲れて、「重い」みたいな反応されるのも大概かなしいけど、成幸がギックリ腰になるのはもっとイヤ。
自分の勉強できなくなるし、同じぐらい辛いのは、文乃っちやリズりんが苦手科目聞けなくなっちゃうことで…………!)
 優しさゆえに戸惑う少女の肩を押すのはやはりというか、唯我の言葉。
「一応だけど少しは鍛えてるぞ。この1週間、お前を思い出してモヤモヤするたび、ランニングとか、筋トレとかで。うち簡単
に発散できない環境だから。何も考えずガーっとやったせいで昨日まで筋肉痛ひどかったけど、今は何とか」
 うるかはちょっと嘆息した。俯いた拍子にその両目は唯我から見て前髪に遮られる角度になった。声は水泳部の厳しい先
輩になった。
「も、もー。成幸、筋肉痛のチョーカイフクに夢見すぎ。一週間やそこらでいきなり頑丈になる訳ないでしょ。ただでさえ他の人
より体力少ないんだから、ちょっと鍛えたぐらいでいきなりあたし抱えてずっと動けるレベルになんて、そんな、無理っしょ」
(……ご説ごもっともです武元さん)
 唯我はこれが名うての教育係かというぐらい情けない引きつり笑いを浮かべた。何しろ筋肉のことだ、フィジカルのエキス
パートに駄目だしされては頷くほかない。
(俺だって武元がちょっと一夜漬けしたぐらいで英語上達したって自慢してきたら……するだろ、同じ反応)
 彼女を降ろす……つまり今回は駅弁を諦めた方が賢明ではないかとさえ思い始めた。
 じっさい、もやし少年が水泳国体級の少女に僅かな鍛錬を誇るなど、愚かな話でしかない。
「だから」
 顔を上げたうるかは唯我めがけ向けるツンと尖った流し目の下を薄紅に染めながら、告げた。
「ど、どんだけ鍛えられてないか確認したいし? とりあえずこのカッコで動けば……?」
「え、それって」
「うー!! だから言葉通りの意味だってば!! 恥ずかしいんだかんねこのカッコ!! てか一番キラいだし!! だだっ
だから! 早くヘバって終わらせてよーーーー!!」
 怒ってみせるうるかだが体位そのものを拒んでいないのは甘々である。
 なぜ寛恕が芽生えたか? 簡単である。先ほど俯いたとき、彼女は、下記が喜悦を浮かべていた、密かに。
(成幸この一週間ずっと、あたしのこと思い出してくれてたんだ。苦手な運動すらやっちゃうほど、たまらないって、あたしと
の記憶に、一生懸命に……なって、くれたんだ…………)
 実に、ちょろい。唯我は別にこういった篭絡を目的にランニングと筋トレを明かした訳ではない。駅弁で腰は”やらぬ”だろ
うという物理的証左を供出しただけに過ぎないのに、うるかときたら多分に拡大解釈を交えて自分への思慕に矯正した。まっ
たくの曲解ではないが、ヨーグルト風味のチョコをヨーグルトと断じる程度の無理はある。
 この辺の、唯我に対する夢見がちはもちろん本人も理解しているから、だから「どんだけ鍛えられてないか確認したいし?」
と言った片意地に置き換えた。
0097 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:44:49.95ID:3XYtBtT6
(可愛いなあもう)
 基本的に温和で従順なうるかだからこそ、たまに出てくる意地っ張りな部分は唯我の心をきゅんきゅんさせる。機微に気
付いた少女は(〜〜〜)と頬を代赭(たいしゃ。赤褐色)にして照れるが、
「い、いい! 疲れてきたらすぐやめる! 腰悪くしたら成幸だけじゃなく文乃っちやリズりんにまでメーワクかかるんだから!
何度も言うけどこのカッコ、ほんっと一番キラいだから、あまりシて欲しくないから!!」
 と声をあげる。真意は概ね言葉の通りだが、(こ、これなら、あたしが重く思えてくる前に終わるし……!)と言った乙女ちっ
くな打算も確かにある。妥協点だ。両者が被害を受けることなく未知かつ快美の体位を味わうための。
「分かった。じゃあその、そろそろ……」
 動くぞと告げた唯我。うるかは両膝を折りたたまれたまま浮かび上がる恰好である。重なり合う褐色の、ふくらはぎと太も
もの間に割り行った唯我の両手が支えだ。その恰好で、少年は腰を、突き上げた。
0098 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:45:01.32ID:3XYtBtT6
「んっ」
 潤滑に支障はない。度重なる交合と放出で、秘所の中は愛と精の和合液でかつてないほどヌメっている。二度、三度。
下からの衝撃に可憐な乳房がぷるるっと揺れた。ポニーテールもまたフルフル揺れる。
(これ……体重が、かかって……)
 深く突き入れられると、唯我の肉棒に体の芯を乗せているような錯覚が起こる。じっさい、最奥に達するたび子宮口は
バックの時すら比較にならぬ荷重を受ける。生々しい媚臓腑がグニグニと弾力に飛んだ肉穂先にグニャっと歪まされて
いるのが分かり、(…………っ)とうるかは震える。
(だめ、体の芯が、ヘン、ジンジン、ジンジンしてくるよぅ)
 嬌声を激しい吐息で必死に誤魔化す。駅弁が一番キラいと言った体面上、易々と喘ぐのはできない。誰が決めた訳でも
ない、勝手な自縄自縛の禁忌の中にうるかは自分を追い詰めつつある。だがそれこそが滅びへの道、姫騎士族の限界、
最も激しい「堕ち」に繋がる抗いだ。突かれるたび、ぐニュん、ぐニュんとハートマークをつけていいほど甘く撓む子壺の外壁
にいつしかうるかは口を押さえ、懸命に、声をこらえ始めている。
0099 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:45:18.51ID:3XYtBtT6
 まだ、二夜目である。交合の数自体は若さゆえ多いが、いわゆる「絶頂」は当然まだである。普通それは月単位の慣熟
で到れるものだ。
 だから青くこなれていない秘所は、体重の乗った駅弁の突き上げをしても戸惑いの方がまだ大きい。水気の少ないゼリー
同士を擦り合わせるようなネットリとした水音が結合部から響く。すっぽ抜けない挿れ方を概ね把握した唯我は腰使いを
早める。
(さ、さきっぽに、武元の体重が、体重が……! てかこのカッコじたい、エロいし!)
 いたいけな少女に両足を割り開かせたまま、持ち上げる……そんな恥辱を強いているのだという事実に優しい唯我は申
し訳なさを感じるが、イケナイことほど脳内の倫理をくるくる空転させるものもない。とっちゃ駄目といわれたお菓子に
手を伸ばす幼児のような興奮が行動のエネルギーとなって唯我の機関を上下させる。細い足を抱えたまま腰をぶつける
だけではない。どうすれば強く突けるか考える秀才は、時おりつま先で伸び上がる工夫を加える。駅弁のハウツーにそれ
があるかどうか少年は知らないが、よく知らぬ女犯(こと)をよく知るためには結局みずから色々工夫する他ないという経
験則のもと敢行するのみだ。果たして試験官はつま先立ちに対し、「んっ……、んんっ……」と恥ずかしげに眉を寄せた。
 秘所の方も露骨にきゅうっと締まる。人一人かかえた運動に性行為以上の汗を滲ませ一献含んだように赤ら顔な唯我
は快美にぼうっとしながらも、思う。
0100 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:46:27.57ID:3XYtBtT6
(コレ……武元、気持ちいいのかな……)
(だめ、気持ちいい、気持ちいいよぉ。油断したら声、声が……! だからなんでこんな成幸じょうずな訳!? しかもまだ
このカッコじゃ出してないし! あたしばっかがやられてて、気持ちよくて、悔しくて、泣いちゃうよぅ)
 気持ちよさげな瞑目にほんのちょっぴりの屈辱を交えて薄く泣く少女にひどく興奮した瞬間、教育係は、次の手を。

「あっ、あぅんっ」
 吐息で声を誤魔化していたうるかが啼き、口を強めに押さ直した。子宮口に、より体重が掛かるよう施した小さな細工は
確かに効果を及ぼした。ただ腰のストロークを早めただけではない。秀才を是認する唯我の工夫パート2は、『突き込みの
瞬間、うるかのふくらはぎと太ももに潜り込んで支えとなっている両腕を……”一瞬外す”』。
0101 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:46:42.56ID:3XYtBtT6
 ゆっさと下降する、日焼け痕が半白(はんぱく)な少女の体躯の深奥は、落下速度の分だけ、駆け上がってくるステーク
との衝突Gをより強いものとした。
「っ! 〜〜〜〜〜っ!!」
 一拍遅れで襲ってくる甘美な衝撃にうるかは必死に声を殺し、ただ天を仰ぎわなないた。唯我からは見えなかったが、
天井からの視点では確かに目を白黒させ、わけもわからず強張った舌を突き出す少女の表情が確認できた。
 表情が分からずとも雰囲気は伝わる。背後の唯我は咄嗟に編み出したこの正道かどうかも不明瞭な突き込みの工夫を
更に続ける。ズン、ズン、ズン。立て続けに子宮口を撓(たわ)ませる亀頭の衝撃にとうとうたまりかねたうるかは、「だめ、
そんなテクニック、だめっ、だめ、だからあ」と涙声で許しを請う。
 ここでいったん、足からの掌外しをやめたのは結果から言えば逆に鬼畜の所業だった。5回ほど従前の突き込みを継続
し、うるかが安心した所で再びズン! と唯我が掌を外し落下衝撃を炸裂させた瞬間、横髪を大きく跳ねさせ馬の尾で天を
衝いた少女は一瞬驚愕したように瞳孔を細めてから……とろけた悩乱の半眼で「やっv やあああんv」と甘ったるく悶え啼い
た。それほど感じたようだった。心なしか頭頂部からの長い毛すら一瞬張り詰めそして萎れたようだった。
0102 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:47:00.01ID:3XYtBtT6
 一連の反応は陥落を意味する。首筋まで真赤にしたうるかは

「そ、そんな不意打ち混ぜるんだったらもうだめ、このカッコ、もういや、やめて、キライだからこんなの、本当、やめて……!」

と涙混じりに訴える。もちろん感じてはいる。が、恥ずかしい体位にも関わらず感じており、しかも落下衝撃加味の突き入
れこそ求めつつあると気付いた貞淑な少女は羞恥ゆえに中止を希(こいねが)う。
 そのギャップに興奮したのだろう。唯我は、少女が最も感じる淫らな言葉を……吐いた。

「軽いよ」

「…………うるか」

 ある調査によると、女性の50人に1人が、空想だけでオーガズムに達することができるという。乳房や秘部といった性的
な箇所への刺激なしで、だ。本来は男性よりも強力な再現性を有する大脳新皮質の、絶頂の記憶の”よみがえり”によって
達するという。
 うるかに絶頂の記憶はもちろんない。が、代わりに妄想の蓄積がある。『唯我にこうされたい』と想念した記憶の蓄積が。
「名前で呼ばれたい」「軽いといわれたい」といった乙女の願いはここまで一切叶わなかったため、懸想はどこか抑圧と共に
……溜まり込んでいた。

 が。

(い、いま、成幸が、あたしを名前で……うるかって…………、しかも、しかも、軽いって…………! 筋肉女なあたしを……!)

 驚きに目を見張った少女だが今しがた聴覚の捕らえた唯我の声が決して妄想の産物ではない、『本物』であると認識した
瞬間、とまどいは喜悦へと相転移、長年の抑圧を跳ね除ける電流となって大脳新皮質を刺激! 

 結果!

「あ!! だめ、ヘンなのきちゃう、へんな波が、あ! だめ、駄目えええええええええええええええええええええええ!!!」

 甲高い声をあげたうるかは瞳孔が芥子粒になるほどの勢いで目を見開き、そのまま嘗て無いほどの勢いで日焼けした
全身をしばらくブルブルと震わせていたが……やがて電池が切れたようにがっくりと首を折る。
0103 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:47:45.05ID:3XYtBtT6
 ……。

 …………。

 ………………。

 俯いたまま、ぜえはあと激しく息せく少女の背後で、
「え、これ、イ、イった……? な、名前呼んだだけ、で……?」
 驚いたのは唯我である。いや地球人類の中でこの事象に驚けない者があろうか。初夜からまだ1週間の少女が、絶頂、で
ある。それもまた空前絶後の性的刺激のさなかであればまだ分かるが、少年はただ少女を軽いと言い、下の名前で呼んだ
だけなのだ。駅弁で感じつつも素直になれない恋人の心の鎧を、優しい言葉で脱がそうとしただけなのに、
(それでイクとか、武元さんどんだけ上級者なんすか……。あ、名前。だめだやっぱり名字が咄嗟だ)
 少年はやや困惑した。ヒイてはいないが、予想外すぎた。にも関わらずゆっくり振り返る少女の方は、
「な、なりゆきぃ、今うるかって、今、うるかって…………」
 初めての絶頂の余韻か、ぐっすぐすと涙を流しながらも、歓びに頬をだらしなく歪ませ咲(わら)うから恐ろしい。そのくせ
処女喪失の時ですら結局は耐えた涙を、今は夏場の夕立のような大粒サイズで、ぼたぼた、ぼたぼたと、落としている。

 結局、少年への思慕だけで、肉体的な未成熟をあっさりと覆し、絶頂したのだ、うるかは。

 そこまでの開発も下支えではあったろう。だが最終的には、軽いと言われた嬉しさと、名前を呼ばれた歓びだけで、呆気なく
生涯初めての絶頂に達した。この時点で常人とは懸河の感があるが、真に恐ろしいには初の絶頂なる女性的な一大事より
「名前を呼ばれた」ことの喜びの表現をごくごく当たり前に先行させている点であろう。

 唯我への思慕、ちょっと尋常ではない。

(このコ、やべえ)
 そこまでは誰もが思うし、唯我自身さきほど「上級者」呼ばわりするほど当惑していたが、
(やべえぐらい……カワイイ……)
 やや正気薄くエヘヘと瞳を細めながら息せききって微笑するうるかを見ているうち心臓がトクンと跳ねた。窮鳥ふところに
入れば何とやら、自分への思慕だけで達するほど強い少女の健気さを認識するにつれ、異常ともいえる先ほどの絶頂が
ひどく愛おしい物に思えてきたのだ。
「うる……か」
 強引に唇を奪う。受け止めた少女は数瞬後「何かに」驚いたように目を広げたが、すぐさま熱烈に舌を絡め、唾液を吸い
あった。
 ややあってキスが解除されると、今もって弾んだ息の中、興奮した様子で少女は告げる。
「すごい……。すごいの成幸……。うるかって呼んでくれたのとか……軽いって言われたの嬉しくて、頭の中ばちばちって
なって、目の前がちかちかして、気持ちよくて、だからこのカッコ、好k……」
 うっとりとした笑いは最後の文言なかばで消える。辛うじてだが絶頂の余韻海溝から理性が引き揚がったらしい。羞恥が、
勝(まさ)った。パっと顔を外し正面を向くと、「違っ、このカッコ、このカッコなんて、恥ずかしくて、嫌い、だから……!」と
虚勢を張る。
 本当に駅弁が嫌なら、さっさと足をふもとの布団につければいいのだ。だが現実はよく焦(や)けて肉付きのいい太もも
を唯我の両手に預けたままだ。更なる駅弁への期待がある癖に、貞淑さが邪魔して言えないのだ。
 いじらしさに唯我はもう辛抱たまらない。
「ふぁううん!!?」
 うるかが可愛らしく叫んだのは右乳房を鷲づかみにされたからだ。公称Dの、男の獣性を駆り立てる小麦色のやわらかな
果実を少年は興奮の赴くまま揉みしだく。支えはもう左手のみだ。そこで右足を下につけば責め苦から解放されるのに、う
るかは律儀にも駅弁状態を継続中。形状記憶めいた姿勢の保持は従順さもあるが水泳で鍛えられたフィジカルあらばこそ。

 以降、華奢な少年に、片手と、結合部だけで支えられる不安定な姿勢にあって転落を免れたのはうるかならではの天才
的なフィジカルのバランス感覚あらばこそだ。

「ちょ、あたし、まだその……そのっ、あの、あのね! 凄いことになったばっかで……」
 大別すれば「おバカ」と呼ばれるタイプだから、絶頂をなんと形容していいのか分からないのだろう。うるかの抗弁はひどく
しどろもどろだ。だがそれは、またしても近づく想い人の顔によって封じ込められる。唇が密着している間にも乳房へのも
みもみは一向弱まらず、くぐもった嬌声が響く。
 水性のいやらしい蜘蛛の糸が虚空に消えた。少女から遠のく少年、曰(い)う。
「『イッた』って言うらしい」
「え……?」
 キスの余韻にもはや呆然としている少女は言葉の意味を掴みかねた。
0104 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:48:12.00ID:3XYtBtT6
「だから。さっきみたいなことになったら、『イッた』って言うのが、普通、らしいんだが…………」
 彼は要するに、迷っているらしい。普通の男なら言いつけて終わりな”調教”を。教育の可否を疑えるのはは教育係ゆえの
モラルであろう。だがオスとしてのいい意味での覇気の無さもある。(どんだけ草食なんだか)と呆れながらもうるかにはその
優しさが愛おしい。褐色の頬に憫笑というべきものが広がった。
「もう。えっちな癖に煮え切らないなあ成幸は」
「…………スマン」
 でも男なら言わせてみたいんだよと天を仰ぎ薄く涙ぐむ唯我は結構、情けない。でもおっぱいは揉んでいるし、ペニスだっ
て出し入れだ。普通の女性ならちょっと待てとなるが、欽慕が長すぎたうるかは、求められるのが嬉しくて心身ともに委ねて
いる。が、種々の刺激に彼女の女性は再び昇りつめ始めている。ねっとりとした汗まみれの顔から笑みが消えた。
 少女はぼそっと、囁いた。
「イッた……」
 言葉に唯我の顔がゾクっと歪む。膣内の剛直さえぶわっと膨らんだ。内部から押し広げられる独特の感圧に「んぅっ」と
目を細めたうるかであったが、従順にも先の復習をする。
「さっき、あたし…………イッた…………から、イッちゃった……から……だからその、ビンカン、ビンカン、で………………
だからせめて、おっぱいか、中か、どっちかだけに、どっちか……だけに……」
 もはやこのテの懇願はヒドラジンよりも酸化的な燃焼促進にしかならぬとは重々承知しているうるかだが、

(いやいやただイッたとか言うだけじゃ恥ずかしすぎて死んじゃうから! せめてフリだけでも「やめて」って言わないとムリム
リ絶対無理だから!)

 と頬をかつかつ赤熱させている。
 これほど賞味を促す媚態もない。激しく貪りつつもどこかで愛する少女を労わってきた唯我にすら度を失わせた。もう爪先
立ちも自由落下もない、ただオトコが気持ちよくなるためだけの乱暴な腰使いが始まった。
(だめ、声、だしちゃ……! 声だしたら、軽いって言われたせいでこのカッコが好きになってるのがバレちゃう……!)
 無残な串刺しの連続に激しく揺さぶられながらも懸命に口を押さえ耐えるうるか。ギュっと閉じた瞳から健気な涙が溢れて
いる。唯我の力強いストロークは止まらない。うるかの耳元すぐ近くでするのは正に獣の吐息である。冬空の下で手を温め
る時に噴き出す暖気を孕んだ吐息よりもひりつくように熱い透明な雲の直撃1つ1つに(あたしで感じてくれてるんだ……)
と喜悦する少女の興奮は募る一方。
 なのに恥ずかしい駅弁でまたイカされるのは恥ずかしいという抵抗もある。
(どうすれば)思っていたうるかに光明が差した。唯我の膝が、笑ったのだ。
(!! そっか限界! この一週間ランニングとか筋トレしたとはいえ元々体力ない成幸だから、人(あたし)を抱えて動く
のに疲れてきたんだ!! そうじゃなくてもこのカッコでするまえ正常位とかバックとかで結構消耗してたし、更にその前は
7時間も勉強してた! えっちが上手な成幸でもそりゃ来るよ限界!)
 この変調は、駅弁でイカされたくないうるかにとってチャンスだった。
(このペースなら4ふ……いや3分! あと3分で成幸の体力が尽きる! そこまでガマンすればイッちゃわずに済むのよ
うるか! てかあたしから攻撃したら刺激で成幸の攻め口緩むわ体力の減りが早まるわで一石二鳥! な、成幸の……
ちくび……とか、お玉……とかイジめるのはドキドキするけど、それでケンセーしつつガマンすれば、えきべんでまたイッちゃ
わずに済むから、が、がんばるぞ〜!)
「ちょっと体位……変えるぞ」
 悪魔のような宣告に「はい!?」と目を白黒させかけたうるかだが「あっ、きゃうううん!」と思わぬ愧声(きせい)を上げて
しまい、慌てて口を押さえる。変化は抜本的でこそないが明確さは有している。M字開脚で始まった駅弁は体育座りの曲げ方
になっている。彼女の左足の太ももとふくらはぎの間に潜り込んだ唯我の左腕は右足の同地にまで閂(かんぬき)よろしく差
し渡ってあたかもアメリカ人が、セリアルとかでパンパンな薄茶色の、でっかい紙袋によくやっているような抱え方。

 体力の残り少なさに気付いていたのは唯我も同じだったという訳である。

 ヘバる前にうるかを再びイカせるため攻め口を変えた。驚いたのはうるかである。機先を制したこの「陣替え」への驚き
と僅かな期待感のせいで小賢しい策謀が吹っ飛んだ。
「だめ、だめえ、今になってビミョーにカッコ変えるとか、だめええ」
0105 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:48:39.24ID:3XYtBtT6
 横に広がっていた足を前方へまとめられたせいで窮屈になった腰の屈戌(ちょうつがい)はより相対的に唯我の太さを
感じやすく成り果てた。唯我がより自分にとって気持ちよい締まりを求めた結果が、やっと前(さき)の体位への対策がま
とまりつつあったうるかを根底から粉砕しているのは何とも無惨な結末だが、されどこれほど甘美な無惨もない。
(で、でも、なりゆきのちくびを刺激したら……ちょっとはマシに……)
 縋るような思いで再動させた右手が……とられた。
「何をするつもりだった……?」
 乳房を揉みこんでいた腕を防備に回した少年の前で「あ……、ああ…………」とうるかは諦めにも似た嘶きを演じる。
(だめ。火照ってたあたしの掌に、成幸のひんやりした手が、気持ちよくて、気持ちよくて……)
 拘束のためだろう。繊手だが男性的な硬さのある唯我の五指が、うるかのそれの渓谷の狭間を倒れていく。やがて
不恰好なフォーク・ボールを握りこんでいる格好になった少年の指とは裏腹に、うるかの紅葉の五端は腱への圧迫に
よるわずかな曲がりさえ除けば概ね直立体勢。
(だめ…………。ここで手ぇ握っちゃったら、恋人つなぎなんかしたら……イッちゃう、きっとあたし、駅弁でまたイカされ
て……イカされて嬉しいって……叫ぶんだ、絶対。そんなのやだ……。怖い、恥ずかしい……)
 初夜からわずか1週間後の未成熟で『キツい』膣が更に狭く、圧力を増したのを認めた唯我は「やべえ、食いちぎられ
そうで……気持ちいい」と感嘆し強く突き上げる。
「だめ、そーいうのダメ、イッちゃう、またイッちゃうから、だめえ!」
 惑乱し首を振る少女だが声を抑えるべき手はもう唯我に握られている。残る左手を動員する余裕もない。いつしか唯我
の膝小僧やや上あたりに置かれ、不安定な姿勢を支えている。その引き締まった褐色の細腕が出し入れの度”ぐいんぐ
いん”と揺さぶられるさまに少年の興奮は高まる。囁かせた。目の前で揺れている水泳少女の髪型が。
「ポニーテール、ほんと……可愛い」
 可愛いという言葉に、花でも嗅ぐよう後ろ髪にツンと当たった鼻に、キュンとなった瞬間のクリトリス刺激は強烈だ。
「あっv ああああああん!!」
 脳髄を灼く甘美な電流に高啼きする少女の下の口から愛液が、どぷりと溢れた。
(髪、ここに来ての、髪って……! だめ、敏感な場所じゃないのに……! 成幸の鼻がちょっと当たってるだけなのに……!)
 慈しむように何度も何度も、優しくポニーテールを撫でる鼻梁にうるかは訳もわからず感じてしまう。
「はっ、はっ、あん、んぅっ、あっ!あっ!」
 街と無人島の往復100kmの遠泳すら軽がるとこなす水泳少女が掠れた息切れを漏らすほどに唯我の突き込みは激しさ
を増す。体育座りの格好で駅弁ファックされるチョコレート色のなよなかな肢体。人魚姫はもう、はしたなく涎を垂らす。快
美にひたすら咽び泣く。
(もう限界、イク、あとちょっとで、また……!)
 生涯二度目の絶頂めがけやや絶望しながらも黄金の蜂蜜にも似た期待を抱き喘ぎ続けるうるかだが不意に唯我の
律動が止まる。
「いや、止まらないでぇ……! ここでやめられたら、あたし、あたし……!!」
 すっかりメスの情動に支配されつつある顔で切羽詰った甘え泣きする褐色少女に
「お前、このカッコ好きか……?」
 投げかけられたのは無慈悲な質問で。
「そんな……好きな訳…………」
 最初キライといった手前、素直にハイとはいえぬ人魚姫に「じゃあ今すぐ抜いて降ろすか……?」と問いかける唯我。
イクという言葉1つ仕込むのに迷っていた彼とは矛盾するが、しかし半分は純然たる善意である。もっとも残りは純然たる
支配欲、素直になれぬ少女に対し敢えて引いてみせることで本心を宣言させてやろうという王道を執(と)らしめている。
 武元うるかは、勝気である。泣きそうな顔で目を閉じながらも語調だけは強くして必死に訴える。
「こ、こんなカッコなんてキライ……だから!! だから早く、出してってば……! 成幸体力ないから、何度か出したら終わ
りで…………終わってくれるから…………だから早く動いて、出して…………終わりに、終わりに……」
『早く動いてイカせて欲しい』という要望を、『それをやれば唯我も得できるし』という方便で包摂(オブラート)する小賢しさが
知力で勝る唯我に通じる筈もない。
「俺は別の格好でもイケるぞ……」
0106 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:49:02.34ID:3XYtBtT6
 息を荒げる彼の形相は生活に困(こう)じ果てる余りとうとうナイフ片手にコンビニ入った瞬間のそれ。逼迫以外、なにもない。
うるかの秘所からの刺激が、優しさと支配欲の競合をいよいよ抜き差しならぬ混迷に追い込んでいるのだ、甘え悶える膣の
肉ヒレときたら肉棒に吸盤のごとく吸い付いて、抜いて欲しくないの、もっとイジめて欲しいのと訴えている。それに今すぐに
でも放てる昂揚を覚えている唯我なのだ、応対とて、優しくも荒々しい罠が潜もう。

「駅弁が嫌だったら……仕方ないよな。すぐやめて、ちょっと休んでから別の格好に切り替えよう」

 うるかは、分かりやすい。えッと勢いよく後ろを向いたその顔は、露骨に恋しげに眉尻が下がっている。リチア雲母に分光
器をかけたとき現れる紫のようなスペクトルを持つ瞳に、惜しさの光が照り映える。

(ダメ、このカッコが好きだなんて本当は恥ずかしくて言いたくないのに)

「イキたきゃ素直になれ」的な凶相のまま静止している唯我が、うるかには。

 端麗かつ峻厳極まる王子風ドS顔に……見えてしまう。

(成幸がカッコいいから……止まらない、ゆっちゃダメだって分かってるのに頭ん中ぐっちゃぐっちゃで……)
 葛藤を見透かしたのか、どうか。
 次に唯我が語(つ)げた言葉ほどいやらしい調教の言葉もなかった。

「こういうとき位、素直になっていいんだぞ。お前は水泳でも勉強でも色んなもん犠牲にしてるんだから…………」

 俺に従えと言われたならうるかはまだ抵抗できた。だが「色々犠牲にしてまでお前は頑張ってるのだから、今ぐらい、
本心を曝け出してもいいんだぞ」と、大好きな唯我に受け止められては、信じられて、任されられては……止まれない。


(あたし、なんで気持ちよくなれること、ガマンしてんだろ…………)


(こんだけ優しい成幸なんだから……素直になっても…………絶対きもちよく、してくれるのに……)


(なんで、なんでガマンなんか……してるんだろ…………)


 堕ちていく。心が、快楽に。しかし貞淑な少女だから、必死に抗う。

(だめ、恥ずかしい、このカッコ好きとか言えない。小さな子におしっこさせるようなこんなかっこが好きとか恥ずかしすぎて
言えないよぅ……)

 言えば、どうなるか何となく分かる。想像図がブレーキをかける。

(好きって言ったらこのカッコが癖になって、なのに成幸がカッコよくて、素直になりさえすればカッコいい成幸にいっぱい
いっぱい気持ちよくしてもらえて……褒められて……でもゆっちゃうのはだめ、絶対…………だめ、だって、だって恥ずか
しくt「うるか」

 少年は少女の思惑を遮るよう名前を呼び、じっと見つめた。うるかは視線に絡めとられ呆然とし。

 右手の指を、折る。

(なまえ……。あたしのなまえ、あたしをまた……うるかって、したの、したのなまえ、で…………!)

 すれば陥落だと思っていた恋人つなぎへの迷いで指が上下に遅疑したのも束の間、諦めるよう落とし、縋りつくよう唯我
の拳を握り締める。

(もう、もう……いいや…………)

 忍んでいたものが、崩れた。
0107 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:50:04.11ID:3XYtBtT6
「……なの」

 淡い二枚の桜貝が、動いた。

「好きぃ! このカッコ、好き、好きなのぉ! 成幸に軽いって言ってもらえて、名前まで呼ばれたから、えっちのとき初め
て名前を呼んで貰ったから、このカッコ好きで、だからまたイカせて欲しくて、だからいやぁ! 中途半端なところで止まら
れるのいやあ!! 成幸の逞しいおちんちんでじゅぽじゅぽされて、このカッコで、えきべんで、イカせて欲しいの、好き
だから、えきべん好き! キライだったけど、今はもう、だいすき、だいすきになっちゃたから、だから、だからぁ!!!」
0108 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:50:20.32ID:3XYtBtT6
 想像以上の淫らな叫びに少年は一瞬呆気に取られたが、「な、ならイクぞうるか、イカせてやるからな、たくさん気持ち
よくしてやるからな」と切りつけるよう叫んだ。
 あとはもう猛襲となるほか無い。
 力任せに上下するだけではない、廃止した筈のつま先立ちや自由落下さえも交え、肉尖で子宮口をぐニュんぐニュんと
撓ませる。ゴムのような硬さは絶え間ない責めですっかり掻き均(なら)され、今はもうグミのよう。甘ったるい弾力がもたら
す亀頭への刺激にますます興奮した唯我は乳首をつねり耳を吸い、突いて突いて突きまくる。敏感な人魚姫はそれら総て
に反応しよがり狂う。
0109 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:50:40.70ID:3XYtBtT6
「あーーっ! いい、いい! 凄くいい、気持ちいい、気持ちいい、よぉ!! だめっ、イク、イッちゃう、もうすぐイッちゃう、
気持ちいい、気持ちよすぎてもうだめ、あたしイク、イッちゃううう!!!」
「っ! 膣内(なか)で、膣内(なか)で出しちまうけど、いいな、後悔しないな!」
「出して! 熱いのかけられるの好きだから、それdあっ、だめっ、イッちゃう、成幸と一緒にイきたいのに来る、来ちゃう、
またえっちな波が……あ! あーっ! だめイク、あたしイッちゃうう、イクううぅぅぅぅ!!!!!」
 褐色の肢体が激しく痙攣するのに一拍遅れて唯我が呻き、虚脱にぶるっと打ち震えた。膣内射精に軽く絶頂したうる
かは噴出の第二波第三波にあわせ更に何度かいやらしい歓声を跳ね上げた。
「やばい、止まらない、武元の声きくだけで、止まらな……出るッ、まだ出る…………ッ」
0110 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:51:04.55ID:3XYtBtT6
 結合部からどぽっと白濁が溢れる。駅弁でしばらく耐えていた反動だろう、嬌声が耳朶を叩くだけで尿道が灼熱をかけ
のぼる。二度目の絶頂を屈従のすえ引き出したばかりだというのに声で射精を惹起させている状況が淫猥で背徳的で、
だから少年は面頬に快美の苦痛を浮かべる。

 結局12回にも及んだ小爆発の末やっとペニスを引き抜いた唯我は褐色少女を駅弁からお姫様抱っこに持ち替え、緩
やかに屈んだ。それで布団の上へケガもなく戻れた人魚姫は
(い、一番クラって来る、しゃせーのあとに、あたしが落ちないように、ケガとかしないように降ろしてくれるなんて…………
その心遣いが、嬉しいよぅ。気持ちよくさせてくれるだけじゃなくて、受験や、水泳に響かないよう安全に降ろしてくれた成幸
が素敵すぎるよぅ)
 イッたばかりだというのに、情熱的な思慕はもう次なる行為を渇望している。

 2回。そこから正常位で射精した数だが模様は初夜と重複する部分が多かったため割愛する。バックに至っては唯我が
攻め口を考えてジっとしてるうち疲労ゆえか寝落ちし、覆い被さられたうるかの方も25秒ほどの惑乱の末、想い人以外に
は無頓着な彼女らしく(ま、いっか、寝よう、あたしも)と眠りこけ、30分ばかり2人してスヤスヤ眠っていたのでこれまた概
要のみの著述に留める。

 両名が眠りに落ちたのは……午前2時58分ごろである。

 まったく豪儀というか迂闊というか。繋がったままの入眠など、家人ないし泥棒が踏み込んできた場合、破滅しかない。
 もっとも外観からしてあばら家一歩手前の唯我家だ、言っちゃ悪いが泥棒すら寄り付かない。家人についても当夜は遠
き親戚の家に泊まっている。理屈だけ言えば踏み込める道理はない。
 そんな安心が唯我を眠らせた。うるかも意識の中で明文化こそしなかったが、気付いてはおり、しかももともと大雑把だか
ら……両名とも眠りこけた。

 これが彼らを取り巻く運命に意外な作用をもたらしたが、今はまだ、本題ではない。
0111 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:51:27.91ID:3XYtBtT6
 目覚めた彼らは正常位で再開したが、途中から対面座位に移行。

「あっ、あっ、いい、イク、また、イク、いっちゃうう」

 向かい合ったまま繋がる2人。褐色の細腕は華奢な少年の首の後ろに回っている。膝立ちのうるかは突き上げに合わせ、
ぎこちなくだが腰を落としている。

「うるかっ」

 短く叫ぶ唯我は恋人を抱きしめる。細い肢体がほとんど砕けそうな勢いだった。乱暴なハグだがフィニッシュで抱きしめら
れるロマンにうるかは相当感じたらしく、「ふぁっ、ふぁあああああん!」と鳴いた。



 午前4時6分。

 武元うるか、勇を鼓(こ)す。


 発端はその6分前。対面座位で今晩3度目の絶頂をうるかが味わった直後である。

 抜き取り、1つから2人に戻った2人は向かい合ったまま話している。

「き! 騎乗位!? それ初めてのえっちの時、やったでしょ! あ、あれでいいじゃん! 満足してよ頼むから!!」

 対面座位が引き金になったのだろう。唯我がリクライニングするだけで容易く切り替えられる騎乗位が彼の脳裏を過ぎった。
 が、少女にとってこれは駅弁以上に恥ずかしい。
 初夜、どさくさでやられた『二度目の挿入』が騎乗位であり、そういう意味では既に経験した体位といえるが、

「でもその、あの時はお前が、体全部、俺に覆いかぶさってた訳で……」
「そりゃあたしが、体起こしたまま、成幸に跨るカッコはまだだけど、…………やだ。恥ずかしい、恥ずかしすぎるよぅ……!」

 うるかにとっての騎乗位は女性上位の代表格だ。「英語の参考、だし……」とスマホから秘密裏にアクセスしたいかがわしい
動画サイトではグラマラスな金髪女性が支配欲丸出しの顔つきで腰をくねらせ色々搾り取っていた。

「だだ、だいたい! あれだけあたしに色々しといて責められたいとか成幸なんなん! いや、色々されるのも結構恥ずか
しいけど! う、上で責めるとか……あたし性格こんなんだよ!? 一回攻め回ったら絶対止まれないし、恥ずかしいし……!!」
 兆候は初夜、確かにあった。
 覆いかぶさった素股もどきの格好で挿れられたうるかは恐ろしく好色で好戦的な態度になった。
 それが唯我の草食な被虐心を妖しく捉えている。閨では殆ど”なり”を潜めているうるかの活発さが、自分より遥かに圧倒的
な体力が、女性上位の攻め口に回ったら一体どうなってしまうのかという甘美な期待になっている。あれだけ蹂躙した少女に
反撃され貪られるというシチュエーションに倒錯した欲望ぐらい、覚えるだろう年頃ならば。

「だ、だいたい、俺、結構、過激なことしちまったし…………お前に責められないと釣り合いが取れないっていうか…………」
「いらないから! そんな気遣いいらないから! 嫌どころか、すっごく、すっごく…………気持ち、よかったし…………」

 妙なところで律儀な唯我へ斬りつけるよう叫びながらも段々紅くなって蒸気を噴くうるか。照れは、まだある。

 秀才は、ずるい。
「けど騎乗位ってのは19世紀までは寧ろ主流だったぞ」
「え? どーいうこと?」
 無知で無垢な少女の気を、理屈で引き、変えようとする。男は何かと理屈で女を説き伏せようとする部分がある。閨におい
てさえ羞恥を理屈で掃(はら)おうとするなど愚の骨頂にもほどがあるが、悲しいかな、アスリートゆえ唯我の理知に敬服する
うるかはつい反射的に耳を傾けてしまう。
「そも正常位が標準的な体位になったのは19世紀のヴィクトリア朝時代の、『女性は男性に従順たれ、行為の時は下になれ』
てな教えのせいだって言われてる」
「へー。そーなん」
0112 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:51:59.84ID:3XYtBtT6
「俺の読んだ本じゃ、ペルーとかインドとか中国、あと日本の古い文献に出てくる体位は騎乗位みたいな女性上位の格好が
多かったらしい。史上最古、紀元前3200から3000年とされるメソポタミアのウルの資料の体位も女性上位だし、一説に
よればアダムとイヴもこれでその……シてたとか……」
「なるほど」
 納得した様子のうるかだが、成幸は何かを感じたらしく、「……お前さてはピンときてないな」と呟いた。
「へ? いや、成幸物知りだなーって思ったけど」
「でも今ので騎乗位すげえシたくなったって感じじゃないよな……?」
 え、あー、うん。考えてみればそうかもといつもの調子で後頭部を掻く褐色少女だが、「ご、ごめん、こーいうとき、呆気なく
カンラクした方が、男の人って、嬉しい……んだよね?」と申し訳なさそうに目を細め眉を下げた。
「いや俺のが悪いな今のは。知識披露だけで、お前の気持ちをほぐそうってアレがなかった……よな」
 若干気まずいというか、微妙な空気が流れた。ふつうこういう調略のしくじりは口論に発展しそうなものだが、亭主の赤烏
帽子とはよくいった物、常に主導権を握れるとは限らない成幸の”抜けた”部分を、うるかは却って愛おしく思い始めた。

(いま謝ってくれたし、ちょっとぐらいなら……ちょっとぐらいなら、騎乗位で気持ちよくしてあげるのも…………恥ずかしいけど、
電気消した状態なら、そんな見られないし…………)

 とすら思っている。本当に、いまどき奇(めずら)しいぐらいの健気さである。

 が、素直には言えない。恥ずかしいから騎乗位は避けたいのは事実だし、無意識の領域には、唯我の、羞恥を理屈で
解こうとしたヘマへの怒りだってあるにはある。彼が何か、下手(へた)ではなく下手(したて)な言葉さえ吐けばカラリと許せ
るのだが、うるかの詩藻では──文学的な巧緻など突き詰めればウソつきの才覚でしかないから、純朴で淳良なうるかは
良くも悪くも──唯我に何を言わせればいいか分からない。そも無理やり引き出した言葉で満足できるほどうるかは強くな
い。だから色んな思いが、ぐっちゃんぐっちゃんで、混乱だ。

(うー。もう訳わかんない! こうなったら成幸にも恥ずかしい思いしてもらうかんね!!)

 大事なのは、唯我が求めてきたという事実一点の強調である。それさえ成せばうるかがどれほど乱れようと、求められた
が故の義務的な応対として繕える。

 故にうるかは、告げる。行為開始前、動員に失敗した勝気な女友達の顔はここに劇的な遅参を遂げた。

「そ、そんなに騎乗位がいいんだったら、頼んだらいいじゃん? ど、どーせ成幸には無理だろうけど? 寝そべった状態で、
メチャクチャにされたいですうるかさんとか頼んだら、か、考えてやらなくもない、かなー、なんて……!」

 言ってから少女は(ううう。ごめん成幸、でもあたしこう言うしかできないし。で、でも、これだけ無茶ぶりしたら流石に言えない
よね!? 成幸くさっても男のコだし! コケンとかキョージが邪魔して言えるわけ)

 唯我はやや両目を泳がせたあと、覚悟を決めたような顔つきをし──…

 仰向けに寝た。(ちょちょちょ、えっ、ええええ!!?)、いやいや何してくれてんの成幸ちょっとマジやめてそれ怖いから、
乗るしかなくなるからやめてーーー! と心の中のうるかは水鳥の羽のような形の涙を双眸から飛ばしたが、表面は別人
のように嫣然としている。

 細い指に至っては「覚悟しちゃったり、したの……?」と少年の胸板に円を書く始末。

 これには唯我よりも内心のうるかがビックリだ。ギョっとしたテンパりの形相で慌しく急き込む。

(なに!? なにモードになっちゃってんのあたし?! だだだめだから、こんないかにも色っぽい仕草似合わないし、した
ら成幸ますますその気になっちゃうし!! 取り消し! さっきの発言取り消すのようるか!! 今だったらまだ間に合うか
ら成幸が言う前なら取り返s「メ、メチャクチャにされたい、です……。うるかさん…………」
(言ったーー! 言っちゃったよ成幸!! 何で言うのよばかーーっ!! 男なんでしょもっと粘ってよ抵抗してよ!! あた
し見てよいつも抵抗してるでしょ! なんで自分が責められると呆気なく陥落すんの!? ううう!! 本当成幸はズルい、
いつもズルい! あたしそんな言葉吐くときめっちゃ頭ぐちゃぐちゃなのに! 成幸は呆気なく、平気な顔でーーー!!)
 これほど滑稽な女王様と下僕の契約成立もないだろう。
0113 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:52:30.25ID:3XYtBtT6
(ででででも、ホラあたし、考えてもいいとは言ったけど、きじょうい、するとは約束してないし? べ、別なことで気持ちよく
なってもらって埋め合わせする手段だってあるし……)

 と思っていたうるかの──懇願無視の放置プレイといった高等なる手管ではない、単にヘタレなだけの回避の言い訳で
ある──うるかの、目が止まる。

 かああっ。

 少年は顔を朱に染めている。理知的な瞳ときたら羞恥の薄い涙で潤んでいる。よっぽど先ほどの言葉が恥ずかしかった
のだろう。群れからはぐれた子ウサギのような心細さを湛えたまま、頭上にそびえる人魚姫から視線を外している。

(な ん で 可 愛 い の ! ?)

 うるかは大いに頬を緩ませつつもカチンコチンに強張った。が、驚愕はすぐさま無表情に覆われる。喉首が上下し、唾が
食道を滑り落ちた。
 なよっとしているせいでどこか女顔な唯我である。それが、(うう、言っちゃった、言っちゃったよぅ、メチャクチャにされ
たいとか恥ずかしい……。けどそれ言わないと騎乗位してもらえないし……! でも超絶恥ずかしい……!)といった顔
つきで、生娘のごとく羞恥一色なのだ。両目すら時おり不等号にしている。

(女のコみたいな成幸、可愛い…………)

 思ううるかの秘所が疼き、蜜を垂らす。身が震え、切なさが頬を波打たせる。
 彼が気弱になっているのは結局体力の問題なのだ。駅弁は確実にもやし少年の体力を削り取っている。そのあとの
寝落ちの回復が対面座位たった1回で尽きるほど深刻な疲労を与えている。

 対するうるかの体力は、まだある。適切な休憩さえ挟めば夜明けどころか正午まで保(も)つかも知れない。

 手を伸ばす。頬に手を添えられただけで唯我はビクっと震えた。これが先ほどまでの獣かという落差に嗜虐心を刺激さ
れたうるかは自分でも予想外の言葉を吐いた。

「電気……消さないかんね」
(やだうるかさん……。カッコいい…………)

 彼女はもう防御を捨てている。あるのは攻撃。自分の痴態を見られたくないという貞淑さより、唯我の、刺激に対する可愛
らしい反応全てを見たいという欲求が……勝(まさ)った。

 かくて未知なる本格的な騎乗位への恐怖を乗り越えて。

 午前4時6分。

 武元うるか、勇を鼓(こ)す。

 褐色の肢体はもう少年の体を跨いでいる。その体勢での挿入はもちろん初めてのうるかだから、下をチラチラ何度も確認
しながら生殖器同士の軸線を合わせる。
(てか成幸の……疲れてる癖に、すごく……そそってるし…………!)
 サーモンピンクした野箆坊(のっぺらぼう)な屹立ときたら幾度となく精を放ってきた癖に、一向しなびる気配がない。疲れ
魔羅という言葉を知らない無垢なうるかは(ぜ、絶倫って奴……?)と顔を指で覆いたくなるほど頬を染める。
(こんな凄いのを、入れるんだ。あたしが今から、自分で、乗って…………)
 初体験のときのような怖さが沸いてくるのに、子宮のあたりはきゅんと高鳴る。恥ずかしさに、興奮しているうるかが居た。
(あたしが、自分で……。身動きやめた成幸のを……あたしが、一方的に…………挿れちゃうんだ…………)
 挿入はここまで常に唯我によって行われていた。自分から挿れるという意味では初体験なのだ。犯す、という背徳感も
ある。
(この辺……?)
 安産型のプリっとしたお尻を後ろに突き出す格好で、やや前傾のまま首だけ振り向き斜め下を確認するうるか。腰を微妙
に動かし概ねここだろうという位置に座標軸を定めた少女は──…

 挿入に移るべく獰猛な肉棒を右手に握る。
0114 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:52:51.81ID:3XYtBtT6
(熱い……)。

 充血の鉄分がそのまま凝固したような硬ささえあった。
(…………)。大きな双眸を色っぽく潤ませた人魚姫は腰を緩やかに沈めてゆく。秘裂が、ふれた。
「んぅっ」
 くちゃりとした感触に一瞬呻いたうるかだが、(ここでためらっちゃダメ、いまは、あたしが、主導権握らなきゃダメなんだから、
成幸を、メチャクチャに、メチャクチャに……しないと……いけないん、だからっ……!)と恥ずかしいのを我慢し屈んでいく。

 足裏でなく、膝が支えだ。そこと胴体を結ぶ靱(しな)やかな褐色の太もも2つを、ほぼ投げ出すよう唯我に見せつけながら、
濡れそぼる秘部に剛直を埋没させていく。模様もまた、あらわだ。少年の熱い視線が降り注ぐ。(見られてる……)。逃げ出し
たくなる恥ずかしさで首筋を染める少女なのに迎え入れる場所はますます湿潤さを増していく。
 依然、生殖器同士が接している。亀頭は続々と圧し掛かってくる荷重への反動で淫裂から逸れ弾けかけたが、しかし根元
は少女の細い手に握られてもいる。(恥ずかしい、けど)……うるかは真赤になりながら煮え滾る肉棒の仰角を己がヴァギナ
の方へ合わす。腰が強く沈んだ。ちゅぷりという生々しい音と共に尖端は無事、嵌入した。
「んあっ」
 入り口を押し広げる質量に軽く目を剥く少女。何をやってしまったか認識すると眉を下げ、瞳を垂れ目気味に鋭く細める。
羞恥と葛藤で切なげに震える顔つきであるが感じているのも明らかだ。
(な、なに止まってんのよあたし。ここで、終わりじゃ……ないっしょ……)
 手順を進めたいうるかだが、自分から挿れるのが初めてな為なかなか奥まで沈まない。カリ首が入り口付近に引っ掛かっ
たきりだ。
(これ、どうやってすればいいん……? 成幸いつもどうやって挿れてんの……?)
 赤らんだ顔は艶かしいが、子犬のようなあどけなさもある。尾の付け根をこちょこちょされて困惑している子犬が主人に向
けるような視線を、うるかは唯我に送った。
「大丈夫。つっかえても、ちょっと力入れて押し込みゃ、後はお前に沿って導かれる」
「で、でも、それだと、中、切れたり……しない……?」
「初めてのとき以外、何もなかったろ? 鍛えてるせいかお前のソコ、けっこう弾力があってだな」
「やめてやめてそんな情報いらないから!! 言わないでよ感触とか!! あ、あたしすら知らないあたしのこと聞かされんの、
すっごい恥ずかしいんだから!!」
 果たしてかつて居ただろうか、騎乗位本格稼働直前、両目を不等号にして猛抗議する少女は。

(しかも結局成幸にリードされてるし!!うわああん! これじゃ色っぽく攻めまくるとか夢のまた夢だーー!!!)

 心の中で泣きながらも、悔しさは、責めたいという欲求へ少しずつ変わっていく。

(こ、こーなったら、あたしの力だけで……気持ちよくしてやるんだから…………)

 トップクラスの競技者ほど負けず嫌いである。失敗しても勝つまでコンティニューする執念の強さこそ競技の強さだ。
 それが腰を全力で沈めさせた。小ぶりなお尻を斜め上めがけ振り上げた反動を利したのはうるか独自の工夫だが、膝の
脱力は駅弁ファックで学んだ『体重のかけ方』。熟練者に比べればいささか無駄な動きの多い挿入であるのは否めないが、
(却ってそこが…………ぎこちなさが最高です、うるかさん。いかにも初めて本格的に騎乗位やってるって感じで…………)                                      
 簡単にアクセスできる成人媒体ではまずお目にかかれない『真の初々しさ』に唯我はきゅんきゅんと一等星を飛ばすが、
賛辞される方は”どころではない”。

(入…………った。自分で、成幸の…………入れちゃった。根元まで……全部…………)

 衝撃に、頭上の蛍光灯を仰ぎ見て、うるかは閉口も忘れわなないた。反応から推測するに恐らく挿入と同時に子宮を突
かれたのだろう。ただ突かれたのではない、彼女のほぼ全ての体重が子壺を撓ませた。似たような事象なら駅弁ファック
の時もあったが、あちらは姿勢上、ペニスが下へ曲がり荷重を逃がす。
 一方、騎乗位における相手方の体重落下のベクトルは、海綿体→恥骨稜→腹直筋起始の三部構造によって上から下
へグッと受け止められるため、分散は少ないどころか弾力ある腹直筋起始からの反動さえ子宮にもたらす。
0115 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:54:00.56ID:3XYtBtT6
 ひらたく言うと、うるかは、めっちゃ感じた。

(なにコレ……。えきべんのときより、成幸のが、ズンって……ズン、って……)
 はーっ、はーっと窮まった様子で息せくうるかであるが止まってもいられない。「メチャクチャにして下さい」。唯我にそう
言わせた以上、動くべき責務がある。半ば犯された格好に赤面する少年をイジめてやりたいという愛の欲目に紅炎が盛る。
「動く……かんね」
 背後の、少年の脚の傍に右手を突いたうるかは一瞬そこからの痴態を恥じているかの如くためらったが、おっかなびっ
くり、腰をくねらせ始める。
 最初の往復は前後だった。騎(の)ったからにはの王道たる上下動を避けたのは、挿入時の衝撃にヘタレな部分が怯えた
からだ。(あんなのがまた来たら……怖い)。粘っこい水音と共に、咥え込んだ肉棒を、吸い付く膣ごと前後に揺らす。突く
という直線攻撃にそろそろ慣れ始めている唯我だからこそ、剛直の、レバーの如く前後される運動に軽く身を捩らせる。
0116 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:54:16.14ID:3XYtBtT6
(お、俺のが、ぐりんぐりんって、あっちやこっちに……)
(成幸、感じてくれてるみたい……。うれしい)
 微細な反応を一望できるのも騎乗位の特権であろう。もっと可愛い反応を俯瞰したいうるかは腰使いを早める。恥ずか
しげに目を細めながら、髪を揺らし、乳房をぷるっと波打たせなが、クネクネと腰を前後する。
「はっ、はっ、ん……! んん」
 興奮によって硬さと膨張率を増した若い性器に艶かしく鼻を鳴らしながらも、もっとあたしに一生懸命になって欲しいの、
気持ちよくなって欲しいのと切なげな顔つきで腰を振る。全身連動さえ導入した。水泳でトップギアに入るときの如く、肩を、
背中を、太ももを、よく統制された軍の如くに示し合わせてウェーブを作る。遠方と噛み合った筋肉は、強い。入膣で一定の
把持を得ているはずのペニスが海老反るほどの速くそして力強い前後に、いつしか寝そべっている唯我でさえ動かされて
いる。シーツに皺寄せ動かされている自分に彼は驚く。
「武元……っ! もっと、ゆっくり……」
「だーめ」。秀才少年の唇に手を当てた人魚姫、か細い息を上げながら、うっとり笑う。
「メチャクチャにされたいんでしょ……?」
 昂ぶっているせいか、それともマウントを取って余裕を得たのか、ゆらゆらと体を揺らしつつ応えるうるかの表情は、勝気
で活発な女友達のそれである。(付き合う前の、武元の、顔……)。いい意味でも悪い意味でも勝ち目がない相手の再来に
少年の被虐心はますます色づく。
0117 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:54:39.17ID:3XYtBtT6
(あ、成幸。あたしに今、ドキっとした……。さんきう。嬉しいから……、ちょっと怖いけど…………頑張るね)
 腰を深く沈める。怖がっていた上下動は気持ちよさの方が大きいものだった。「あ、いい。奥に、奥に、当たるよぅ」。囁く
のはもちろん唯我に聞かせるためである。「待て。いきなり動き変えたら、出る、から。出ちまう……から」と切羽詰った請願
が来るが微笑で黙殺し、腰を浮かし、また沈める。「ぐっ」。相当耐えたらしい少年が呻くさまを悠然と見下ろすうるかは、
(これ、これ言っちゃったら、すごくえっちで……ヒかれそうだけど…………)、悶える少年を愛でたいという気持ちや、彼に
とってはいつもとは違う、されどうるかにとっては常態であった「受け」の快美を徹底的に味わって欲しいと人魚姫は恥じらい
を敢えて脱ぎ捨て提案する。
「出したかったら、出しちゃっていいよ。成幸」
「……え?」
 少年は戸惑う。数少ない『予習』にある女性とは優位を取ると、『出させない』ことを主眼とし、生殺しで嬲るものだった。
 が、うるかは逆である。逆を言った。
「出されても、あたし……動くから。せーえきでネチャネチャぐっちゃぐっちゃなまま……ぬるぬるしても……動くから」
 その状態で出されても構わず動く……告げられた少年がぶるっと震えたのは射精ではなく背筋の鳥肌のせいであろう。
出してなお、動かれる。倒錯した世界の入り口にぞっとするほどの誘惑を覚えながら、搾精されることへの本能的な恐怖
が拒絶を奏上しかける錯綜が少年から明瞭な回答を奪う。
(成幸、戸惑ってる……。もっと困らせたい。あたしで……もっと…………乱れて……欲しい)
 少年の丹田を小ぶりな掌2つで覆ったうるか、腰を浮かす。
0118 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:55:03.52ID:3XYtBtT6
 細長い質量が出て行くぬっとりとした感触を秘所に感じ「んむぅ」と顔面をピクりとさせたが、すぐさま勢い良く腰を落とす。
恐怖の絡みついた一瞬の浮遊感の果て訪れたのは天上の快楽だ。そそ立つ唯我の肉棒が、潤滑油に火をつけそうな勢
いで媚肉を滑りぬけ、弾力ある子宮口にほぼ突き刺さった。厳密には肉が肉へ僅かに減り入った事象に過ぎぬが、うるか
は「あ! あーー!! く、くしざし……! 成幸のが、あたしのに、くしざし、くしざし、で……!」実感を囈(うわごと)で語る。
「俺の方もすげえ。当たり方が、全然違って……」
「気持ちいい……? なか、ヘンな感じだったり…………痛かったり……しなかった……?」
 新たな淫らさを発見した直後だというのに、うるかは、優しい。戸惑いがちに瞳を細めながら、楚々と聞く。
「スッゲェよかった。その、その……」

 続きは、男の子だから、言い辛い。恥らいながらも物欲しそうに瞳を揺らす唯我だから、うるかはますます愛おしい。
「成幸はもっとシて欲しいですか……?」
(何でいきなり敬語!?)
 不可解だが、ふだんのうるかとのギャップが篭絡を導いたのだろう。「シ、シて欲しい、です……」と少年は恥ずかしげに
求めた。
(…………)
 うるかはちょっと汗ばんだ笑顔でフリーズした。
(しまった、「シて欲しい?」って英語で聞きたかったのに……聞きたかったのに……)
 うっかり日本語で言っちゃったよぅと心の中でベソをかくが、
(でででもでも、成幸かわいいし、オッケーだよね、オッケー!!)

 ストローク再開。二度三度と繰り返しただけで運動における天才少女、瞬く間にコツを掴んでいく。

「あっあっあっ、ぴりぴりするの、みぞおちまで、気持ちいいのが、のぼってきて、あっ、ふぁうん、あ! いい、いいよぉ!」
 激しい上下動をするだけではない。

「は! 入ってるとこそんな見ちゃダメ、ダメだかんね!!」
 勝気な怒り顔。結合部を手で覆いながら、再び後ろに手を突き、くっちゅくっちゅと腰を前後にグラインド。

「あ! 凄い、なりゆきの逞しい! ぜんぜん柔らかくならなくて、凄い、凄……あっ、イッちゃう、軽くだけど、イッちゃううう」
 接地を膝から足裏に移し(つまり和式便所に屈むような露骨な姿勢で)、狂ったように縦貫(しょうかん)を繰り返す。

「出る……。きゅ、吸盤のように吸い付いてくるから、出る、出ちまう……!!」
「いいよ、出して、いっぱい、出してぇ」
 Dという、文乃からすれば恒星ほど遠くそして天文学的な──殺意をも駆り立てる、明確な──質量を激しく揺さぶりな
がら、瞳の際(きわ)に細長い涙を溜めるうるか。
 彼女が腰を上下するたび、無駄な脂肪とメラニンのない白いお腹に横皺が刻まれる。
 運動は腹筋さえも動員しており、故に激しい。
 ジュポリじゅぽりと呑まれては擦られつつ再び露になる棘皮。愛液が纏わりつくあまり、100円ショップのプラスチック製品
のようなチープなテカりさえ帯びてきた唯我の肉棒が……激しく震えた次の瞬間、結合部からぶわっと白濁が溢れた。
「っ、っっっ!!」
 唯我。引き攣れた絶叫を噛み潰したせいで呻きは寧ろ惨苦たるものとなった。そうでもせねば唯我は女児の如くすすり泣
いていただろう。かつてない快楽だった。うるかを攻め立てているときはいつだって極上の天国だが、守勢に回ったこの6分
43秒の忍耐の重みが乗った絶頂は、ふだんとはまた異なるものだった。

「すごい、気持ち……よかった」
「…………」
「……武元?」
 平素ならすぐ快楽の感想を述べるうるかの予想外の沈黙に、唯我は己の性器の具合に不安を覚えたが、「はーっ、はーっ」と
日本猿の如くに顔を染めて息せくうるかは寧ろ凄まじく感じそして興奮しているらしかった。

「動くって……。出しても動くって……言ったよね…………?」

 再動。腰を力強く前後にくねらせる。「ちょ、待て、出したばっかで俺……!」。生暖かいヌルヌルにビクっと体を震わせる
唯我だがその反応が攻め手を炎(も)やす。射精後間髪入れず自ら動くのは初めてなうるかだから、「んん……」と可愛ら
しく鼻を鳴らしながらもどこか凛乎と双眸を尖らせて、くっちゅくっちゅと肉棒を出し入れする。
0119 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:55:46.34ID:3XYtBtT6
「も、悶えてる癖に、全然、んっ、全然しなびてないじゃん。できるっしょ、色々溜めこんでんだし……」

 もっともな指摘と、何より可憐な少女が放出後すぐペニスを咥えこんで動いている甘ったるい刺激に、唯我は頬を染めて
目を背けるほか何もできない。(成幸……可愛い)。恋情と母性にちょっとだけ嗜虐を混ぜた感情をほっぺに薄く紅くまぶす
うるかは、告げる。

「しばらくいっぱいいっぱい……気持ちよくしてあげるかんね。このカッコ恥ずかしいけど……頑張って気持ちよく、するかんね」

 貞淑の躊躇が眼窩の玻璃の如くに硬く光を照り返したのも一瞬のこと、どこかご奉仕の心持ちで攻めに転じた少女はグライン
ドを上下へと切り替える。
0120 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:56:02.27ID:3XYtBtT6
「あっ……v」

 根元まで叩き込んだとき想像以上にぬるっと嵌入したのだろう、子猫がお母さんを見つけたような鳴き声を立てたうるかは
快美に目元を紅くしながら腰を浮かしそして沈める。

 引き締まった小柄な体が、跳ねる。跳ねる。

 ただ天地の狭間を往還するのではない、水泳選手らしく脊柱の連関を意識したストロークだ。うるかは本能の魚類的直感
により、背骨を一本の線ではなく、無数の細かいパーツで構成されたS字型のアブソーバーであると解釈している。
 腕だけでは果たせぬ空手の素晴らしい突きが、足首から腰に到る連動を意識して初めて成せるよう、人魚姫の騎乗位
は首から始まる。
 首から背筋への骨と肉をぶるっと震わせることで背骨は鞭よろしくしなり、末端たる腰に最高速を乗せるのだ。そのアス
リートの合理的な動きに基づいて振り下ろされる腰の力強さは、力任せな少年の突き入れ以上の衝撃を、もたらす。
0121 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:56:18.63ID:3XYtBtT6
(待て待てなんでこんな……重い!? 武元は軽いのに、お、奥まで叩き込まれる衝撃が……すげえ重い!!)

 初夜の騎乗位と明らかに変異しつつあるストロークに唯我は瞠目する。変異と彼は思うがむしろ真の形態というべきであ
ろう。覆いかぶさる他できず、唯我なる横置きの磔柱(たっちゅう)に終始しばりつけられる他なかった初夜はうるか本来の
運動力学を発揮しえぬものだった。羞恥を捨ててまで得た自由活動は天才画家に与えられし純白のキャンパス、フィジカ
ルの筆致の躍動領域。

(だめ……。恥ずかしいのに、泳いでるときみたいに、「こーしたら」ってのが次々浮かんできて……止まんない、止まれないよぅ)

 何かと動きたがる少女は初めての主導権に戸惑いながらも試行を重ねる。快楽を求める本能的な衝動もあるが、何より
大好きな唯我に気持ちよくなって欲しいと無心に頑張る。
 うるかは水泳界においてアイドルであるという。
 愛らしい風貌と、水泳のため鍛え抜かれたスタイルを、愛でる男衆が多いという。
0122 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:56:36.41ID:3XYtBtT6
 そんな天性の見た目も努力の結晶も、全て全て唯我ひとりに捧げようとしているのだ。役得、という他ない。事実少年の方も

(あ、あれだけ人気な武元が、ほとんど水泳のためだけ使ってきた体を……俺を、気持ちよくするため……だけに……)

 淫らにくゆる人魚姫の肢体に釘付けだ。姿態は舞踊の様相さえ呈している。興奮のせいか通常時より大きくふっくら膨ら
んだ、カップ数以上の生白い乳房をぷるんぷるんと揺らしながらうるかは上下動を繰り返す。

(あ、あんま見せたくないけど……成幸も男で、おっぱい星人だって言うし…………揺らした方が、喜ばれる、し……)

 半開きの口から皚(しろ)い歯を覗かせる恥ずかしげな表情で「わざと」揺れるような動きを選択しているのだ。熱い視線
を胸に感じるたび頬を綻ばせながらも「かあっ」と血色を昇らせる初々しいギャップはよほど少年を昂ぶらせているらしい。

「やっ……。だめ、あたしの顔見るたび、硬くすんの、だめ……。恥ずかしい、恥ずかしいの、それぇ」

 粘っこい糸引く口中も露に請願するが、裏腹にストロークは激しくなる。「んっ」。目元に真珠を浮かべながらの呻きは秘所
に力を込めたからで、

「そ、そっちこそ、締め付けんの、やめろって……。俺だってガマン、ガマンしてんのに……!!」

 膣内の肉を操る人種は確かにいるが、初夜後1週間で辿り着ける階梯ではない、本来ならば。半ば不随意に動く生殖器
など足の小指のようなもの、訓練なしでは動かない。単純に見えるペニスすら、勃起状態で「下げる」のは容易ではない。
女性内奥の媚肉は更に複雑だ。

 が。

(ま、まず……股関節の辺りの筋肉。ここなら、きゅっと、できる、し……)

 日常つかわぬ筋肉の活性こそスポーツの極意である。水泳でそれを幾度となく経験してきたうるかの「いつも」は動かせる
部位へのアプローチから始まる。うるかが試みた動きを男性にも分かりやすく説明すると──著述者の想像も幾分まじって
はいるが、恐らくは──男性が、非戦闘状態で、励起させんと玉袋の下あたりに力を込める感触に似ていたであろう。

 極めて下世話な言い方をすると、うるかは。

 外淫唇を、ひくつかせた。

 ここまでは刺激への反応で震えるだけだったラビアをうるかは意図して引き締めた。動き自体はそれこそ足の小指のごと
く緩慢だが、しかし少女の筋量は、多い。一見デルタ地帯など鍛えようもなく思えるが、うるかに限っては例外。水泳で水を
蹴るたび付け根は衝撃で発展している。
 入り口だけとはいえ「きゅっv」と引き絞られた秘所は、それまでの無意識的で、遠慮がちだった感触から別個の強烈さを
帯びた。

(太ももに挟まれた時みてえな強烈さが……。しかも心なしか、ヒダ、ヒダもちょっと、妙な動き、始めてるし……!!)

 陶然と呆けていた少年だが、口元から一筋の涎が垂れているのに気付くと慌てて拭う。

(まずい、俺、呑まれかけてる……。武元が気持ちよくて、呑まれかけてる……)

 戸惑い恐れる表情が皮肉にも、もっと甘美な絶望な発言を導く。

「なりゆき、あたし、だめ、もうだめ、可愛いカオ見てると、熱いの! 体が熱くて、もう、じっと、じっとなんか…………!」

 彼は知る。強烈に思えた愛撫でさえ、まだ唯我を気持ちよくするための配慮だったと。うるか自身が快楽を貪るための
物ではなかったと

「だめなの、きゅっとすると成幸のが気持ちよくて、逞しさとか太さが、くっきり分かっちゃって、だめ、もう、耐えられないの、
耐えられない、よぉ!!」
0123 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:56:55.38ID:3XYtBtT6
 褐色の裸形が無茶苦茶に腰を降り始めた。「ちょ、待て、たけも」、制止などもう届かない。「あっあっあっ、いい、凄く、
いい!」。情熱的な叫びを上げる少女は水泳で最高速を出すときのような無心振りで上下のストロークを繰り返す。もう
乳房の揺れの見栄えなど吹っ飛んでいる。前傾しては細腕にむにゅりとめり込ませ、大きく後ろへ仰け反っては露なる
肋骨の筋の上、ほぼ鎖骨を隠すよう肉まん型に集積し”たぷつかせる”。

「気持ちいい、成幸のおちんちん、気持ちいい、気持ちいい、のぉ!!」

 直立に戻った褐色の面頬は目を閉じたまま涎も気にせず悦楽を浮かべ、腰を振る。活性化する不随意の肉ヒレは、恐る
べき飲み込みの速さで内部まで達しつつある『意図的な締め付け』と相まって極彩色の快楽をペニスにもたらす。

「武元、激しいから、そんなんされたら、出すしか、出すしか……」
「ちょうだい、全部、出して、せーりまだだから、大丈夫だから、沢山、たくさん、びゅっと、びゅっと、してえ」

 壊れた娼婦のような笑顔が、狂い始めている愛の監獄をいっそう貶める。「たけも、と……!」。唯我の腰が震え、結合部
から白濁が溢れた。既に幾度となく出しているのに、飲み干された肉棒の周りはヒゲそりクリームを新たに塗ったような有様
と化した。尋常ならざる興奮の放出量だった。性交の休息の一里塚なのに、うるかはしかし……止まらない。

「あっ、凄い、出されながら動くと、凄い、熱い飛沫の当たる場所が、入れてるあたしでも分かんなくなるほど変わって、凄い、
凄いよぉ!!」

 いまだ放出している唯我に構わず腰を振る。またも最後に手を突き、少年めがけ腰を突き出し、結合のありさまさせ見せ
付けるよう揺らすに揺らす。そこを見られることを恥らっていた少女はもう居ない。悦楽を貪り、それを純朴な少年に無言で
教唆するだけの、いやらしい牝獣と化していた。

「イク! なりゆきが可愛くて、気持ちいいから、イク、またいく、いっちゃうううう!!!」

(スイッチ入りすぎだろ……!)

 唯我は慄く。慄くほかない。確かにうるか、騎(の)れば攻め気で豹変するとは言っていた。

(けど、ここまでとは……!)

 呼び起こしてならぬ存在を起こしてしまったと後悔し始める唯我だが、しかし。

 この射精のあと、一瞬だが止まったうるかは心の中で、あわあわしていた。

(こ、こっから、動かなきゃなんないの……?)

 射精されても動くという自ら掲げた公約を…彼女のヘタレな部分は、怯えた。

(このカッコで、騎乗位で出されんの、噴水がお腹のなかに来たみたいで、スゴか……スゴかったのに、すっごくイッちゃっ
たのに、こっからまだ動くって、どどど、どうなっちゃうのそれ、死んじゃわない?)

 てか仮に気持ちよさで死ななくても死んじゃうから! と胸中のうるかは不等号でうわーんと泣いた。

(出されたのに上でまだ動いてるとか、えっちすぎるよ! そんなん成幸に見られちゃってるんだよ、死んじゃう、恥ずかし
すぎて死ぬー!! も、もう無理だから! これ以上おなじこと見せ続けるとか、本当むりむり、無理だから!!)

 精液の量は、凄い。再動すれば先ほどの比ではない潤滑が先ほどの比ではない快楽をもたらすだろう。

 返す返すも悔やまれるのは先ほどの「出しても動く」発言だ、うるかは。

(うう。お姉さんぶりたくて見栄はりすぎちゃったよう。でも言った以上ソレで成幸気持ちよくしてあげないとガッカリされる
し……。何よりあたしだって、どんだけ気持ちいいか知りたいけど……でもやっぱり……怖くて……。恥ずかしく、て……。
だって、きじょういも凄く、気持ちよくて、もっとしたいけど、あまりしすぎるとフシダラって思われそうだもん……)

 ゆえに少女は。
0124 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:57:23.36ID:3XYtBtT6
(決めた! 恥ずかしいって正直に白状する! 笑われるかもだけど、フシダラな姿たくさん見られるよりマシだし、恥ずかし
くないし……)

 と言いかけるが、

「綺麗だ」

 葛藤のなか響いたその言葉が運命を明後日へと流転させる。

「はい?」。声の出所を見たうるかは、ハッとした様子で視線を逸らす唯我を認める。どうやら先の言葉は思わず出たものらし
い。照れや恥ずかしさで少年は後悔している。
 が、うるかは、ぽかんとした表情から、期待に充ちた、嬉しそうな顔となり、聞き返す。

「いま何ていったの成幸……?」

 弾んだ声に「何でもねえよ」と切り換えす少年だが、食いついた活発な少女は「お願い、あと1回でいいから、もう1回。ね、
ねっ」とせがむ。肉棒を咥えこんだままなのに、無邪気に咲(わら)う。男は、笑顔に、弱い。観念したように唯我は、

「だから……俺の上で動いてるお前は、大人っぽくて……すげえ綺麗だなって…………」

 ぱあああ。少女の笑みは輝いた。

「そっかぁ、綺麗……なんだ。そっかあ…………」

 含羞(はにか)みながら、俯いて、頬をゆるゆるとくつろげる少女の眦には僅かだが涙が滲んでいる。

(「可愛い」なら何度も言ってもらってるけど、「綺麗」は……初めて。初めてだよぅ…………)

 ぽっと染まった頬を両手で持ち、えへへと喜びさえした。

 美しさ。

 桐須先生が冬の美姫であるなら、うるかは夏の戦姫であろう。系統が違うため比べることあたわぬがそれぞれで極致を
華々しくしている。

「も。もー。成幸……。お世辞なんか言ったって乗せられないんだかんね!」

 といいつつうるかはもう、撤退しかけていた騎乗位の貫徹を決めている。(すっごく恥ずかしいけど、綺麗って言ってもら
えるなら……)、頑張り甲斐もあると決めたのだ。これを計算ではなく天然で導くから唯我成幸は始末が悪い。

 もっとも、彼は、罰的な憂き目に遭っていく

 中腰になったうるかが、半分だけ咥えた肉棒を時計回りにし始めた瞬間、陰毛にぼたぼたと滴ってくる灼熱の愛液に、少
年は、やはり起こしてはならぬ妖魔であったかと悔いた。

 が。

「おっぱい。おっぱいも、触って……?」

 変則的なグラインドの中、むんずと手を取られ、尖りきった乳首に決して長くはない中指の爪が激突した瞬間、彼はもう、
性奴の道へ引き込まれた。リードしていた先ほどとは違う、ただ女性を気持ちよくするだけの、道具……あるいは舞台装置
としての「男(あつかい)」に、怪しげなる誘引を……された、されてしまった。

 うるかが先の発言によって自信を取得し、妖麗なる、粘っこい母性をたたえた微笑を浮かべていたのも悪かった。

「こ、こうですか、うるかさん……」

 色欲地獄の苛烈なる流れに屈した草食系の少年はもう、長年ずっと勝気に振舞ってきた少女に勝てない。まるで初めて
触れるような手つきで健康的なふくらみに手を添える。
0125 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:57:56.40ID:3XYtBtT6
「ちくび、ちくびを……ぎゅっとして、欲し……ひィィん! いい、それ、その強さ、その強さが、いい、いいよぉ!!」

 おねだりの通り、潰すばかりの勢いで授乳器官を摘むと褐色の首から上で艶かしい切歯が生じた。淫らなのは、乳首への
刺激に悶えながらもなお、中腰で、中途半端に入っていないペニスを、ぐりん、ぐりんと、回りこねているところである。動き
は、激しい。強くピンチしているサーモンピンクの突起が指から強引にすり抜けることさえあった。そのたびうるかは、

「それ、洗濯ばさみを無理やり剥がされたような痛さが、いい、すごく、いいから、また、またシてええ!」

 と唯我を直視し、切なげに訴える。
 彼の自室はもう桃炎メラメラ跳ねる煉獄だ。乳首への愛撫のたび、ご褒美だとばかり鮮烈なうねりが、意図的な膣の操作
が、感じたことのない快美を肉棒ごしにもたらしてくる。それで隷属せぬ男などまずいない。従えば気持ちよくなれるという
無言の教授が唯我の攻勢へのレコンギスタを『とろかす』。うるかの絶頂は小さいのもふくめればもう、数え切れない。

 中腰の時計回りが、不意に止まった。

「……?」

 何が始まるのか。不安半分、期待半分でうるかを見る唯我。視線こそ彼女は待っていた。「んふふ」と妖しげに笑うと、
なぜか更に腰を上げる。肉棒はもう亀頭しか入っていない。(こっから強く、腰、沈める……?)などという予想は、次の、
圧倒的な淫らな風雅に撃砕された。

「見て。なりゆき。見て……」

 澄んではいるが、それが却って艶かしい優しい声と共に行われたのは。

 亀頭を咥えたまま、ひくひくっと動く、淫裂だった。清楚で貞淑だったうるかがそれを見せ付けるだけでも衝撃なのに、咥
え込まれた尖端は、浅い挿入にも関わらず、ぎちぎちと万力の如く締め付け、そのくせ上質なモップのような毳(やわ)らか
いヒダが何本も何本も絡みついて吸い付いて極上の刺激をもたらすから……少年は心臓がズキっとする興奮を露骨に
浮かべた。
 風景がそれで完結すれば常人がよく醸す淫楽の曼荼羅で済んだ。が。武元うるかの真なる恐ろしさは……!

 うっとりとした、興奮気味の薄目で。

「まだ慣れてないけど……。成幸をきもちよくできるよう……頑張りました。しばらく一方的に責めちゃったから…………
成幸だけが気持ちよくなれるよう……頑張ってみたけど……」

 よくなかったり……する? と健気さ全開の上目遣い──眼下の唯我にそれをやるのは奇妙だが、目つきは確かに上目
遣いの類だった──を”やらかした”点である。

「あ、あああ」

 流れには異物感でしかない変貌に混乱し、わなないた唯我は、「だめだ、武元、急にそれ、それ、やられたら……!」と呻く。

「え、出る!? だめ、深く挿れてからじゃないと、あふれて、もったいな、あ、だめ、出てる! 出されてるうう!」

 片目を瞑りながら放出を感じるうるか。一段落すると、

「もー。ちょっとぐらいガマンしてよ。初夜でさぁ、あたし、なるべく全部ナカで出して欲しいって、言ったじゃん」

 惜しげに拭った精液が、加熱チーズの如く糸引く指鉄砲をぬちゃぬちゃと動かしつつ、むっと膨れて抗議する。

「いや流石に無理だって。さっきのお前……エロすぎたし……!」
「ふーん」

 怒りは解けないが、満更でもないらしい。

「じゃあもっと、えっちなこと、したげる」
0126 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:58:18.38ID:3XYtBtT6
 好色な笑みを浮かべる少女に「いや待て、もう抜かずに3発もだぞ!! ちょっとぐらい休ませろって!」と声を張り上げる
唯我であったが……両肩に、強い力の、褐色が、かかる。両手で彼を押さえ込んだうるかは、心持ち四つん這いで覆いか
ぶさる格好だ。点けっぱなしの蛍光灯で逆光になった彼女は、光の加減で珊瑚色が透ける髪を重力に引かせ、汗をぱら
ぱらと落としながら、双眸を潤ませながら……問いかける。

「12回」
「……はい?」
 謎めいた数字が何か分からず問い返す眼鏡の少年に、行為の余韻か、息を弾ませるうるかは、正答を、突きつける。
「初めてのえっちの夜、成幸が出した回数だけど」
 まさか。ごくりと生唾を呑む彼は、決して自分が察しの悪い者ではないと知る。
「このまま、きじょういでさ、入れっぱのまま、12回……あと9回、出したら…………えっち……、だよね…………?」
「ちょちょ、待て! 落ち着け!! 俺の体力がもたないからソレ! てか死ぬ!! せめて水分ぐらい……!!」
「すいぶん……? あ」
 きょとりしたうるかは、うっすらと微笑すると、身を屈め、唯我の唇を奪った。舌を絡め取られるかと思った彼だが、「んっ、
んっ」と頬を動かすうるかの真意は違っていた。唾液。彼女はそれを送り込んだのだ。
「これで……いい、よね……?」
 水分が、である。唇を離した少女はうっとりと笑う。(だ、だから、エロいって……!)。どぎまぎする少年だが、流れ込まさ
れた少女の生々しくも甘やかな香りを吐き出せる訳も無い。喉も実際、渇いている。うるかは、大きな瞳をじっと、唯我に。
(スッゲ武元さんガン見してる、めっちゃガン見してる)
(だだ大丈夫だよね!? つば飲ます的なことは初夜でも確かしてたと思うし、ヒ! ヒかれたりしないよね!?)
 騎乗位であれほどやっておいて今さら唾液を気にするなど笑い話だが、少女の葛藤は真剣だ。

 こくり。少年は飲んだ。見られながらの嚥下は恐ろしく照れくさいものだった。

(俺の……飲んでもらうとき、あまり武元の顔みないようにしよう……。めっちゃ恥ずかしい……)

 が、事態はそういう配慮をすべき段階ではない。傷心を得てでも唾液をうるかに戻し、峻拒の姿勢こそ示すべきであった。

「あたしの唾で……水分…………摂れるなら…………。いいよね……? あと9回……入れっぱで…………」
「え!? いやいや体力とか色々! ほら俺バックとか駅弁でも結構出したよね!? 死ぬから! 腎虚で死ぬから!」
「あたしの中……気持ちよくない……?」
 不安げに顔を苦しませる美少女は、強い。(ああもうクッソ可愛いな!! 心持ち指を曲げてる手を頬の横に当ててんのも
高ぇし! ポイントが、高ぇし!!)、唯我は内心テンションを上げたが、ここで喰いつくのは秀才としてあまりに浅はかすぎる。
「……そ、そりゃ、お前いろいろ頑張ってくれてるし…………? 心が乗って気持ちよくない訳、ないし……?」
 情けない半眼のままそっぽ向きつつ、空々しく答える唯我に「……嬉しい」とうるかはちょっと涙交じりに純朴なる含羞(は
にか)み笑い。
「だからそういうカオやめて!! スッゲェ可愛いくて逆らえなくなっちまうから、やめて!」
「あっv あっっ!v」
「ってもう動く!? お前のその性に対する積極性はどこからくんの!?」
「え? な、なりゆきへの……愛情?」
「う……」
 嬉しいが、さも当たり前のように答えられると唯我はもう何も言えなくなる。うるかはうるかで、「好き、だから……」と腰を
動かす。
「……え! そんな動きまでするんすかうるかさん! 気持ちいいけど、やめ、やめてえ!」

 もはやどっちが男やら。情けない唯我の叫びを無視してうるかはしばらく動きたくる。
0127 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:58:33.58ID:3XYtBtT6
 攻め口はここまでのマイナーチェンジが多かったため大部分は省くが、騎乗位における射精回数が通算4回を超えた
あたりの、

「あ、あたしを……いつも、名前で呼んでくれたら…………解放してあげても…………いいけど……?」
「わ、分かったから! 呼ぶから加減してくれ武元!」

 といった不用意な発言に端を発す「つーん」が、「もう知らない。呼んでくれるまでびゅーびゅーさせるかんね」といよいよ
凌辱的な腰さばきを招きよせ、唯我を絶望顔に追いやったことと。

 同じく通算9回目の射精のさい生じた劇的な変化だけは特筆する。

 それは騎乗位がよく取る対面座位の変形だった。男女が向かい合ったまま、片方が、己が律動の赴くまま相手を揺さぶる
というアレである。体位じたいはさほど珍しくない。気の利いたAVや成人漫画であれば騎乗位さなかのスパイスとして選ぶ
ごくありふれた、物である。
0128 ◆OSsZqzc4hI
垢版 |
2018/02/25(日) 23:58:49.97ID:3XYtBtT6
 だがそれはあくまで、男が、女を、揺さぶっている場合である。

 武元うるかは。

「やめ、武元、降ろして……!」
「だーめ。あたしが、あっ、うっかりお尻上げたとき、そのカッコのまま突いてきた、仕返し、仕返し……なんだからっ」

 唯我の上体を無理やり斜めに浮かせた姿勢で、依然として彼の腰上に蟠居(ばんきょ)したまま、対面座位の変形で、
恋人を、男を、律動の赴くまま……揺さぶって、いた。
 騎乗位ものを探れば数本ですぐ辿り着く、「女性がほぼほぼブリッジするような姿勢で背中を逸らし、おとがいを上向け
たまま、容赦ない突き込みで髪を揺らされ喘いでいる」鉄板な構図を、寄りにもよって、

 唯我が

 再現していたのである。
0129 ◆OSsZqzc4hI
垢版 |
2018/02/25(日) 23:59:06.90ID:3XYtBtT6
「いい、気持ちいい、好き、成幸、好きぃ!」

 とろけきったどこか歪な笑顔のうるかは、ダンスをリードするような優雅さで少年の右手を左手で掴み、残る片手で彼の
肩を支え、そして腰のグラインドで揺すりに、揺すっている。

 世にこれほど恐ろしい光景があろうか。確かに騎乗位は女性優勢の体位だが、なまじ対面座位の要素を取り入れて
るのが陰惨だ。男が攻め手に回って当然な姿勢なのに、うるかは膂力任せで……『犯している』。興奮のせいかすっかり
膨らみ豊かになった乳房を、尖端たちが真逆の方へ跳ね上がるのも構わず、ただヨガり狂うままに腰を、全身を、揺らし
ている。

 騎乗位開始からこっち9回も射精させられた唯我だ。一度も抜いていないから、絶倫標語「抜かずの3発」にトリプルスコ
ア。結合部はもはや白濁でベットベト、ひときれのショートケーキを挟み込んで潰したような有様だった。
 よく手入れされている水泳選手の薄めのヘアはところどころ乾燥精液で毛羽立ち、尖っている。降りかかったものが熱く
煮こごるヴァギナの余熱で速乾したのだ。うるかのおへその下や太ももも然り、スティックのりを這わされたように、かぴか
ぴのデンプンがこびりついている。比較的最新版の飛散の方はまだ生乾きで、とろっと垂れているのがまた淫猥だった。
0130 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:59:22.15ID:3XYtBtT6
「あっ、イく」。ビクっと痙攣した少女の目が霞む。舌を突き出し、「またあたし、イく、イっちゃうよぉお」と身震いし汗を散ら
すうるかの下で。

 腰を鈍い角度、時計の長針でいえば「53分」あたりにかかる格好で浮かせている唯我はどうにか横ばいに戻ろうと、
もがくが、背中に回ったうるかの手がそれを許さない。

「いや、寝ちゃいやあ! この角度、この角度が、あんっ、気持ちいい、気持ちいいからあ!!」
 動きを封じているくせに声だけはせがむような調子だから唯我も本気では振り払えない。言葉通り、悩ましげにしかめら
れた少女の顔が、臥せることを物寂しそうに拒むと、男の、女に対するどうしようもない寛容さが、論理的な最善手を潰す。
そうやって抵抗をやめると「あ……」と一瞬、人魚姫が純良な笑みを浮かべるのも、強い。
 なのに下半身だけは獰猛だ。腰を跨ぎ接地する「脛」ときたら、鍛え抜かれた圧力全開で、唯我の脇腹から腰に到るライン
をギリギリと締め付け……逃げられなくしている。
 その力は結合部そのものにも集中している。というより、「脛で男の腰あたり一帯を押さえ込む」都合上、その力はどうし
ても秘裂にかからざるを得ない。快楽の、動力源だった。唯我の肉棒はもはや締め付けられるというより圧搾だった。抜き
差し1つするにもうるかが──相当なフィジカルを持つうるかが──よほど力を込めないと秘所から出ることさえ叶わぬほ
どだった。
 なのに、うるかの抜き差しの速度は……依然として、衰えない。恐ろしい力で締め付けたまま、しかし速い。
 地獄である、男の。
 強烈な締め付けのもたらすストロークは1回1回が射精級の強烈さ。
 うるかはなおも唯我を仰け反らせたまま腰を振り、揺さぶる。その媚態、獣か夜叉か。

「あっ、また出た、出てきた。いいよ、出して、イク、あたしも、イく、出されてる感触で、イク、いっちゃう!」

 熱烈な叫びを迸らせながら、なおも腰を艶かしくくねらせながら快楽を貪るうるか。射精中という絶対禁忌の時間に動く
愛撫は化外のそれだがもはや常態だった。薄まった栗の花の、むわっとする匂いが部屋中いたるところに充満している。

「ほんと全然やわらかくならない、いい。成幸の、いい、好きぃ。成幸のおちんちん、大好きぃ!」

 虚脱に呻く少年とは逆に、褐色少女は正気うすい笑顔で舌を出したまま腰を振りたくる。

「だからカオ、成幸、イクときの顔、見せて。見せてくんないと、泣いちゃう、泣いちゃうから……」

 がっくりと俯きかけた少年の顔を素早く持ち直した少女は、汗みずくでぐったりしているそれを無理やり引きつけ当たり前
のようにキスをする。
 ちゅくちゅくと頬を動かし、唾液を送り込む。
 青白さを通り越して土気色な秀才少年だが、だいぶ躾けられてはいるらしい。流し込まれた唾液をほとんど反射的に飲み
干す。

 彼はもう、無理やり洗われたスナネズミのような虚無である。こういう場合、陵辱され続けれた少女の放心こそ譬(たと)えに
持ち出すべきであるが、なんというか、男が、少女にイカされ続けている場合は、滑稽で、笑えるので、スナネズミだ。

 うすく呻き腰を震わせる唯我。射精中、ぬめりきった淫筒で擦られ続けたが故の当然な帰結に彼はゆき着く、ゆき着かされる。

「いい! また! イク! いっちゃううう!!」

 放出、11回目。ぐったりした少年を無理やり引き起こしたまま腰を振り貪るのは、屍姦にさえ似ていた。

(俺……このまんまでいいのか?)

 少年は虚脱していたが、のちの動きを鑑みるにこの頃なんらかの葛藤があったのは想像に難くない。
 脚色すると、アニメの最終回などでよくある、『絶体絶命の極致で、突如として漆黒の心象空間に転移した霊体的な主人公
が、”それまで”を回顧し……譲れぬ何かを思い出し、最後の奮起をする』ようなプロセスだったろう。

(武元にいいようにされて……すげー気持ちいいけど、男として……いいのか?)

 褐色の肉が踊る。微笑する少女。揺れる乳房。光なき目でひたすら蹂躙される少年。前後する腰。嬌声。大きく開く口。
艶かしげに閉じる瞳。ぐったりガクガクする実在少年的ダッチワイフ。そんな光景は、良いのか?
0131 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/25(日) 23:59:41.73ID:3XYtBtT6
「いや良くねえだろ!!」
「うわあ!?」


 奮起の、決然たる叫び──断じて壮大なノリツッコミなどではない、断じて──を上げ正気に戻った唯我に、うるかは軽
い叫びを上げた。

「どしたん成幸!? 急に叫んで!」
「いや叫ぶわ! 普通絶叫するよね、していいよね?! メチャクチャにしてとは言ったけど、やりすぎだよね流石に!!?」
 うるかはきょとりとした。赤らんだ褐色の可愛い顔を不思議そうに収縮し、紫色の透き通った瞳をぱしぱしとさせて、しばらく
考え込む仕草をして、して、それから、「おー」と手を打ち、答えた。
「どこが?」
「どこがと言いますかどこがと言っちゃいますか武元さん! 全部だよ! 全体的にだよ!! お前、お前な! 昔から
ラリアットとか覚えるとすぐチョーシ乗って連発してくる悪い部分が今回だよ!! 知れ!!」
「お、落ち着いて成幸。文法おかしい!」
「英語ミスるお前が言うか!! 腹立ったから後で猛勉強な! お前の分からねえ部分全力で解説してやる全力で!!」
「どんな怒り方!? てかそれただの親切な先生!」
「とにかく水分よこせ! 飲まんと死ぬっつうか再来してんだよ! 水道2ヶ月止められた時の絶望感が!!」
 絶叫した唯我は徹夜明けのような形相だった。さすがに体力ゼロでの絶叫は響いたのか、ぜえはあと息急き、強盗のよう
な顔つきで「早く! 水! おねがい!」と厳しく言いつけた。
(あああ、あたし、成幸怒らせちゃったのかなあ。でも怒ってんのにお願いとか言っちゃうのは可愛いよぅ)
 一喝で普段に戻ったうるかは、いつものごとく戯画的にぶるぶる震えた。震えてから、ちょっと窺う目つきをして……キスに
移り、唾液を送った。
「……嬉しくねえ訳はねえし、水分サンキュだけど、こーいうのが、根本的な、間違いのように、思えるんだが」
 一応は飲んだ唯我はジトっとした目でうるかを射抜く。
「申し訳ないです……」
 おどおどとした小動物のように縮こまるうるかは
「じゃ、じゃあ……どうすれば、いいん?」
 と聞いた。濡れた瞳で心細げに問う顔は、ひどく嗜虐心を煽る。

「仕返しを受け入れろ」
「え、きゃ!?」

 いまだ唯我に跨っていたうるかが目を白黒させ絹裂く悲鳴をあげたのは、急に太ももを掴まれ、更にぐっと押し広げられた
ためである。
「待って成幸、あたしさっきイッたばかりで、まだ、まだ……!」
「ダメ。俺それ多分6回以上されたんだ。少しは味わえ」
 唯我は腰を、突き上げた。
 衝撃に跳ねたうるかは「あっ! やん!」と稚(いとけな)く吠えた。軽く瞳孔が開き、小ぶりな明太子のように鮮やかなサー
モンピンクの舌も僅かだがまろび出た。(だめ、ぬめりが、ひどくて……)、想像以上に深く入り込んできた肉棒に感じながら
も不安げに睫毛を震わせたうるかは、更迭されゆく主導権を惜しむよう、おどおどと、唯我を視た。
「最後の最後、12回目で動くなんて……ひきょう」
「うるさい。俺だってこのカッコで、動きたかったんだよ」
 だよ、に合わせるよう唯我は再び突き上げる。「ひィィん」と啼いて見せるうるかの頬には弱気の虫。
(だめ、上なんだから、あたしが、あたしが……攻めるんだから……)
 唯我の腰が、引いた。すかさずうるかは腰を落とす。陰嚢がたぷんと跳ねた。期せずして最奥に迎え入れられた唯我は
驚き怯む。ゆらい活発なうるかである、逃さない。少年の腹部に手を置いて繰り出す激しい腰使いを上体直立にて連撃
連撃、また連撃。下腹部へV字型に収束する両腕の向こうで、興奮がふっくらとさせる半白の乳房がたぷんたぷんと揺れ
た。
「あ、あたしだって、反撃ぐらい、する、し……!」
 一瞬勝気に笑って見せるうるかだが自らの行為の刺激に耐えられないらしく、すぐさま切羽詰まった瞑目の喘ぎに塗り固
められる。
 いじらしさが、そそる。「やっ、だめ、だめえ」。バウンドしていた乳房が2つもろとも掴まれた。半円を描くような揉みこみに
ぐにゃりと潰れた双丘は鎖骨の辺りまで撓んだ。(おのれ)。うるかの方は乱暴な愛撫に怒ることさえできない。
 ふよんとしたDカップの感触を弄ぶ唯我に、「んん……」と軽く眉根を動かしながら、双眸に複雑なライトパープルの構造
色を灯したうるかは、挑戦的な、しかし大いに引き攣った、弱気がバレバレな表情で、言う。
0132 ◆OSsZqzc4hI
垢版 |
2018/02/26(月) 00:00:22.72ID:/WOoQb80
「まあ別に揉んでいいy……じゃなくて!! えと! なんだこれどう言えば……あそうだ、罰! そう罰だから! あ、あた
しを、さっきみたく、気持ちよくしなきゃ……こんな反撃、許さないかんねっ!!」
(えーと、これは、つまり)
 少女の真意をだいたい察した唯我だが、その視線を向けられてなお優越感を保ちたいうるかは、しどろもどろ。

「ほらそのっ、な、成幸はいま、あたしに組み伏せられてんだし? 気持ちよくすべきセキムってのが……あああ乳首ちょっと
待って、かたくならないでってばー! 成幸に触られただけでもっと立っちゃったら本心バレバレになっちゃうからやめてーー!!」

(天 使 か !)

 ひとたび守勢に回るとこれである、うるかは。体力の尽きていた唯我でさえ情動が沸き立った。
 乱暴にもにゅもにゅと乳房の形を変える。「…………っ!」。ビクっと震えるうるかはもう、虚勢すら、張れない。

「やめて、おっぱい、感じやすいっ、からあ。さわられるとすぐ、イッちゃう、イッちゃうからあ!!」
「さんざ俺にやらしといて、今さら?」
 嘲るのは怒りが優しさを忘れ去れているせい。それでも乳首を抓る力はどこか優しい。「きゃうううんv」。媚びた叫びを
恥らって口を押さえるうるかだが、騎乗位の支えの半分が移動したことにより上下動の勢いが弱まった。腰を突き上げる
唯我。「だめ、そこだめえ!」。Gスポットを突かれた少女は水球を目元に浮かべ嘆願するが片手だけ太ももに戻した唯我
は速さ重視で何度も突き込む。

 ペニスの引きは根元までどころか全体の3分の1すらなかった。

 浅く引き、手早く挿れ直す。あとはもう初夜の再現だ。
 うるかはまたしても腰を浮かし逃げようとするが、乳房から肩へ回り込んだ手で下へと強引に引き戻される。
(…………)
 羞恥のアルゴンに掛けられしは高き電圧の……加虐。うるかの網膜で妖しい紫炎がえんらえんらと渦を巻く。。
 古いのだろう、円形の蛍光灯が一瞬とはいえ暗んだせいで灰色の転調を帯びた部屋の中、唯我の速射は3分続いた。
短く思えるが色事の責め苦における3分とはライターの炎で指先を炙るのに似ており、相対的に、長い。うるかは地獄を
味わった。大好きな想い人に求められ貪られる甘美な地獄の中、陽快だった顔つきを涙と涎とでグシャグシャに粧(めか)
し、叫び続けた。
「やめっ、止まっ……あっ! あっ、だめ、だめ、イく、これイく、イッちゃううう」
 必死に理性をかき集める。英語の知識を集中すれば少しでもマシになると思い、すがるよう脳裏で展開する。
「うるか」
 少女が震撼したのは名前呼びにではない。唯我が身を起こしてきたらからだ。(刺激、たぶん、おっぱいに来る。おっぱい
イジめられちゃうう)。期待にも似た警戒で身構えるが……刺激は意外なところから来た。
「ひっ!」
 感じたことのない刺激に唇の稜線をギザギザにして瞠目するうるか。唯我は……舐めていた。
 人魚姫の右脇を……舐めていた。
「どええええ! ちょ、やめて成幸、そこ、汚い……汚い、から!! 汗とかの、臭いが、するかも、だから……!!」
「お前に汚ぇとこなんかねえよ」
 静かに目を閉じ舌を這わす唯我は当然ながら実物以上に格好良いものとしてうるかに映る。
(こんなカッコいい成幸に、わき、わきを……あたし、わきを、なめられて……)
 臨界。
「俺も出す。出してやるから合わせろ。一緒にイけ」
「だめッ、イッちゃうう、わきで、イく、イキたくないのに、だめ、イク、あたしイク、イッちゃううううううううう!!!」
 騎乗位の格好で背中を海老反らせる少女。「うっ……!」と身悶える唯我の方へ寄りかかって脱力。騎乗位だけで実に
12回目だというのにカニのあぶくなど比類にならぬ量の白濁が「ごっぽ」と結合部から溢れた。

 普通ならここで終わりだろという所から、アホのように続けやがるのがコイツらである。
 うるかに規格外の体力があり、しかも長年鬱屈に鬱屈を重ねた思慕を抱えているから、ねちっこいのである、いちいち。

 12回目の射精直後。

 ぽっと頬を赤らめながら、当たり前のように腰を落として唯我を飲み干した少女は、「ちょ、漏れる、からっ……」と呻く
少年──さすがに疲れたらしく、寝そべっている──の手を、白濁塗れの手で遠慮がちに取り、下腹部へ持っていく。

(な、なんだ……? こ、今度は、クリ、一番敏感なとこでも触れとでも…………?)
0133 ◆OSsZqzc4hI
垢版 |
2018/02/26(月) 00:00:42.22ID:/WOoQb80
 が、うるかはピタっと動きを止める。「うー。うーーー!!」と何やら呻く。「どしたんですかうるかさん」。結構な攻めをされ
たせいですっかり畏敬の滲んでいる唯我に、びくっとした少女は「その、その、ね」と俯く。双眸は前髪の陰に隠れた。
「お、お、お…………」
「お?」
 唯我の応答に「ぼっ」と頭頂部の長い毛の付け根や、形のいい耳から蒸気を噴いたうるかは、とても恥ずかしそうに、
言った。
「……おしり。おしりの…………穴を…………触っても…………いい、けど……──…?」

(え)

(えええええええええええ!!!?)

 少年は固まった。俄かには信じられなかった。そこを使う性戯の存在じたいは知っている。男だから、憧れもあった。
 だが貞淑きわまるうるかの方から言われるとは。

「ちょちょ、待て。待て。おま、え!? いいのか!? すっごい恥ずかしいことだぞそれは!!」
「わ、わかってるしそんなこと! だからこんな恥ずかしがってんじゃん成幸のばか!!」
 不等号の端に涙を溜めながら猛抗議する少女。やがて語調が弱まると、心細げにポツポツ語り始める。
「だ、だって。バックのとき、成幸が、ちらちら……お尻、見てたし…………」
(バレてた!? いや武元ほとんど後ろ振り返ってたし、当然か!!)
「まあ別に……いいけど、さ。お、男の子だし、キョーミあんのは仕方ないし…………」
 と恥ずかしげに唇尖らせぼやいていたうるかだが、別の問題に気付き、慌てる。
「……あ!! ちゃんと綺麗にはしてるから!! ってこれじゃあたしお尻いじられたがってるようでフシダラじゃん!! ち
が、違うの!! お尻綺麗にしてるのは、そのっ、えっちの時、お尻から変なニオイしたら萎えるって、インターネットで知っ
たからで!! だだっ、だから!? 初夜とか、今日、とか……えっちの前は、絶食とかでお腹の中なるべく綺麗にして……
……ガ、ガスの出そうな、お豆とかも数日前から避けて…………毎日いちごヨーグルト食べて…………綺麗に、綺麗に……」
 しどろもどろに言う少女に、唯我は本当に心から、畏敬も何も忘れあっけらかんと呟いた。
「神かお前は」
「うえええ!? か、神!? ええ〜。いろんな褒められ方期待してたけど、それは流石になかったなー」
 あははと誤魔化すように空笑いするうるかだが、相変わらず掴んでいる唯我の手をどこに導きたいのか再認識すると、
「ぼっ」と蒸気を噴き、朱の斜線で目鼻を打ち消す。
「いや、そんだけ恥ずかしいならやめた方がいいんじゃねえのか? 踏ん切りつくまで保留って手も……」
「で、でも、なるべく早く、シたい、し……。だ、だって……、ね」
 大きな瞳を困ったように揺らめかす少女の告解は、告解と呼ぶにはあまりに淫らだった。
「お尻……お尻をカイハツしといたら、…………その、ね、せーり来ても……できるでしょ……? お尻、で…………」
 人の心を捕らえるのは複雑で難解な言葉ではない。恐ろしく単純な『言われて見れば……』だ。
「おおっ、お前、どんだけ、どんだけだよ、どんだけ俺と、シたいんだよ……」
 心を絡め取られたからこそ唯我は露骨にうろたえる。嬉しすぎるからこそガーっと食いついたら「秀才」らしくなくなると
いう見栄が先行し、眼鏡の下を赤らめきょどきょどした。
「な! なりゆきがえっちなのが悪いんじゃん!!」
 褐色少女、うーと吠える。
「初夜からまだ一週間なのに、駅弁とか、騎乗位とかガンガンやらしてきて…………そ、そんだけえっちなこと好きだった
ら、せーりきたら、絶対、この女、させて欲しい時にさせないなんて全くガッカリだぜとか……思われそうで、怖くて、しかも
…………すっごいカッコよくて優しいから……他の、他のめっちゃ可愛いコ……文乃っちとかリズりんに…………手……
出しそうで…………だったら、だったら……お尻でもできるようにしたら…………すっごい恥ずかしいけど……他のコじゃ
……できないようなことも……あたしだけが、できるなら、できる、なら、その、プレミア感ってアレで…………、だから、だか
ら……お尻でできるようしとかないと、駄目で、駄目、だから、だから、だから、ね」
 高まり続けた不安のトーンは双眸の潤みによって締めくくられる。
「えーと」
 唯我は困惑していたが、ここで「じゃあ触ろうと」は良くも悪くもなれない少年である。
「あのな、武元。念のため言っとくけど、そーいう、体で自分を繋ぎとめようとすんのは多分逆効果だぞ」
「え!?」
0134 ◆OSsZqzc4hI
垢版 |
2018/02/26(月) 00:01:15.39ID:/WOoQb80
「いや俺も男女の関係に詳しい訳じゃねえけど、どんだけ色々捧げようが裏切られるとき裏切られるつーか、尽くされるか
らこそ、『じゃあ捨てんのもアリだろ、メンドくさくなったら、こっちを解放するよう”尽くせ”っつーのも、問題ねえよな』って思う
最低な野郎は、居るだろ多分」
「ままままさか成幸もそんな人!? 優しそうに見えて隠された暗黒面が! うわーんショックなのにヤバげなとこがカッコい
いとか思っちゃうあたし終わってるー!! もー成幸最低ー! 信じらんない!!」
「いや、ちげえし!!」
 唯我の目が剣呑に研ぎ澄まされる。文乃に言い寄る男にすら公平な態度で立ち向かった少年である。貧困に喘いでいる
からこそ、情には厚い。
「俺が、俺が言いたいのは無理すんなってことだよ! シ、シたくもねえことを俺の歓心得る為にすんのは良くねえだろ」
「…………うー。でも成幸、えきべんとか、きじょーいとか、させたじゃん。あたし恥ずかしがってたのに……」
 う。戯画的な表情でビクっとなり硬直する少年に嘆息する。(いやまあ、あたし分かっちゃいるけどさ。あたしがシて欲しがっ
てるの見抜いてたって。本当に嫌がったらやめてたってのも分かるけど……)、言葉で心をどうこうするにはまだまだ穴の
多い少年である、唯我は。
(頭いいくせに、交渉、ヘタだなあ……)
 おバカを是認する自分ですらツッコめる唯我に、少女は呆れつつも笑う。誠実なのはわかるが、先行してしまった肉欲との
整合性までは補えない一種稚拙な弁舌が、おかしかった。
0135 ◆OSsZqzc4hI
垢版 |
2018/02/26(月) 00:01:52.49ID:/WOoQb80
「で、でも、俺がお前好きになったのは……体目当てじゃなくて……いっつも前向きで、水泳とか勉強とか頑張る姿に勇気……
みたいなもん貰ってたからで…………、だ、だから、ちょっとエロいこと出来なくなっても、古橋や緒方に浮気なんて……
しねえよ、絶対」
(もう)
 あまりに飾り気のない弁明に、人魚姫の顔はくしゃくしゃになった。(そ、そんなん、言葉だけじゃん。当てになんて、なんない
し…………)などと思ってる癖に、頬は喜色に彩られ、感泣さえも涌いてくる。
(あーもうダメだなあたし。ほんっと、成幸が好きで……ちょろいなあ)
 手はもう自然に動いていた。唯我の手を、大きめのお尻の、谷間へと、導いていた。
「うるかさん!? 俺の言葉、聞いてました!!?」
 ぎょっと──しかしどこか嬉しそうな引きつり笑いを浮かべるのがこの男の……というか、男全般のどうしようもない部分で
あろう──ぎょっとする唯我に、うるかは、ふふっと、どこか鹿島さん(以下敬称略)のような悠然たる要素もある蠱惑的な女
友達の顔で笑う。
「あたしが、お尻でシたいなら……問題ないっしょ……?」
 意を決した唯我が少女の指を振りほどき、自ら菊座を愛撫し始める──…というのが、うるかの想像図だったが、現実は
違っていた。
0136 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:02:14.03ID:/WOoQb80
 彼女は、自分で、想い人の指を、アナルに埋没させた。「っっ!?」。呼吸音が”く”とか”け”に変ずる微細な驚きを浮かべる
唯我の指に纏わりついたのは、膣とも異なる柔らかな感触である。
「ひゃううう!」
 思わず甘い叫びを上げる少女に、
「た、武元、自分で、俺の指を、す、凄いところに…………!?」
 唯我はどぎまぎし、
「てかお前、自分で挿れてその声はなんなの!?」
 混乱から逃れるよう、ツッコんだ。
「だだ、だって、成幸の手が、ひんやりしてるの……忘れてて……じわじわ火照ってたお尻に……氷入れられたみたいで
気持ち、よくて…………!」

 どこか牧歌的な涙目でおろおろと弁解する少女。

(うわーん! ついノリでやっちゃったけど、これってメチャクチャえっちなことじゃん!! 場所が場所だし、ドドド、ドン引き
されたらどうしよう!! でもお腹綺麗にしてるし大丈)夫と思いかけたうるかだが、ふと視界に入った窓が現実的な恐怖を
呼び起こす。外はそろそろ白み始めている。思考を縛ったのは日の出によるタイムアップ……ではなく、もっと根本的な、人
類に寄り添う概念だ。
0137 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:02:57.01ID:/WOoQb80
(時間! そ! そーいえばえっちの前に7時間ぐらい勉強してたじゃん! そんときあたし……)

 お菓子食べてた! とギョっとする。

(あああ馬鹿馬鹿あたし、絶食してた癖に何でお菓子とか食べてんの!! うわーん、勉強するときの癖でつい食べちゃう
とか何なのさ! うー! 最初からえっちしてたならお菓子の量、3分の1ぐらいに、できたのにー!)
 心の中で頭を抱え、踊る。
 普段は文乃と違い、カロリーすら気にせずバクバク景気良く食べるうるかだが、今はお菓子が死活問題。
(アレが出てきたりしないよね! た! 確か食べたものが大腸に届くのって24時間後ぐらい……だよね!? お菓子食べ
たのは夜で、今は明け方ぐらい……だから、大丈夫だよね!? ささ、参考にしたサイトとか間違ってないでよ間違ってたら
破滅……あ! お茶も沢山飲んでんじゃん!!)
0138 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:03:13.82ID:/WOoQb80
 そうなのだ。ことに至る前、実に7時間ほど続いた勉強のなかで、飲んで呑んで、服(の)んで、喫(の)みまくっていた。

(あああ! 水分! 水分がそのっ、古くなった腸の壁とか、胆汁とか、お尻に運んできてたら……あああ、だめだめ、そん
なんなったらあたし死ぬ、死ぬしかなくなる……!!)

 想い人には決しては見せてはならぬ禁忌の物体が何から出来ているか、一応知ってはいるうるかだ。断食しても、腸の壁や
胆汁の運搬までは止められない。だからミルクしか飲まない赤ちゃんにオムツが必要なのだとは、唯我への思い高ずるあまり
先走って読んでしまった育児書からの知識。

「はううう。成幸、どうしよう……」
「……あー。菓子食って、茶ぁ飲んでたもんなお前…………」
(察してる!!? あああ、でも理解してくれてる成幸、ありがたいよぉ……!)
「す、水分は……大丈夫だろ。お前めっちゃ汗かいてたし……。唾液も俺にやるぐらい余ってたし……何より、濡れ方が……」
「わーストップストップ!! 最後のだけは駄目言わないで本当、恥ずかしくて死んじゃうからーー!!」
 瞳を不等号より数学の角を示す記号「∠」に近しい線に細めたうるかは両手を突き出しわぁわぁ騒ぐ。
0139 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:03:44.46ID:/WOoQb80
「菓子だって、菓子……だぞ? 糖分が多いんだから、俺らの動きで、エネルギーになってるかもで……」
「でも腸の壁が、古くなって剥がれ落ちた腸の壁が……怖いよ、怖いよぅ」
「……腸の壁ってお前…………」
「怖いんだよう!!」
 幼稚園児謹製の似顔絵のような呆けた表情でポロポロと涙を流すうるかにはまだ抵抗があるようだ。
「その、俺は、ここまで来た以上、刺激したいけど……嫌なら今日はやめとくか……?」
 唯我は言った。アブノーマルなことに手を出したのがウソなような締まらなさだった。
「つ、続けて! でも来たらやめて頼むから!!」
「来たらって何がだよ」
「やばい感触が!!」
「やばい感触が!?」
 言わんとすることは分かるが、肛門来襲時の禁忌がいかなる形態を取っているかなど到底与り知らぬ唯我である。

(どうしろと!? だいたい感触が分かった時点でそれは武元、お前の、凄い物にふれちゃってるってことだぞ!?)

(しかもココ、シーツの上だし! いつも使う、シーツの、上だし!)

 むろん有事はまだ兆候すら見せていない。うるかの入念なる準備の恩恵をして、何も起こらず、甘美なる淫靡だけを味わっ
て終われる公算の方が高い。

 が、賢い少年はどうしても、万が一の事態を……危惧する。

 指を抜くことで具体的形態を伴って現出した”やばい感触”が、重力原理に導かれるまま到達したシーツ上において、うる
かとは別個の存在事由を確立した場合、惨劇はもう、避けられない……と。
(1枚しかねえんだぞ俺のシーツ!! 貧乏だから!)
 という顔をする唯我も実は抜けている。いまは騎乗位、うるかは彼の腰に座っている。つまり『確立』はむしろ唯我上で
勃発する可能性が、高い。

 唯我の主観はSAN値がピンチである。なのに、うるかは。

 不浄の孔に潜り込んだ少年の指の感触に、うっすら汗ばみ微かだが切なげに喘いでいる。
0140 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:04:35.40ID:/WOoQb80
「ゆび……。さきっぽしか入ってないのに……。どうしよう……。気持ちよく、気持ちよくなって……きてる……」

 彼女自身、(いや感じてる場合じゃないでしょ、早くやめないとえらいことになっちゃうかもしんないのに!!)とは分かってい
るらしく、快美の顔つきはひどく虚脱気味な、情けない泣き笑いをも孕んでいる。

「お前は何でもアリか。何でもいいのか」
 こいつは……とひどく呆れた唯我に(ええっ、これってまさか話に聞く「こんな恥ずかしい場所でも感じるのかこのメスブタ!」
的な罵倒!? はううう、凄く傷つく筈なのに成幸がドSチックに思えてドキドキ止まんないよぅ)などとうるかは動揺するが、
もちろん言葉責めではない。うるかなるボケキャラに日常行うツッコミの延長に過ぎない。
 と、いう認識へと。
(うー)
 諧謔的ですらある少年の白眼視でようやく辿り着いた褐色少女は「だだ、だって、成幸の、ゆび……だし」と釈明を始める。

「じ、自分のだったら、たぶん、こんな気持ちにはならないっていうか……触ることすら……怖かった……し……」

 バイアス、である。初夜、初めてであったにも関わらず成幸に感じたのは、「成幸に、されるから」という補正ありきだった。
それはアナルにも適用されているらしい。

 唯我に跨っているうるかは今にも泣きそうな色合いを、ねこねこした瞳に宿す。

「ほ、他の人なら、気持ち悪くて嫌なだけ、だから……。お尻の穴さわられるなんて……成幸じゃなきゃ……許したく……
ない、から……。ほんとう、だから……!」
 ドキっとし、唖然ともした、眼鏡の少年は俄かに発奮した顔つきで「そういうこと、言う?」と、眉根を寄せた。怒ったのでは
なく、性的な攻撃性が刺激されたのだ。

「それに……あたしは…………お口の初めても…………大事な場所の初めても…………成幸にあげたから…………お尻
の……だって、成幸さえ良かったら…………貰って……欲しくて…………」
「待て待てそこまでにしてくれ! う、嬉しいけどだな! そそそそんなハッキリ言われると俺の方が恥ずかしい、すげえ照
れちまう、から……っ!」
 らしくもなく両目を不等号にして真赤になる唯我に「う、うん。あたしも……」とやや充血した目を下へ向けるうるか。
 肛門愛撫という歪な行為に踏み入りつつあるくせに、この両名はいちいち初々しい。
 だが初々しさとは爆発装甲反応ともまた似ているのだ。僅かな刺激で容易く弾ける。偶然交差した自分の視線に優しく
頬笑み返したうるかによって唯我の指が……菊座に埋没していた指が……動く。

「……んっ」
 異物感に可愛らしく顔をしかめる少女に、発表。
「1分だけな。蠕動ってのがあるから、1分だけ……その、刺激、する……からな」
「う、うん……」

 不安と緊張に硬くなりつつも、(嬉しい……)と言いたげに頬をゆがませる人魚姫。もうその淫猥なニュアンスだけで唯我
はシーツなど死んでもいいと思った。

 僅かに先端だけが入っていた人差し指が、ぬぷっと音を立てる。
(は、入ってきてる……。潜り込んで、きてる……)

 ぶるっと打ち震えるうるか。

 菊座で感じる指の嵌入は、膣とはまた異なるものだ。それこそ座薬の例が一番わかりやすい。うるかとて、小学生時代は
高熱の1つも出し、世話になったであろう。例の鋭角ともいえる異物感、排泄中枢が応にも刺激される緊迫の感触は、今
回しかも肉と熱の実感さえ侍(はべ)らせている。不溶の肌は、のっぺりした水溶性のカプセルと違い、細かな凹凸があり、
それが微妙な抵抗を産生する。

 大きさからして違うのだ。
0141 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:05:16.53ID:/WOoQb80
 Y軸方向から見下ろせば直径1cmにも満たない座薬と違い、縦1cm超、横2cm強の楕円形を模(かたど)る指の威圧
感に、(やばい、想像以上に、おっきくて……)、騎乗位の姿勢のまま、ぴくっ、ぴくっと痙攣するうるか。体温で乾いた筈の
全身にねっとりした脂汗が浮かび始める。
「あっ」
 関節のふしくれが直腸粘膜の敏感なところを擦ったらしい。人魚姫の息が弾み始めた。反応に興奮したのだろう。唯我は
指を沈める速度を増す。「きゃう!?」。目をひろげ、上を見る少女。「い、痛かったか……?」。性急すぎたかと心配する
少年に、「違うの、気持ちよかった、だけで……」とうるかは戸惑いながらも報告する。
「ペンだこ……成幸のペンだこが…………。お尻の中を、擦って…………それが、気持ちよくて…………」
 含羞(はにか)み笑いだが、やや半開きの眼差しには淫蕩なる照射が宿っている。女じみた計算と、少女らしい可愛い期待
があった。「ペンだこ」という単語が、どれほど唯我を発奮させるか、わかった上で、敢えて告げたのだ。

 もはや小悪魔である。目論見に気付けぬ少年ではなかったが、(ど、どうせ1分しか刺激、できねえんだし)ちょっとぐらい
欲情丸出しで攻めてもいいだろうと、一気に、指を、根元まで、押し込んだ。

「ふぁっ、ふぁあああん!? そんな、お尻、お尻、初めて……なんだから、もっと、加減して、よぉ!」
 びっくりして軽く腰を跳ね上げる少女だが、「だめ。誘うよーなこと言ったのお前なんだし」と唯我、さらに追撃。
 指を、曲げた。「ひン!」。部位が部位だけにやや深刻な声で、両目を瞑り刺激に耐える少女。口の端には早くも涎が
滲んでいる。
「だめ、指っ、まげて、くいくい、しないでよぉ!! 爪、爪だって、当たる、当たるんだからあ!!」
 今度は打算ではない。弾力ある指の中にあって唯一ケラチンの硬さを持つ部位への純然たる抗議だ。優等生らしく短く
切りそろえられているため直腸内を傷つけることはないが、手の甲側に円く張り付いているこの板そのものが独特な異物
感であり、だからうるかのヘタレな部分は「怖いから、怖いからぁ」と訴える。
 ここで構わずくちゃくちゃと責めてこそ、述べるに値する男なのだが、唯我はどうも、決定的なところがズレている。
「……あの、もしかして、前の方に指入れてるときも、爪、嫌だったり……するのか?」
「ば」
 うるかは、紅くなった。
「ばかーー! ここでそんなこと聞く!? 信じらんない!! 答えたらあたしすっごく恥ずかしくなんのよソレ!!」
「も、もしかして、爪の感触耐えてくれてたとか……なのか? 『前』の時」
「違うってば!! だ、だいじなトコん時は、比較的スペースがあって、く、くちゅくちゅしてても、指の背中の爪とか、そんな
めいっぱいは押し付けられたりはしないけど、お! お尻はその!! 狭いから……!! ななっ、成幸の指を、すっぽり
と……く、くわえ……ちゃってるから……? ちょっとした動きでも爪が……当たrああもう何てこと言わせてくれるのよ成幸
のばかー!! あ、頭いいし触ってもいるんだから、言われなくても気付いてよ頼むから!!!」
「あー。悪い。悪かったよ武も……痛い痛いなんだこの痛み!?」
 指がギリギリと締め付けられた。(いや、ここが勝手に動く訳ねえし)と見たうるかは、「しまったやらかした」という暗澹たる
表情をしていた。締め付けは、にわかに緩む。唯我成幸、すべてを察す。
「……仕返しでソコに力入れたはいいが、途中ですごい恥ずかしいことしてるって気付いちまったんだな。後悔してんだな……」
 コクコク。前髪に目を隠した少女は代赭色(たいしゃいろ)の顔を頷かせた。
(いちいちアホ可愛い)
 そんな可愛い少女の括約筋で指を締められたという実にけしらかぬエロティックな憂き目が唯我の欲情を蘇らせる。
(そーいや、まだ、騎乗位で繋がってる訳で……)
 律動をやめていたのは抜かずの12発で空前の消耗をしていたせいだ。が、「きゅっ」と語尾にハートマークをつけて締め付けて
きた”すぼまり”を指からトレースすると、少年、たまらなくなった。
「動かすぞ」
「へ? あ! ちょ、やめ、あン!!」
 腰を突き上げる奇襲にうるかは成す術なく顎を「がっくん」と揺らしそして跳ねた。
「お、お尻だけなんじゃ……!?」
「い、今のが可愛すぎて動きたくなったんだよ、悪いか!」
「そんな! きゅっとしただけじゃん、てか成幸だってたいがい何でもありじゃん! もー!!」
0142 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:05:59.33ID:/WOoQb80
 抗議こそするがそこは唯我にデレっデレなうるかである。(お、お尻いじられながら……きじょういって……)、ごくりと唾
呑み、期待する。
 不意に、変えた。足の置き方を、である。唯我を一方的に貪っていたあたりから、彼の腰を固定すべくうるかは膝から脛
までペッタリと接地していたが、今度は足裏で体重を支える──和式便所を使うような、いやらしい──格好になった。
「こっちのがあたし、腰……動かしやすいし…………」
「……そっか」
 唯我は腰を突き入れる。突き入れながら指も動かし肛(しりのあな)をくすぐる。普通に暮らしていてはまず有り得ぬ”そこ”
の逆流現象の異物感に頬を苦しげに赤らめるうるか。だが腰は動き始める。律動を、もっとも気持ちいいタイミングで受け
止められるように。
 指の抜き差しが始まった。染み出し始めた腸液が時おり顔出すペンだこにテカる。
 くっちゅ、くっちゅ。微かな音を聞きつけたうるかは日焼け跡に桜色を昇らせる。なのに秘所は泌(にじ)みを増す。どろど
ろと付着していた精液が薄い和合液になってシーツにポタリ、ポタリと落ち流されていくほどにぬめっていく。
0143 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:06:09.98ID:/WOoQb80
 興奮した唯我は残り少ない力の全てを込めて、突き上げる。
「やっ、ああああん…………」
 わななく少女。だが唯我がヘバって小休止に入ったのを見ると、自ら腰を動かし始める。今度は貪るための動きではない。
少年を感じるための優しい愛撫だ。根元まで咥え込んだまま、細くて小さな褐色の腰を遠慮がちに回す。いじらしい姿に
興奮した唯我は指の抜き差しを早める。
「ふぁっ、あっ、はゥんんん、あっ、あああ……。っ! ふぁうっ、んっ、いい、気持ちいい。はっ、はぅうう、あう、うんっ」
 切なげに喘ぎながら、腰をくちゃくちゃと回し、前と後ろの快楽2つをうっとりと感じるうるか。足の置き方を変えたのはこの
為の布石である。
 指が、抜かれた。
(もう1分、過ぎちゃったんだ……)
0144 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:06:24.92ID:/WOoQb80
 名残惜しく思った瞬間、唯我が突き込みの気配を見せた。普通の騎乗位でフィニッシュだろう、そう思ったとき、それは来た。
 指がまた、刺されたのである、アナルに。
「ふぁあうう!?」
 悶えて脱力した瞬間、ずんッと叩き込まれてきた下からの杭は子宮口をぶりんと思うさま叩いた。
「いっしょくた!? だめ、お尻いじりながら突き上げるの、だめえ!!」
 少女が戸惑ったのは、しかも菊座の指がどういう訳か、太さを増していたからだ。しかも先ほどより奥に入ってきているとこ
ろを見ると、長くなってすらいるらしい。
(どどどっ、どういうこと!? ゆ、ゆびだよ!? おちんちんみたくおっきくなるわけ……)
 いやまさか! 電撃的な気付きは正解であった。

 中指。

 唯我はそれを人差し指と交代させている!
0145 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:06:43.58ID:/WOoQb80
 些細な変更に思えるがしかしいわゆる手マンを想像してみよ、もっとも最大効率で力を込めやすいのは左右に長めの指を
置く……つまり両側に支えを持つ、中指である。

「って! だめだってば! 1分なんてもう過ぎてるでしょ! 今日はお菓子食べてお茶飲んだから! あまりイジると、ほんと
怖いから!! やめて、そろそろ……!!」
「あ、あと1分ぐらいなら、大丈夫だって」
「そーゆうこといった時に限って、出っ、はっ、はぅぅぅぅん!!」
 人差し指とはまったく違う感触に身もだえ可愛らしい涙を溜める少女。いつしか淫穴は素早い抜き差しでほぐれ始めて
いる。急速に開発されつつある性感帯の刺激からうるかは逃げようと腰を前にやるが、そうなると咥え込んだ肉棒を妙な
角度で擦ることになり……予想だにせぬ甘い電流に焦がされる。
「ここか……?」
 摩擦でヌルっと感じている部分が肉棒で突かれた。少し強めのノックに「ひゃうう!?」、人魚姫は目を白黒。得たりとば
かり唯我は小刻みに愛撫、愛撫、愛撫。
 鈴口以外が野箆坊(のっぺらぼう)なエイリアンじみたグロテスクな肉棒のキスの嵐に膣は歓喜し、媚肉のヒレをぐねぐね
と蠢かせる。肉棒への絡まりときたら、やはり筋力のせいでタコの吸盤のような熱烈さだ。
「武元、お前のなか、やっぱすげえ、気持ちいい……! すごく、動いて……」
0146 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:07:00.89ID:/WOoQb80
「かか、勝手に動いてるだけで……あたし、自分では、今は……っ、きゃうっ!? 動かして、いないんだから……!」
 切羽詰った表情で喘ぐうるかが可愛くて、唯我はしょうもないイタズラを思いついた。
「へ……!?」
 うるかが、ヨダレを垂らしたまま目の色を変えたのは、ちゅぷっと潜り込んだ中指が、ある一方向に向かって、直腸粘膜を
撓(しな)らせ始めたからである。(ま、まって、これって、こっちの、方向って……!) 恐ろしい想像に戦慄して「だめ、そっち、
そんなこと、そんなこと、だめえ!」と涙声で許しを乞い肛虐から逃げようと全身するが、残る唯我の片手に押さえ込まれる。
中指の動きもまた止まらない。腸壁の弾力を、抵抗を、男の膂力で強引にねじ伏せながら唯我が遂に辿り着いた目的の
座標とは──…

 うるかは、膣にめり込んでくる感触に「だめ、だめえ」と切歯し、首を振る。だが『お腹の中で、膣の外から押さえてくる』
恐ろしい感触は止まらない。「いや! いや! こんなの、恥ずかしっ、恥ずかしい、からあ!!」、真赤な顔で唯我を直視
し必死に泣訴するが、直腸の片頬の拡張は止まらない。「っっ!! 〜〜〜っっ!!」、涙でぐっしゃぐっしゃの顔が更に
引きつり痙攣したのは排泄孔ごしに「ぷりんっ」と撓んだ膣がドミノ倒し的な力で更に内側へとめり込み始めたからである。
そして撓みがやがて、鉄のような硬い手応えに行き着いた瞬間、うるかは一瞬息を呑み、

「いや、お尻越しに、おちんちん、おちんちん、触るの、だめえええええええええええ!!!」

 甲走った声をあげ……絶頂した。初めての強烈な刺激と、度を越えた羞恥に耐えられなくなったらしい。

 反応に猛りきった唯我は更に微細な動きを加える。

「あっ! だめ! だめーー!! あたしまだイッたばかりで……許しっ、ひぐっ!? ら、らめっ、指2本は、らめえ!!」」

 膣の方にぐっと撓ませたせいで空隙の生じた薄桃色のすぼまりに唯我は人差し指を潜り込ませた。強引な拡張調教に
びっくりしそちらを見たところへ唯我は再び……肉棒を突き込む。「あんっ」。色っぽく喘いだあと、

「えええ! こ、これ、どっちに対応しろっていうのよーーー!!」

 前と後ろをきょどきょどと見渡しテンパるうるか。もっと艶っぽい反応を期待していた唯我だが、(面白いわ可愛いわで、
ナイスです、うるかさん)とほっこりした。二穴責めの修羅場で明るく戸惑えるのはよほど形質が陽快でなければできぬ芸当
だ。「頼むから片っぽだけにして! もうーー!!」。両目不等号で怒り漫符の湯気を飛ばす少女が可愛いから、秀才は
指二本をくっちゅくっちゅ掻き回し……新たな肛悦を与えるのだ。

「やめっ、お尻の穴から、おちんちん、おちんちん、触るの……やめっ、あ、だめ、敏感なとこ、敏感なとこ、指で、おちんちんに
押し付けられて、イク、あたし、イッちゃう、こんなん恥ずかしいのに、イッちゃうう!!!」

                                                                  うるか
 女児だけが陥るガン泣きの赤面で、眉を下げ、両まぶたをハの字に顰め引き攣れた高啼きをあげる快美の地獄図に無情
な加筆が、なされる。

「これで……今晩、最後、だから……!!」

 清楚な殻に包まれていた真珠を手早く剥いた唯我はそこを思い切り……摘む。

「はっ! はうううう!!!」

 反応したうるかの仰けぞり方はとても尋常なものではなかった。グッと仰け反った下顎が花瓶を倒す要領で零してしまった
涎は、首筋の勢いのせいでほとんど抜き打ちの要領でシャープな円弧描きつつビュっとX軸方向へ飛翔、チャンバラの血
しぶきかという位の勢いで背後かなたの戸に激突し飛散した。
(す、スゴい……)
 瞳孔を見開き、あぶくさえ涎に代位させて口に滲ませているうるかだが、唯我は最終最後の追撃に移っている。

 狂的なまでの勢いで跳ね起きるや、激しい呼吸に上下している左乳房に野獣の如く吸い付き……上質なキノコのような
コリコリした感触の乳首を、やや強く、噛んだ。

「いっ」

 度を越えた快楽に仰天しながらもそこは女性、母性が刺激され瞳に優しい喜悦が浮かぶ。刹那。唯我はアナルを、クリトリ
スを、それぞれ全力で擦り! 左記2点を支点としながら爆発的な突き上げを見舞いつつ……先ほどより強く! 乳首を……
齧った!!
0147 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:07:20.09ID:/WOoQb80
 超新星爆発の直前はいつだって謐(しず)かな物だ。怖気にも似た身震いに胴を攣らせたうるかは、ぱくぱくと口を震わせ
ていたが一拍遅れで脳髄のそこかしこが快美の爆発に見舞われ始めた瞬間、一瞬だが虚脱した笑みを浮かべ──…

「いやっ、いやあああああ! 凄いの! 今まで一番凄いいいいい! 好きっ、こんな気持ちいいことしてくれる成幸、好きぃ、
大好きひぃいいい!」

 脳髄の快美の爆発はもう止まらない。瞼の裏でチカチカ瞬く五色の神彩と幻誕の中、激しくイキ狂って善がり震える。

「びゅっとして、せーえき、いっぱいいっぱい中に出してえっ!!」

 イクイク、イッちゃううと痙攣する膣めがけ、「俺も、イく、出す……!」と唯我も震える。だが無責任な放出ではない。虚脱の
瞬間にあってなお彼は下腹部に力を込め……射精さえも雄渾なる最高速度で実行。最後の最後まで責め抜くという訳である。

 果たして放たれた白濁の散弾はほとんど射切るような勢いで媚肉の到るところを刺激した。その1つ1つに敏感に反応し、
悶えたり微笑んだりするうるかは、充血のせいでやや赤紫になった瞳を霞ませつつ唯我に甘え泣く。

「だめっ、しゃせいまで気持ちいいとか、あたし、もうだめ、死んじゃう、成幸いなくなったら……死んじゃうううう!!」

 泣いてヨガって首を左右に振りたくる少女。
 変化はそこだけではない。声と共に秘部から無色透明の飛沫が溢れ、八方に渙(ち)った。

(……まさか、これって、話に聞く……潮吹きって奴……?)
 男性にしては薄めの陰毛を濡らす生暖かい液体は、心なしか噴出が収まってなお、ちょろちょろと溢れている風だった。
「なりゆきぃ」
 異変に気付いていないのは幸か不幸か。褐色少女のしなやかな手が唯我の首に巻きついた。
「やっぱり責めるより責められる方が、凄い、凄いよぉ」
 羞恥の多い少女だが、射精や度を越えた絶頂の直後は理性がとろけてしまうらしく、理性とかけ離れた姿態になる。この
時もそれだった。
「イッたから、キス、キス、して欲しいのぉ」
 絶頂と接吻にいかような連関があるか不明だが、そんなセリフを吐くうるかも可愛いと思ってしまう駄目な唯我だ。求めに
応じ、唇を重ねる。両名ともしばらく舌などを貪りあっていた。
(…………)
 唇の、右の方をうるかは何故か大きな瞳をきょろりと向けた。この仕草は駅弁での初絶頂以来、二度目である。
「? なんか、あんのか?」
「えへへー。ないしょー」
(なんか怪しいな)
「すきー。なりゆき。すきー」
「だから。お前、直後はキャラちげえって」
 ふだん素直になれない分、理性が弾けると甘えん坊になるらしい。褐色の頬を唯我のそれへすりすりと摺り寄せるうるか。
子猫か子犬かというぐらいの無邪気さだ。(ああもう和樹や葉月のがまだ分別あるぞ)。やきもきする唯我だが根っこはお兄
さんなのだ。「まあ、俺も……その、あれだ。……好き、だし」。ぶっきらぼうな照れ混じりにポニーテールを撫でてやる。

 嬉しかったのだろう。再びキスをしたうるかは、言った。乱れきった顔つきで息を弾ませながら、きらきらと報告する。

「あのね、成幸、イッたあとね、あたし、唇の、下のだけどね、右半分、感覚なくなってんの」
 幸福そうに細めた瞳にやや淫らな光を灯しながらの告解をちょっと判じかねた教戒師はしばらく黙っていたが、ややあって。
「はい?」
「成幸の唇が、あたしの唇の右下に触れてるとこだけ、溶けて、なくなってるみたいで、1つになったみたいで、気持ちいいの。
なんでそーなってんのか分かんないけど、イッた後だけはそこだけ感覚なくなってて、味わいたいの、もっとソレ、味わいた
いの……」
 だからまた、シよ? 清純だが蠱惑的でもある笑みで呼びかける少女に、ごくりと生唾を呑んだ唯我は。
0148 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:08:31.21ID:/WOoQb80
 ここからしばらく実用性のない著述が続く。

『次』をすぐ求められる場合、「脈絡はないが」でページ内検索するとすぐ飛べる。
0149 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:09:57.14ID:/WOoQb80
「流石に玄関前だと家の人に見られるかも知れんから、ここまでな」
 キキィっというブレーキ音の中、「う、うん。ありがと」とうるかは自宅から100mほどの角で自転車から降りた。




(あのあと、成幸は)

「唇が痺れて感触なくなるとか武元それ腹上死の前触れじみてて怖いから! 詳しい訳じゃないが、刺激が脳の血管破っ
てマヒさせてるとかだったらヤバい! どっちみち俺の体力カラだしやらしいことは中止な中止!」

 夜明けを待って、自転車で、うるかを自宅へ送り届けた。

「とにかく、家、帰ったら、家族の誰かと、一緒に居ろ、よ。手足のしびれとか、舌のもつれとか出てきた、とき、すぐ救急車
呼んでもらえるように、しとけ、よ。こーいうとき、一番やべえのは、帰宅も知らせず、自分の部屋に籠もるってパターン、だ
から、な……!」
「怖い症状出たら一人で死んじゃうかも、だよね。分かってるけど、分かってるけど……」
 今のうるかの心配は、全身汗みずくでゼェハア息ついている成幸である。
「ああああ。ゴメンナサイ。あたしの唇がヘンなことなったせいで、ただでさえ疲れてる時に自転車の全力疾走を……!」
 瞳が引用符になるほどアワアワとうろたえ口に手を当てる褐色少女。
「気にすんな、てか、走ってる時の振動が、頭痛呼んだりは……」
 殺人鬼じみた三白眼にクマさえつけて、顔上半分をゾっとするほどの青紫に染めている唯我に「ごめんね心配させて。
お父さんの……辛いこと…………思い出させちゃってるよね……」と謝り足りない様子だが、しかし残念ながら行き掛かり
上、ここで帰るほかないのである。
 二言三言、別れの挨拶を交わした後、うるかは自宅へ向かい始めた。角から顔半分だけ覗かせている唯我を何度も何度
も名残惜しそうに振り返っては遠ざかっていき、やがて自宅の門というべき場所を通過した。
 玄関を開ける音がした。日中であるなら100m先の角になど響かぬが、しかしまだ薄暗い早暁である。静かなため、確か
に届いた。

 唯我は、どうも心配性らしい。

(まて。玄関開けた瞬間、安堵のせいで怖い症状が出て倒れる場合もあるんじゃ。武元わりと平気そうな顔してたけど、
不調隠して無理するとこあるし……、念のため、様子窺った方が……)

 武元家の玄関先めがけ歩み出そうとした彼は。

 ギョっとした顔つきで角の陰へ隠れた。

(ど! どーいうことだよ!? なんでこのタイミングで!? どうしてお前が武元んちの前に!? てか何で……後ろ歩き!?)

 うるかの自宅のある区画をAブロックとする。唯我がいま潜んでいるのはAブロックと道路を挟んで向かい合う、いわばB
ブロックの一角だ。
 そのBブロックの、唯我から見て、武元家の玄関から更に20mほど向こうの、つまり彼からは120mほど先にある、練塀
とブロック塀で形成された細い路地から、1つの人影が前触れもなく出てきたのだ。
 奇妙なことに彼女は、背中をうるかに見せていた。後ろ向きに、歩いていたのだ。だが角から覗く成幸には横顔が映った
し、うるかに至っては後ろ姿だけで誰か気付いた。
「ふぇ? な、なんでココに? 夢? ままっ、まさか幻覚!? これも危ない症状!?」
 よく透る声が唯我の耳に届く。うるかもまた戸惑っているようだった。謎の人物はゆっくりと振り向いた。

「あ、ああ゛、ここ、うるかちゃんちの……近く……だったんだね……!!」

 何があったのか、ゼエハアと凄まじい息を荒げる少女のあちこちほつれた髪は、黝(あおぐろ)い。左目には、泣きぼくろ。
0150 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:10:19.77ID:/WOoQb80
(古橋!!?)
(ドドドどーして文乃っちが!? てか見られてないよね!? いま文乃っちが出てきた細い路地って

  │        民家
  └──────────────┐  ○ → 成幸
※┌─────────────┐│ 
  │        民家        ││  ◇ → うるか
○│                    ││
  └─────────────┤│  ☆ → 文乃
                       ☆
                       ◇

てな感じになってるから、あたしたちが※のとこ通った時、細い路地のド真ん中とかに居たら絶対気付かれてたよね!?)
「うるかちゃんは……ランニング帰り…………? や、やっぱ、鍛えてると……違うね……)
(あれこれ見られてないパターン!? そ、そういえばさっき文乃っち後ろ歩きで路地から出てきた! たぶん一回入って
はみたけど、何だか狭くて行き止まりっぽく見えたから……引き返したんだ! だったら※であたしが成幸といっしょに居
るとこ、見られてないよねっ!? だだ、大丈夫だよね!? 本当は見ていたけど、あたしに気ぃ使ってくれて後ろ歩きで
一芝居とか、ないよね!?)
0151 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:10:54.74ID:/WOoQb80
 うるかは、両目をもつれにもつれた真黒な毛糸玉にした。粥のような汗がボタボタっと下顎を伝って玄関前のコンクリに
落ちていく。

「ててててかどしたん文乃っち!? メさっきからチャクチャ息あがってるけど何があったん!!?」
「え!? あ、いや、ばかな話なんだけど」
「う、うん……」
「ききっ、キレイな星をね、夜通し見に行ってたんだけど、ちょっとアクシデントがあって、あちこち走り回る羽目になって……
……で、でも、まだ大丈夫! あんな運動、バニラアイス一口分の運動にもなりゃしねえ!! だよ!」」
(アクシデント……? 何があったんだ? 時間が時間だし、まさか変質者に遭遇したとかか……?)
 角から軽く顔を出した成幸は気付く。文乃の傍に自転車があることに。
(……自転車乗ってたことあったっけ古橋)
 妙な違和感を覚えたが、(いや遠くに星見に行くなら乗るだろ自転車ぐらい)と思い直した時、彼は”それ”をやらかした。

 ガシャアアン!!

 肘が掠った唯我の自転車が、派手な音を立てて、こけた。地面で跳ねる音源を前に少年は慄然と立ち尽くす。

(もー! 成幸なにしてんの! 何してくれてんのよーーー!!)

 心の中で泣き笑いするうるかの前で「?」と文乃は角の方を無言で指差した。
0152 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:11:30.27ID:/WOoQb80
(やばいやばいやばい!! 今のガシャアンで文乃っちの関心が角に向いちゃった!)
(仮に今から全速力で逃げたとしても、古橋がこの角曲がってくる予定がなかったとしても!)

 音があったのだ。彼女はきっと、来るだろう。唯我とうるかの知る文乃とはそういう追求の厳しい少女だ。

(そうなったら俺は確実に見られる! 武元にこそ及ばんが運動神経いいからな古橋!! しかも自転車連れてるし!)
(そのうえ成幸はいまヘバリきってる! もともと体力ないし!)
(だから……逃げ切れない……! 絶対に見られる。というか古橋が相手なんだ。僅かでも俺の姿に見覚えを感じたら)

『あれぇ唯我君、こんな朝早く、うるかちゃんの家の傍で何やってんのかなあ』

 自転車に自転車で追いついてきた文乃が怨霊のような顔つきで詰問してくる……といった光景を、少年が想像したであろう
ことは想像に難くない。
0153 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:11:58.76ID:/WOoQb80
『まさかだけど、送りにきたのかなあ』


『うるかちゃんの様子がちょっとおかしかったのは、まさかそういうことなのかなあ』


『あれ? そっちは西だよ? 逃げ帰るなら方向が違うんじゃないかなこの野郎』


(絶対来る、次々来る。逃げられない。絶対逃げられない……)

 冷汗三斗どころか万斛(ばんこく)の汗をだらだら流す秀才少年。
0154 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:12:13.08ID:/WOoQb80
 一方、うるか。

(こ! こーなったら!!)

 あの! と文乃の細腕を掴んだ。「どしたのうるかちゃん?」。きょとりとする彼女に、「えと! ウチこない! ほら文乃っち、
汗びっしょりだし! お腹空いてるだろうし、良かったらウチでお風呂とかご飯とか……!」と捲くし立てる。

「えっ、いいの!?」

 文乃の目が輝いた。「いいよ! 是非どうぞ!」「帰るなりうるさいわねうるか、今何時だと思ってるのよ」といった武元家の
母の声を交えた賑々しい喧騒が通り過ぎたあと。

(つっかれた〜〜〜)
0155 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:12:35.72ID:/WOoQb80
 唯我は角の塀に寄りかかり、へなへなと尻餅をついた。

(古橋の出現は予想外だったが、武元の機転で何とか切り抜けられたし……アイツも家の人と合流できたし……帰ろう)

 どっと出てきた疲れに彼は一瞬本気で眠りかけたが、偶然視界に入った高塀の防犯カメラに血相を変え、立ち上がる。何
が教育係解任のきっかけになるか分からない。不審な行動は控えたいのだ。


 だが運命の変転は終わらない。

 突如けたたましい声を立てたのは……スマホ。自転車でうるかを運んでいる最中ずっと胸ポケットにあったそれが、鳴っ
たのだ。

「はい。唯我ですが」。生真面目にもノータイムで出た少年の表情が、強張る。




「え……」


「水希が?」
0156 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:12:58.93ID:/WOoQb80
※しばらく非エロ。『次』は「脈絡はないが」でページ検索するとすぐである。

 時系列はその日のまま。朝が過ぎ、昼が終わり……。
 つまりは日曜日の夕方。武元家で。

「また病院で検査受けたいってあんた……」

 うるかの母は唖然とした。娘の男性関係が心配になった。男の影自体は数年前から知っている。鏡の前で行われた「なり
ゆきくん」を呼び捨てにする練習は何度も見ている。手作り弁当だって以前、からかった。

 恐らく「なりゆきくん」が今の彼氏なのだろうとは分かっているが

(……よね? 今日の朝きたコが本命とか、ないわよね……?)

 早朝訪れた文乃にうるかの母の不安はかきたてられている。

「あのコは、女の子……よね? ふ、服とか、顔とか、声は、そう、だし…………」

 この独白を文乃が聞けば、オイオイあなた他のどこを以って疑ってやがんですかと、虚無の微笑を差し向けるであろう。仮
令(たとえ)友人の母であっても許されぬことは確かにある。

(ともかく、付き合っているのは『なりゆきくん』の筈……)

 うるかは、先々週──日曜にとって前日たる土曜は先週だから、その前週の初夜は先々週だ──の金曜から程なくして
タンコブを見せ、CTだったかMRIだったかを受けた。
 何かにつけて大雑把で、夢中になると体力管理を忘れて倒れる、「おれはやるぜ、おれはやるぜ」の犬ぞりハスキーの
のような無頓着ぶりを誇るうるかが、いきなり精密検査を具申したのは奇妙を通りこして異常だが、しかし母、まだ納得は
していた。
 夜、家で1人にした娘が、妙に綺麗になった娘が、水泳でも作ったことのないコブを心底心配そうに見せ、検査費用の捻
出を具申したのはまあ、「最初だから勝手が分からず混乱しているうちベッドか何かで頭を打ったのだろう」と割合事実に
即した、娘の性格をも踏まえた安堵を以って解釈してはいた。

 が、二度目となると話は別だ。常識的な親であるなら「……まさか」とDV的な事柄を疑うほかない。


 母は、ソファーに腰掛けているうるかと、視線を合わすべく、腰を屈めた。議題は、検査。

「いや、どうしても必要っていうなら、お金も出すけど、あんた、なんでまた検査したいの? 年頃だから、話したくない事情
だってあるかも知れないけど、それでもね、うるか、どんなきっかけのせいで、どんな症状が出てるかぐらいは言ってくれな
いと、お医者さんも……ママも、どうしていいか分かんないのよ? あんただって調べて欲しいこと、ちゃんと調べてもらえな
いのよ? それって損じゃないの? せっかく水泳とか受験の時間削って検査するのに、何も分からなくて、ぶり返すかもって
不安だけ残るって……あんた的には、どうなの? それで一番大切な人と、本当に楽しく過ごせるの?」

 優しく呼びかける。娘を親等の下流ではなく、平等な1人の人間として遇する口調である。心から誠実に諭している。最後
などはDVをやられている場合「男を売りやすく」できる効能もある。「一番大切な人は喜んでくれるの?」なら売ることつまり
破滅させることは愛ゆえ躊躇してしまうが、「楽しく過ごせるの?」であればDVの境涯への悲しさが刺激され、売りやすく、
なる。DVでなかったとしても(というか実際こっちだが)、相手に心配をかけまいとするうるかの心情を動かせる。
 恐ろしく両得な末文、わたしじゃなきゃ見逃しちゃうね。さりげないが、うるかの母、世馴れた巧者であろう。

「それに……何か1つちょっと話してくれるだけで、除ける原因だってあるんだから……」
0157 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:13:25.24ID:/WOoQb80
 うるかの母、場合によっては「なりゆきくん」に対する法的措置も考えてはいるらしい。が、娘が選んだ以上、そういう最悪
な介入はせずに済む男だろうとどこかで信じたがっている──単に不運な事故が二周連続で続いたのだろうと──信じた
がっている雰囲気もあり、つまりはいいお母さんだった。
 思春期の娘への対話ぶり、文乃が見れば憧憬どころか感泣さえ催す──…
 というのがうるかの頭を過ぎったのか、どうか。ただ隠し事に対する罪悪感は芽生えたらしい。
 褐色少女は真実にだいぶ近いことをテンパりつつも、語った。

「そのっ、すすすっ、水泳とかで!? めっちゃハイに、あ、いや、ハイにってのは、勝った時のですけど!? 嬉しすぎてテ
ンションが突き抜けて、わーってなって、訳わかんなくて、コーフンが、いや、コーフンっていっても、イチローが打ったときみた
いな、そっちの、そっちのコーフンだかんね?! そっちのコーフンが凄いことになった後に、くちびる……とかが、感覚なく
なることって…………普通かなあ!? ふふふ、普通じゃないと困るっていうか、怖いっていうか……!!」

 真赤な顔つきで、ぎょろぎょろぎょろ、ぎょろぎょろぎょろぎょろと視線を右に左にやる娘に。

(あー)

 母は全てを理解した。僅かな沈黙が母娘の間を占めた。やたらやかましいバイクが武元家の傍を通り過ぎた。

(コーフンってあんた。今言ったような症状、インターハイの後でさえ言わなかったわよね。アレ結構な勝負どころよね……?)

 なのに、うるかが「ど、どこに泊まるって!? そそそ、そりゃ、えと、かかか、川っちの家ですし!? 海っちもいますし!?
い、行き先は行ったかんね! で、電話とか絶対しないでよ絶対、あたしもう高校生なんだから!!」と不審丸出しで外泊し
て帰ってきた直後に「コーフン」どうこう言われては……誰だって何にハイになったか分かろう。

「うるか。安心しなさい。大丈夫、大丈夫だから」
 リビングで脳の病気の症例を集めた本──むろん小美浪先輩から借りた本だ──を恐々と読んでいる娘に母は告げた。
「だ、大丈夫って何が?」
 いろいろ不安げな少女に、投げる一言は、これ以上なく、完璧なまでに、生存を、確約する、力強い物だった。


「右だったら──…」


「ママも、そうだから」


 うるかは一瞬かぎりない喜色を浮かべかけたが、ここでそうなんだと応対することが「セックスで本日未明ごろ、はじめて
の絶頂しました」と声高に叫ぶのと同義であると気付けぬほど愚かではない。

(てか、え、遺伝? どんな体質!? そのうえママのそういう話とか……ううう。分かるけどさ、あたし安心させるために恥ず
かしい秘密教えてくれたってのは分かるけど、こっちまで恥ずかしいよぅ)

 あたしが出来たときのママも唇の感覚なくしてたん……? などと両目を不等号にして紅くなるうるか。母も気恥ずかしい
らしく、年甲斐もなくちょっと頬を染めている。

「マ、ママだって生理きたのは…………成人式の後……だし……」
(そこも遺伝!!? どんな家系なのよウチ!)




「遺伝かー。よかったーーー」

 月曜お昼休み。屋上で唇の真実を聞かされた唯我は、口からエクトプラズムが出るほどに脱力した。

「だ! 誰からの遺伝かは聞かないでよ! ママまで恥ずかしい思いしちゃうんだから!!」

 うるかは素晴らしいまでのアホッ娘ぶりであった。

 2人はベンチに並んで腰掛けている。空は青く、周りには人がおらず、会話には格好の日といえる。
0158 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:13:53.34ID:/WOoQb80
「てか成幸……、やつれちゃってるね、ゴメン……」
「うん。頼むから二度とああいうノリはやめてねうるかさん……」

 騎乗位だけで12回は絞られたせいで、少年はゲッソリ、している。お蔭で朝から友人たちに驚かれた。

「緒方にも古橋にも軽い食あたりってことにしてあるから、口裏合わせてくれよ」
 今みたいにポロっとやられると、お互い死ぬからなマジで……やつれのせいでやや荒んで見える唯我の念押しに、
「え? あたしいま、なんかポロっと言っちゃった?」
 うるかは母が泣きそうなことを呟いた。
「……まあ、俺が言い出したのが原因だが、にしても、こんなカタチで体調管理ミスるとか俺は自分が情けない……」
 受験の基本だぞ体調は……と青白い人魂を2つも3つも侍らせて俯く少年に、うるか、慌てる。
「あ! あたしが悪いんだし、そそっ、それにほら! 文乃っちだって朝、なんか、くしゃみして、鼻ぐずぐず言わせてたじゃん!
マジメな文乃っちでも体調崩すことあるし、だから成幸は悪くないから!」
「古橋な。前も体調崩したのに夜通し自転車で走るとか……。俺も人のこと言えないけど、自転車はなあ……」
「自転車といえば妹ちゃんの体調、…………どう?」
「大丈夫だよ。交番に保護された時よかだいぶ良くなった。さっき母さん電話してきたけど、昼メシは自力で食えたらしい」

 なんかもう複雑だ、怒りてえことあんのに、怒れねえっていうか……。唯我の困惑の色は深い。

「まさか土曜の晩、連れてかれた親類の家でロードバイクをパクって帰ろうとすんなんてな……」
「それが原因なんだよね。寝込んじゃったの」

 どこをどうたどってきたのか。だいぶカッ飛ばしたらしい。

「クルマでも1時間かかる距離をだぞ……?」

 だが最高速なら唯我家まであと5分ぐらいの河川敷で走行中、精魂尽きて気絶し、最高速の自転車から転落! 
 そのまま気絶した……『らしい』。
 らしいというのは、状況から導き出される推測である。河川敷に転がっている水希を見た者はいない。彼女が別の場所で
保護されたあと、河川敷でロードバイクが見つかったから、そこで気絶し、『運ばれた』のではないかと推測されている。
 運ばれた? 水希はいったい、どこへ?
「誰か、親切な人が、水希を交番に運んでくれたらしい。午前3時半ぐらいなのに、わざわざな」
「よく妹ちゃんそんな時間に見つけてもらえたね……。てか運んでくれた人は新聞配達の人とか?」
「わからん。名も告げずに立ち去ったからな。ただ電話してくれたおまわりさんの話じゃスーツ姿の綺麗な女の人だったとか」
「桐須先生みたいな感じかなぁ? てか本人だったりして」
「違うと思うがなあ」
「なんで?」
「水希の財布は無くなっていなかった。パスケースに俺の写真が入ってる財布がな。当然、保険証も」
「あ。先生なら身元調べるから気付くよね。成幸の家族って。だったら学校の名簿でスマホとかの電話番号調べて」
「俺に来るよう言っただろ。とっつき辛く見えるけど生徒思いな人だから、知らせてくれた筈なんだ」
 でもそうだったら俺たちがマズいんだ。「なんで?」と首を傾げかけたうるかだが、俄かに青くなる。
「い! 妹ちゃんが交番に運ばれたのが午前3時半ってことは」
「そう。桐須先生だったら俺に電話する。だが俺はスマホの電源切ってた。固定電話の方は……その、俺もお前も、気付け
ないほど熱中してた訳で」
「でも妹ちゃんが河川敷に倒れてるのは異常事態だから、電話で連絡つかなかったら……」
 桐須先生が自ら唯我家を訪れる。
「いやいやいや! 声とか聞かれてたならとっくに呼び出しを……ていうかあの場で止めてたでしょ先生なら絶対!! び、
びっくりして腰抜かして、何もいえないままアワアワ帰る桐須先生じゃないっしょ!?」
「…………。お前の知る先生なら、まあ、そう、だわな。ウン」
 成幸は何も反論しない。ただ口をV字にして、戯画的に笑った。そのつぶやきは、かなり高額な集音マイクをベンチの下あ
たりに仕込まぬ限り絶対聞き取れぬ小声だったから、うるかの鼓膜は揺すられない。
「?」
 あんぐりと口を開けたまま首を傾げる褐色少女。
0159 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:14:30.33ID:/WOoQb80
「たぶん水希を運んだのは桐須先生じゃないだろうけど」
 唯我は、人差し指を立てる。
「いずれにせよ、先生には、だ。今の俺たち、なるべく見られん方がいいぞ……」
「へ? なんで? 屋上でただ話してるだけじゃん。……す、凄いことは、今のとこ、まだ…………だし」
「まだって何だよ。学校でしようとか言い出すなよ絶対。家で……ですら今みたいに痕跡残ってんだから」
 少年は厳しい顔つきをしようとするが、どうしても頬は紅潮してしまう。学校は浪漫シチュなのであろう。
「お前気付いてないかも知れないが、肌めっちゃツヤツヤしてるぞ。んな状態で、妙にやつれた俺と仲良くしてると、昨日
あたりなんかあったんじゃねえかって……勘繰られるかも知れんぞ」
「…………」
 ぽやーと大口開けて笑っているようにしか見えぬうるかは、
「なんであたしがツヤツヤしてると、勘繰られるの?」
 などと心底不思議そうに、なおも大口ひらきっぱなしで聞き返した。
「からきしか。実技は凄いが知識面はからきしか。いいか、あのだな──…」
 かつっ。硬い音は屋上の、昇降口の方からした。何気なく見たうるかと唯我は……固まった。
 ベンチからおよそ30m。昇降口のアルミサッシの戸を開け屋上に降り立ったのは……黒いスーツに桃色のロングヘアー
を垂らす凛然たる人影である。
(ききっ、桐須先生! あれ桐須先生だよね!? 普段この時間ぜったい屋上来ないのに何で今日に限って!?)
 まさか既にあたしたち廊下歩く姿とかからバレてる!? ぎゃーっと狂乱するうるか。唯我は慌しくも、宥める。
(おお落ち着け武元! 俺ら聴取すんなら放送で呼び出すって! 単に気分転換でココ来たとかであってくれ頼むから!!)
 きょろきょろと周囲を見回していた桐須先生は、ふと唯我とうるかに気付いて……。

 近づいて、きた。

(来たし!? そんで無表情なのに速度だけは速いし!!)
(あああ、泊まるよう言ったのは俺だから、武元はむしろ連れ込まれた側で……!)

 カツカツカツと粛然とした歩みであっという間に距離を詰めた先生は、正午の逆光の加減か、鼻梁から上を黒々と
彩っている。そのせいか彼女の眼差しはいつもより厳然としたものとして唯我とうるかに受け止められた。
 いよいよ終わる、死ぬと震える2人に……「質問。あなたたち」。冷たい声音が、浴びせられた。

「古橋さんにそれとなく注意してもらえないかしら」
「……はい? な、何をですか?」
「あの子らしき子が夜歩きしているって話が学校に来ているの。どうせ星でも見ているんでしょうけど、せめて誰か大人を
同伴したらどうって、忠告して欲しいの」
 何か事件があってからでは遅いから……冷然とした中にもかすかな心配を滲ませる先生に「う、うんまあそれは昨日から
あたしも気になってましたし、伝えます」とうるかは頷いた。
「助かるわ。本当は私が直接ここで……と思ったんだけど、居ないわね古橋さん。ここへの階段を昇っていくのを見た生徒
が居たから、もしかして……と思っただけよ」
 珍しく人気がまばらな屋上を見回した先生は嘆息した。
「必然。目撃されたのは四限目のチャイムが終わってすぐの頃。立ち去れるわね、時間的……にっ!?」
 何気なく唯我を見た先生が珍しくギョっとした。
「じゅ、重病!? どうしたの唯我君大丈夫なの辛かったら今すぐ車で病院連れていくけど大丈夫なのかしら!?」
「だ、大丈夫……です。か、軽い食あたりでゲッソリしてるだけで……。そんで車だけは勘弁してくださいお願いします……」
 凛然がウソのような幼い顔つきでタテ線浮かべ唯我をガックンガックンする先生を、うるかは「あわわ……」と見る他なかった。
「ハッ!」
 人魚姫の視線を感じた先生は、しばらく気まずそうにしていたが、腰まである髪を無意味にふぁさりと梳り、
「それはともかく古橋さん、早いうちに注意しておかないと……。どこへ行ったのかしら」
 実にクールな佇まいで踵を返しかける。
 が。
 微妙な気配を察したのだろう。旋転を途中でやめ、代わりに2人を──2人きりで並んで腰掛けている男女を、尋常なくや
つれている唯我と、その代わりとばかり異様なまでにツヤツヤしているうるかを──交互に見比べる桐須先生の目つきは、
徐々にだが確実に研がれていく。
0160 ◆OSsZqzc4hI
垢版 |
2018/02/26(月) 00:15:31.19ID:/WOoQb80
「疑念。まさかあなたたち……」
(や! やばい! 感づかれた!? そりゃそうだよね桐須先生オトナだもん! 恋愛経験めっちゃ豊富そうだから、
あたしと成幸の、イッセンを超えた男女だけが持つというナンラカの気配を……感じちゃったんじゃ……!)
 ずいっ、と2人の間に形のいい鼻先を押し込むよう腰を曲げた女教師の肩から髪の太い一房が、はらりと落ちた。
 凝視。唯我とうるかを鋭く見続けていた瞳に……とうとう。
 確信の光が、宿る。

「夜中」

 少年少女がギクっとする心当たりを先陣に、言葉は深く斬り込んだ。

「あなたたちも夜中出歩いているんじゃないでしょうね?」
 全く違うが、ここで『わざとらしく答えないと』、奥に潜む真実に気付かれそうなので、真実を以って、しかし過剰に、いかに
も図星をつかれ慌てふためいているという態で、答える。

「あ! あたし、こー見えても怖い犯罪めっちゃ怖がってますから! 夜更けに出かけるとか、怖くてできませんから……!」
「おおお俺だって外出なぞしてませんよ!? 現に先週末だって、夜明けまでは家、一歩も出てないし……!」
 過剰な否定に、桐須先生は「コンビニぐらいは言っていそうねその分じゃ」と勘違いし、呆れ混じりにお説教を始めた。
要約すると「買い食いぐらいは別にいいけど、日が昇りきってからにしなさい。手も洗うこと。また食あたりしたら……」云々。

「それに、土曜日から不審者が出没しているらしいのよ」

 スズメが数話、屋上の端に飛び降りた。パン屑か何かあるのだろう。ちゅんちゅか鳴きながらついばみ始めた。

「不審者……?」
「ええ。不審者よ。私が古橋さんの夜歩きに口を挟もうとしているのもそのせい。いかにも怪しい格好をした人物が最近この
あたりをうろついているらしいから、遭遇する前に釘を刺しておきたくて」

 唯我の顔が、曇った。

(待て。不審者つったら、そーいや土曜の昼、昏倒してた水希が寝言で

『全身真黒なラバースーツにやられた』

とか言ってなかったか……?)

 母が一服盛ったが故のヘンな夢だとばかり思っていた唯我である。『だからこそ聞く』。妹が昏倒した真相を知るために。

「どんな不審者ですか?」

 スズメたちは成幸たちとは反対側の端にいる。人気がないため、どこまでも呑気に床を叩いている。

「灰色。それ一色の服装に、同じ色の覆面を被った中肉中背の……男、らしいわ。目撃者はみんなそう言ってるわ」

 ばさばさばさばさ。何に驚いたのか、スズメたちが慌しく飛び去った。

「……?」
 うるかは不思議そうな顔でそっちを見た。(……? なんか、ヘンな冷気っていうか、おばけ屋敷みたいな不穏な寒気が
漂ってくるような……。なんで?)。気にはなったが、腕をさすりさすり見渡したそこには何も無いのが逆に怖い。追及は、
やめた。

(灰色、か。全身黒一色じゃないんだ。じゃあ水希の寝言はやっぱりただの夢……?)
0161 ◆OSsZqzc4hI
垢版 |
2018/02/26(月) 00:15:57.31ID:/WOoQb80
「最初の目撃証言は土曜日のお昼だったわね。ちょうど私の家の近くで、裏路地を走り去っていく灰ずくめの不審者が目撃
されたわ」
(先生んとこの近所なら俺ん家の近所でもあるよな。でもなあ、色は、違うし……。水希のヘンなユメとの偶然の一致? そ
れとも直前に見ちまったから、ユメに出てきた……とか?)
「動画サイト用の撮影とかじゃないんですか? こんな時代だし」
「だとしても狭い道を全力疾走するのは感心しないわね。日曜の……午前3時を少し過ぎたあたりだったかしら、2人で商店
街をウロウロしていたそうよ」
「別に悪さはしてないんですよね?」
「でも夜明け前の暗い道を、灰色の格好で徘徊するのは危険だわ。車と、大きな事故を起こしたら一時の感情で将来を
棒に振ることになる。古橋さんだって、タイミングが悪ければぶつかっていたかも知れないわよ。武元さんなら分かるわよ
ね。ケガは才能を潰すって。ケガというのは、させられても、させても、競技者としての生命は断たれるから。古橋さんが
手を使えなくなったら、書けなく、なったら……きっと一生後悔するだろうから」
 何が目当てかよく分からない灰ずくめの不審者が居る時の、夜のサイクリングは認められないと先生は断言した。
 うるかは、ポカンとしていたが、言った。
「先生、実はむちゃくちゃ優しいですよね?」
0162 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:16:18.88ID:/WOoQb80
「優し……う、うるさいわね。教師としての最低限をこなしているだけよ」
 頬を赤らめムッとした桐須先生は、

「とにかく古橋さんに伝えておいて」

 今度こそ踵をくるりと返す。

「夜中出歩くなら自転車はやめるように。そしてなるべく誰か大人を同伴しなさい……って」

 足音が遠ざかるのを「ハーイ」と仲良く戯画的な笑顔で見送っていた唯我とうるかは、先生の気配が完全に消えたのを
確認すると、

「ああビックリした! 寿命縮んだ寿命縮んだマジで!」
 胸押さえ半眼白目でギャーギャー喚いたり、
「怖かったよう。絶妙なタイミングで先生来たから怖かったよう!」
 糸線と化した瞳からぽろぽろと涙を零す。
0163 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:16:56.43ID:/WOoQb80
 何とか、誤魔化せたらしい。

「しかし……古橋といい水希といい、夜中出歩きすぎだろ…………」
「逢ってたら面白いよねー。あ、でも文乃っち、妹ちゃんと何度も逢ってんだよね。じゃあ目撃してたらすぐ言うか」



「つーか。まさかだが、水希が河川敷で転んで? 気ぃ失ったのって灰づくめ避けようとしたせいじゃないだろうな……」

 ……。

 …………。

 ………………。
0164 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:17:39.64ID:/WOoQb80
 同刻。唯我家。

「だから! どうして信じてくれないの!!」
「っていわれてもねー」
 ねー。葉月の呟きに和樹は相槌を打った。目の前には怒り眉毛で涙を溜める水希が居た。
「本当だって! 私ウソついてないもん! 昨日の朝3時ごろ! 私、一度、一度……

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
ウチ帰ってきてたのよ!」


 はあ。幼い双子は「ユメじゃないのかなあ」という顔をした。言うまでもないが、昨日の朝3時ごろとは成幸とうるかが行為
の疲労で眠りこけていた頃である。

「でも玄関がちょっと開いてたって水希ねーちゃん言ったよね。それって……ヘンじゃない?」
「にーちゃんが、カギかけ忘れるわけないよねー」
0165 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:18:28.88ID:/WOoQb80
 うるかが来た時、唯我は。玄関先で濃厚なキスはせず。

──「しばらく俺の部屋で勉強な」

 玄関の扉をかちゃりと施錠した程度に収まった。


「でも開いてたもん! 鍵だけじゃなくて、戸が、だよ!? きっと、誰か、押しかけてきた女が、開きっ放しに……!」
「だったら、クツが玄関にあるよね」
「よねー。ドラマとかじゃだいたいそれでバレるもんねー」

 訪れたうるかは。

──「よいしょ」

 靴のつま先を玄関めがけ揃えそして置いている。前半が勉強会だったが故の、致命的な油断だった。

「あったの? みなれないクツ」

 水希はその問いに、憤怒を灯した。

    ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
「な、なかったけど」

 憤怒には落胆が寄り添っていた。決定的な証拠を探してみたのに見つけられなかったという落胆が。

「で! でも! 押しかけてきてた女が証拠隠滅した可能性だって!」
「だったらカギかけわすれるのヘンじゃない?」
「だよねー。クツにまで頭がまわる人だったら、カギだって閉めるよ。あけっぱなしだとふみこまれるし」
「そもそも閉めるってことは、にーちゃんがかけた鍵を一度あけたってことだよ? そーする理由ってなぁに?」
「お、女が外出したから、とか……」
「お泊りにきたのに、兄ちゃんを置いて? ヘンじゃないそれ? 一緒におでかけしたら兄ちゃんの方がカギかけるし……」

 何より双子が訝しむのは、水希が、兄の、様子については一切言及してない点である。

「なんでにーちゃんの部屋のことは言わないの? カギとかクツとかより……」
「ねー。重要なのは、にーちゃんの彼女がいたかどうかだよねー。どうして行って、見てないの?」
「だって! 行こうとして廊下歩き出したら、背後で物音がして! で、なんか脳に凄い情報が流れ込んできて……!!!
気付いたら交番で!」
「……そこでユメがさめただけじゃないの?」
「クルマでも1時間かかる親戚のおうちからウチまでロードバイクで一晩中全力疾走してきたんだよ? 河川敷で力つきて、
きぜつして、そのとき見てたユメが、果たしたかったユメ、おうちに帰るユメだったんじゃないのかなあ?」
「だから! そもそも河川敷でロードバイクが発見されたのがおかしいの! 私ちゃんとウチの庭に止めてたよ!? 玄関先
じゃ盗まれるかも知れないから、庭に、塀で外からは見えない、庭に! そうだタイヤとかスタンドの跡! それを見てもらえ
ば──…」
 半信半疑でとことこ部屋を出ていった和樹だが、すぐ戻ってきて「なかったよそれっぽいの」と告げた。
「やっぱりユメなんじゃ……」
「き、きっと、消されたのよ! 私を土曜のお昼気絶させた真黒なラバースーツに……! 河川敷にロードバイク置いたの
もそいつ! 私までそこに放置してたかも……! とにかく、あいつは! 口調変えて説明するけど、あいつ、土曜の、昼!」
0166 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:18:59.88ID:/WOoQb80
(眠い。ここのところお兄ちゃんのことが気になって全然眠れてない……)

 などと庭で掃き掃除をしていた水希が

(でもそろそろお迎えの車が来る時間! さりげなくよ、さりげなく今から家を──…)

 ふと気配を感じ振り返ると。

 漆黒のラバースーツを顔まで着込んだ正体不明の人物が颶風を纏いながら迫ってきているではないか! 
 あっと目を見開く水希であったがそれも一瞬、竹ボウキをくるると旋転させるや柄の頭で閃電のような突きを繰り出す。が、
果たせるかなラバースーツの反応の方がわずかに早い。首を左に逸らしつつ更に踏み込む。突きでラバーがピっと破け、裂
け目から溢れた髪もまた虚無の色合い共々ホウキの柄に噛み破られたがしかし敵への打撃はその程度。
(……できる!)
 水希が呻くのもむべなるかな、敵、突きを前に怯むどころか踏み込む胆力の凄まじさよ。敵の加速は止まらない。砲丸の
ような質量が水希のみぞおちへ接地した瞬間、感触は衝撃となって肺腑を縮めた。とてもよく体重が乗った突きだった。
 静謐に、しかし勁(つよ)く。
 鉄道の枕木のように横置きされた足の甲の裏地で以って夥しい量の砂礫を削り飛ばしながら敢行されたラバースーツ最
後の踏み込みは、ほとんど肩をぶつけるよう雪崩れ込んできただけあって最高の打撃をもたらしている。
 だが追撃は終わらない。
 ラバースーツがウムと腰を沈め抜重しつつやや斜め上へと繰り出した拳打。ミゾオチを抉り抜いた衝撃は非常にグレイ
トフルな角度有する物理エネルギーの細い柱へ収束し……背筋をも、貫通! ああ、天空めがけ放逸するバベルの破壊
力! 減衰の過渡においてなお何皿もの輻射が散るほどに、激しい!

(助けを呼ぼうにもみぞおちへの衝撃のせいで声が出ない……! いったい誰がこんなことを……!)

 薄れゆく意識の中で水希は手を伸ばす。襲撃者。ラバースーツをびっちり纏う彼ないし彼女は一体なにものなのか。
 この時点で水希を消して一番得するのは誰か? 
『普通に考えれば』、土曜の夜、水希が唯我家に残っていては困る人物……言い換えれば唯我と2人きりになりたい人物。
(そして……この私を一撃で気絶させられる…………フィジカルの……持ち主……は…………!)
 水希の意識は、途切れゆく。 気絶は瞬く間に睡眠となった。か弱い両膝がガクリとおち、、やがて細い肢体は完全に倒れ付した。

「……ってメにあったの!!」
 身振り手振りを交え、時には声音さえ迫真に彩りながら一生懸命説明する水希に。
「それ……ほんとに水希姉ちゃんのみききした光景? なんか、本みたい……」
 と葉月は訝しんだ。幼くても、人の言葉に現実感があるか否かぐらい、分かるのだ。
「つよめに、いっとく?」と紐にくくりつけた五十円玉を持ち出す和樹。

「だからユメの話じゃないってば! せせっ、せめてお兄ちゃん、お兄ちゃんにこの話を……!!」

 願いは、却下された。3分後、水希は「私は、家に帰ってなかったんだー、ユメ、だったんだー」とポワポワしていた。
0167 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:19:24.10ID:/WOoQb80
 脈絡はないが。

 騎乗位十二連の消耗の回復期は、国体の時期と被さったため……2人の行為は2週間、開いた。
 うるかの最終調整のため控えたという訳である。

「肩紐ちぎれそうなほどサイズちっちゃっくなって、練習で使えなくなった……奴、だけど」

 土曜の夜、自室で武元うるかは水着を着用していた。毎度おなじみ競泳用の白である。

(くるべきときが、きた……!)

 唯我はグっと拳を握りながら……泣いた。泣くであろう。うるかといえば水着なのだ。一度はその格好で……とは唯我
の、あの頃のように光放つ少年のハートが思ってはいたが、他方、(いやいやそんな欲情はだめだろ、武元の水泳への
想いを冒涜しちまうんだぞ無理強いしたら)とこの少年らしい良心で自制していた。
 が、なんと、うるかの方から、「こ、今度は水着とか……どう……?」というお誘いが、来た。この時の唯我の「いやいや
お前にとって水泳ってのはとても大事なものであってだな」と露骨に目を泳がせつつも、めっっっちゃ嬉しそうで満更でも
なさそうな顔つきは、永久保存級の滑稽(かわいらしさ)さであった。

 とにかく、水着が、遂に、来た。

「そんなジロジロ見ないでよ……」

 右手で左の二の腕を掴みながら少女は目線を下にやる。目元は酒精を召したように、赤い。

 サイズが合わなくなったというだけあって、体のラインは今使っている物に比べ心なしか強調されているようだった。特に
胸などは締め付けのせいか実態以上にこんもりと盛り上がっている。脇腹から腰にいたるラインも生地がぴっちりとめり
込んでいるせいで細く見え、股布の食い込み具合もやや際どい。うるかが先ほどからお尻のあたりをくいくいと触っている
のは臀部への不必要な締め上げと肉の隆起が恥ずかしいからであろう。

(素晴らしいなあ)

 制服姿では慎ましく見える胸の強調っぷりにすっかり相好を崩している唯我だから、視線は外せない。

「だからそのカオやめてってばー! なんかやだ! ハダカとっくに何度も見られてるけど、水着越しだとなんかやだ!」

 泣きそうな顔で双眸を不等号にするうるか。両手はもう反射的に胸を覆っている。

「なんかもう、ずっと見てたい。見てるだけで満足できるかも知れん俺」
「ああっ、あたしの方がもたないから! 絶対途中でたまらなくなって一人えっちとかしちゃうから……!」
 寧ろそれでいいという顔をする唯我に「マズい」と思ったのだろう。
「だから……触ってってば……!」
 褐色の細い手が少年の手を掴み、胸へと導いた。

 余談であるがここに到達するまで6時間弱の勉強があった。しかし移行期間のゴタゴタ含め割愛していいだろう。

(む、胸……! 初めての夜、制服越しに触ったことはあるけど……、水着だと、感触が、感触が……!)

 特有の生地であり、下はノーブラであるから、伸縮と弾力はケタ違いである。魅惑された唯我はキスもそこそこに早速
両手を動員する。サイズが合わないため胸はとっくにパンパンである。張り詰めたそれをさする様にこね回す。
「っっ……!」
 微細な愛撫にぴくぴくと反応し始めるうるか。唯我も昂然の気を鼻で吹く。開始からこっち両名は立ったままである。まず
は水着の立ち姿を堪能したい/させたいという思惑で、正面向き合って立っている。
「ふぁっ、あ……」
 しどけた官能の炎が人魚姫の中で一条の煙を上げ始める。慎ましい木苺の突っ張りが純白の水着に浮かび上がった。
人差し指を光速で振り、2つの隆起をピンピンと弾く唯我。「それ、もどかしい、から……っ」。瞼をやや切なげに吊り上げなが
ら褐色の太ももをよじあわせるうるか。
「いい……か?」
0168 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:19:49.46ID:/WOoQb80
 鼠渓部にほんの少しだけ指先を当てる少年。「……うん、来て」。悩ましさがよく溶かれたあやめ色の瞳を下に向けた人魚姫
は、「じっ」と低く湿った音を奏で埋没してくる指に眉根を寄せる。
 股布を横にずらしながらの前戯ほど性的なロマンはない。今うるかは、水泳であれば絶対に露出しない生々しいピンクの
具を剥き出しにしている。僅かな日焼け跡の傍で、しとしとと愛液を滲ませつつある内膜の蛍光灯を照り返す様に、(えっろ…
…)と軒昂する少年は、少女の唇を強めに奪う。「んん」。舌を絡ませぬキスは前戯においてむしろ有効。

(す、すーすーする。大事なとこ……すーすーする……)

 秘部に流れ込んでくる部屋の夜気は却って体温を上げていく。

(あたし……水着で…………大事なとこ、出しちゃってるんだ。成幸にくちゅくちゅイジめられちゃってるんだ……)

 息が上がり始める。指の出し入れは激しさを増す。「ーーっ!」。腰が砕けたうるかは唯我の首ねっこに両手を回し、し
がみつく。

「いつもより指、きゅうきゅう締め付けてきてるぞ武元。気持ちいいのか?」
「だって、水着、これで練習してたころは……成幸とこうなるなんて…………むかし着てたころは、この水着で……こんなこ
と……して貰えるなんて……全然…………思ってなくて…………だから……興奮……して……」
 回答に頃合を見たのだろう。男性にしては珍しい冷え性な手が肩紐にかかった。
「ま、待って! もうちょっとだけ……!」
 力が左右に弾けた。肩紐が鎖骨の下で肌蹴(はだけ)るや……生白い果実がぷるんっと揺れた。
「〜〜〜〜〜〜〜っ!!」
 赤熱の極みのうるかは水着を掻き抱かんとするが──…

「うるか。もっと気持ちよく……してやるからな」

 真剣な面持ちで見下ろしてくる少年の顔に、あらゆる防衛本能が溶かされた。
0169 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:20:10.37ID:/WOoQb80
「あっ……。んっんっ、ん……!」

 ベッドの上で縺れる男女が居た。覆いかぶさっているのは乱れた水着を纏う褐色の少女である。彼女の眼前には隆々たる
肉棒が壁立している。それをしゃぶったり、横合いから舐めているうるかの、くぼみの陰影も艶かしげななよなか背筋を辿って
いくと足の分岐に整った少年の面立ちがある。
 シックスナイン。試みるのは本日が初めてだ。熱にうかされた瞑目で、首を上下しあむあむと懸命にご奉仕するうるか。彼女
のよく発育した健康的な太ももに皺がよるほど強く握りこんで両側に広げている唯我は、歪な逸れ方をしている股布のすぐ傍
に、ちゅぱ、ちゅぱっと唇を当てていく。肩紐を剥かれたせいですっかり露な乳房が密やかに揺れる。
「んあっ……」
 刺激に感じたらしくご奉仕が、やむ。きゅぽっと肉棒から口を外して悶えた人魚姫は、「だめ、そこされたら……成幸の……
気持ちよく、できないっ、から……!」と抗議するが、可憐な反応に満足した唯我は攻めを続ける。
「やっ……。舌っ、舌で、深いところ、ほじほじするの……気持ちいいっけど……、恥ずかしい、恥ずかしい、からあ」
 高く突き抜けないが緩やかに続く絶頂に息も絶え絶えな少女は、せめて同じ快楽を与えれば苛みも緩むのではないかと微かな
希望を瞳に宿し、眼前の、生々しい肉色の生殖器をお口いっぱいに頬ぼった。
「んぶっ、んぅ゛! んんんんんっ、ぅぶぅ!」
 淫裂に舌の力が加わるたび唾液混じりのくぐもった苦鳴を上げるうるかだが、健気にも口唇愛撫を継続する。声を耐えようと
肉棒に吸い付くたび唯我は腰が砕けそうな極上の快楽を味わうが、皮肉にもそういった献身こそが彼をますます昂ぶらせ、
……より過激な責め苦を考えさせる。

「ふぇ……?」
 唾液塗れの肉棒が口から引き抜かれていくのをうるかは呆然と見送った。秘部への愛撫と肉槍からの淫臭で陶然としていた
脳髄が状況判断を遅らせた。
 簡単に言うと、唯我は、座り直した。(その体勢で……あたし座らせて…………挿れるの、かなあ……)。従順なうるかが身を
起こしたとき、劇的な変動が勃発した。
「……え!?」
 浮いた。褐色の太ももが。のみならず腰すらも浮き上がり、うるかの頭のある方へ向かって押され始めた。彼女は唯我に臀部
を向ける格好だったから、足腰の奇妙な強制移動は逆立ちの軌道と一致する。違うのは足を伸ばさずM字開脚のままうるかを
逆子にせんとしている点。
(な、なにするつもりなん……!?)
 動揺するうるかだがやはりフィジカルの天才、上半身はとっくにバランスを崩さぬ体勢になっている。肩甲骨のあたりをシーツ
につけて支えとし、猫よりも湾曲させた背骨たちで今は上の下半身を保定。両手はあくまでも補助的な支えであり、それが証拠
に”肘”立ちだ。
 そして唯我は普通に座っている。つまり……
(あ! あたし! だ、大事なとこを、思いっきり成幸の傍に……あげてるじゃん!? だめこの格好、凄いえっちだよぅ)
 人間の通念は、生殖器が頭部より高い標高に行くことを好まない。これは消化器系の「上から下」という絶対原則に沿った
本能的な羞恥であり、足や心臓の慣例さえ包括している為、よほど特殊な調教をしない限りまず拭えない。
「ななな、なりゆき、降ろしてよ! あたしシンクロの選手じゃないからそのうち頭に血が上ってくるし、何よりすっごい!!
恥ずかしいんですけど!?」
「駄目」
 当たり前のように唯我はうるかの股座上空へ身を乗り出し、定められていたように股布を更にズラした。
「ひやっ」
 サイズが小さいせいで圧迫されていた左の尻たぶの、ほとんど片側全てまろび出た感触は、凛冽とした、熱を氷散させる
ような夜気との接触をも孕んでおり、それがためうるかは舌ッ足らずな声を立てた。
 股布は、更に動いた。うるかの左腰から彼女の正中線めがけ、バスルームのアコーディオンカーテンを畳むような要領で
ぐぐっと布地を細く纏められ寄せられた。露になる秘部。だが唯我の目的では、ない。

 アナル。水着のお尻で露出したピンクの色のすぼまりに、やや血走った視線が吸い付き──…

 彼は勢いよく、唇を、当てた。

「だ、だめっ!」
 短く叫んだうるかは、咄嗟に少年を制す。逆さM字のバランスが崩れるのも構わず跳ね上げた右手を唯我の側頭部やや
下方へ伸ばしたのは無論アナルへのキスをやめさせんと試みたからである。
0170 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:20:46.03ID:/WOoQb80
「念入りに洗ってあるから……ちゅってしたり……舐めたりしても…………いいけど、いい、けど…………でもこの格好だけ
は……ってああもうダメだこれ絶対いつものパターンじゃん! うう! どうせやめてつっても拒否るんでしょ、成幸のばかっ!」
 やや自己完結気味に立腹した少女は眼前に鎮座する象皮様の嚢(ふくろ)に吸い付いた。
「た、武元!? お前なにしてんの!!?」
「あたしに恥ずかしいカッコさせてるんだから成幸もちょっとぐらい恥ずかしい思いしてよ! お、お玉を、ころころしてやるん
だから! 手で揉んであげた時より、舌とかで気持ちよくして……お尻、お尻、いじめられなくするかんね!!」
 睾丸を皮越しに含み転がし始めるうるか。双方きわどい愛撫である。
 唯我は見るからに清潔な佇まいな菊座を、舌で、ちょんっとつついた。
「ひゃうう!!?」
 マンガであればベタフラッシュが迸ったであろう。感触に見開いた目の滸(ほとり)に水珠を浮かべたうるかは
「だめっ!! さっき舐めるのオッケーっていったけど、やっぱ今はだめ、刺激が、予想外、で!」
「陥落早いな!?」
 唯我、愛撫のため高めていた一種神聖な集中力を哀れなほど崩した。
「だってしょうがないじゃん!! す! 好きな人に、お尻だよ! お尻を舌で舐められてるんだよ!?」
 刺激感じない方がおかしいっしょと、例の不等号の目つき──いったい何となら等しいのであろう、彼女の目は──でグ
スグス涙ぐんで抗議する少女を少年は呆れたように見ていたが、だんだんと褐色の面頬に愛しさが募ったらしい。
0171 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:21:03.73ID:/WOoQb80
 愛撫、再開。

「……はうう! あっ、だめ、アリクイみたいな素早い出し入れダメ、お尻が、お尻が熱くなってきて、切なくなるっ、から、やめ、
てぇ」
 だがうるか、言葉とは裏腹に、チョコレート色の頬は見る見ると赤茶ける。陰嚢などはとっくに口を離れている。
(なんでもう流されそうになってんのよあたし……。お尻を……舐められてて…………すっごい恥ずかしいことされてるのに
…………逆らえない…………。あたしのお尻……を……初めて舐めてんのが……成幸だって思うと……初めて舐めてく
れてるのが……成幸だって思うと…………恥ずかしいのに……気持ちよくなってきて…………)
 腸液がこんこんと涌いてくる。
(だめ、負けちゃだめ、お玉、お玉を……ころころ……)
 病熱を押して勉強を試みるような顔つきで雀舌出しつつ”ふぐり”への接近を試み続けるうるかであるが、あと一歩という
ところに限ってアナルの内壁が強く舐められるからたまらない。「はぅぅん!」。刺激に悶え軽く突っ伏するから反撃は断念
の一方だ。
(ヤバい……。途中までは偶然だったのに……)
0172 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:21:46.87ID:/WOoQb80
 自分の愛撫で少女がいたいけな抵抗をやめるという構図に唯我、嗜虐心をそそられ始めた。あまりイジめては可哀想
だと思うのに、直腸粘膜いたずらのタイミングの精度は飛躍的に上がり始める。敢えて弱くし、よろよろとしたうるかがやっ
と睾丸を愛撫できると安堵したまさにその瞬間、鋭くすぼめた舌で肛門内を強く刺激するといった淫虐さえ一度であるが
試みた。
「だめ、反撃しようとしてるときに、お尻、気持ちよくするの、だめえ!」
 可憐きわまる涙混じりに抗議してくるうるかに(悪い)と思いつつも、ぞくぞくした充足感もまたどこかで覚えてしまう唯我で
ある。
「抵抗できないお前も、すっごく可愛いんだよ。だからガマンできなくなってきて、イジメるようなこと、しちまうんだよ……」
 謝りながら、股ぐらの間にわだかまる珊瑚色うっすらの黒髪を撫で付けるのは彼なりの誠意であろうが、客観的にいえば
スケコマシがよくやる「手なづけ」でしかない。
「か、可愛いっていいさえすれば、何したっていいって訳じゃ……ないんだかんね…………」
 やや忿(いか)りを孕んだ赤面を横向けてみせるうるかだが、熱の赤嶺、喜んだとき動く表情筋に沿っている。
(ばか。成幸の、ばか。イジめる癖に優しくしてくるとか、そんなの、そんなの……)
0173 ◆OSsZqzc4hI
垢版 |
2018/02/26(月) 00:22:25.82ID:/WOoQb80
 愛撫を中断されている菊座が物欲しそうにひくつく。
(ずっと感じたくなってきちゃう、フシダラなことなのに……お尻もっと……舐めて欲しくなっちゃうよぅ……)
 淫らな山顛の裂け目から、半透明の愛液がとろとろとあふれ出し、おへその横を滑り落ち乳房を濡らした。
「もっと気持ちよくしてやるからな」
 異物感。「いぐ!?」と幼い表情で切歯したうるかは知る。(ゆび、ゆびが……)入ってきた。反射的にきゅっと締まった
括約筋から伝わる形は人差し指で(お、お尻で、どこの指か分かるとかどーなん!? どんだけえっちなのよあたし!)
とうるかはうろたえ(ここ、こんなヘンな特技知られたらスケベ女めって成幸に幻滅されちゃう、隠さないと……!)と決意。
「お前……いまどこの指か分かっただろ」
 感心したような呆れたような少年の呟きがきた。一瞬ぽかんと呆けた笑いを浮かべた褐色少女、全力で否定。
0174 ◆OSsZqzc4hI
垢版 |
2018/02/26(月) 00:22:43.14ID:/WOoQb80
「いやいや分かるわけないでしょ! ひひっ人差し指とか2週間ぐらい前にちょっとだけ入れられただけじゃん!! そそっ
そんなの忘れてて当然だしぃ? あたし全ッ然気付けませんでしたけど!? 縦長だけど平べったい中指のペンだこと違っ
て人差し指のはほぼ円で盛り上がっているからすぐ人差し指だなって……そんな、そんな、気付き方した訳………………
無いでしょーーーーーーーーーーーーー!!」
「武元さん。俺どの指かは言ってないんだが……」
「あ!」
「特定してんじゃねえか…………」
「し、してないよ、本当だよ!」
「してるよな?」
「ハイ」
 赤外線の輻射さえ疑われるほど紅くなったうるかは(何ソムリエ!? 何ソムリエなのよあたしは! うわーーーーーん!!
成幸ドン引きだよ絶対ーー! もーやだー!! 帰りたいーー!!)と自宅の自室のシーツの上で入滅した心象世界にて、
頭かかえてゴロゴロのた打ち回った。
「そ、それだけ俺の指を……真剣に感じてくれてたって……こと、だよな……」
 あ、いい感じに解釈されてるやったバンザーイすきすき成幸だいすきー! と泣いたカラスもびっくりな急変(えがお)を浮
かべた少女が甘ぐさく歪む。人差し指が出入りし始めたのだ、すぼまりに。
0175 ◆OSsZqzc4hI
垢版 |
2018/02/26(月) 00:23:06.92ID:/WOoQb80
「あっ、だめ、ひんやりしたのが……カツカツしてるお尻に……気持ちいい、気持ちいいよぉ」
 女性の口の開き具合は快楽の大きさに比例する。舐肛の時はまだ細長い池のサイズだったうるかの口は今、とろりとした
”まろき”湖。両目を閉じたまま、緩みきった口から愛らしい調べを奏で唯我の指を愛(いと)おしむ。
 人魚姫(セイレーン)の旋律に魅せられた少年は更に善くしてやろうと暖かなる肛虐に移る。指を背筋側にやり、直腸粘膜を
ばぐにゃりと歪ませ作った隙間に……舌を挿れる。
「はっ、はううううう!」
 びくっと顔を上げて感じ入った少女は「す、隙間とか……だめ、ニオイ、変な匂いが……するかも、で……」と抗弁するが、
「大丈夫だって。今気付いたけどお前のここって……」
「ここって……?」
「い、いちごヨーグルトの匂いが……するだけ、だし……」
(どんな体!? まさかコレもママ遺伝!?)
 我が事ながらにギョっとするうるか。唯我は色々説明したそうな顔になったが、(いや尻がらみだと武元さわぎまくって愛撫とか
進まんからな、まずは一気にイカせてからだ)と隙間をねぶる。
「やっ。ちょっと伸びて薄くなってるせいか、舌のザラザラが、強く、て……!」
 腸液を垂らしながらピクピクとひくつくアナルに苦痛の無さを確かめた唯我、指を抜くと今度は両手でギューっと左右に拡張して
舌を突っ込む。
「空気が入ってきて冷たっ、あ、そこ、そこ、ぺろぺろされると、いい、いいよぅ」
 悶える少女はすっかり身を委ねている。ふぐり攻略もまた忘却の彼方なのがアホ可愛いと舌使いを強める唯我。ただ舐め
て終わるものではない、不意打ち的に指を突っ込んでは内部で鉤の如く曲げて刺激する。浅縁嘗肛の援護射撃に支えられ
た内陸部の電撃戦は実態以上の効果をもたらした。
「ペンだこ、気持ちいい、気持ちいいよぅ」
 声もとろとろ、秘所もとろとろ。頭に桃源郷が訪れた少女は薄目に天使の羽のような光を宿らせ英語未遂の……おねだり。
「指を挿れてください…………。おちんちんの練習……させて、ください……」
(ここぞってトコで発揮されるうるかさんのエロさ何なの!?)
 責めは少女の快楽より唯我自身の欲情を晴らすものとなった。舌を外すと……親指と、親指を、突っ込んだ。
「ひゃうう!? ちが、そうじゃなくて、この前みたいに中指を……!」
 予想と違った攻め口にうろたえるうるか。(咄嗟の判断だが……出し抜けた!)。さっすが俺の才覚と自分に喝采送る少年。
相手の想定を咄嗟に見抜き更に上ゆく手管は教育係ならではだ。ぬっぷりと、あどけない菊座に埋没した2つの親指は、
締め付けてくる淫孔を、ぬりぬりと左右に割り開く。
「みゃっ、みゃーー!」
(みゃー!?)
 予想外の愛撫にねこねこするうるかに驚いた唯我だが(これはこれで……)と頬を緩ませ肛門拡張に熱を入れる。

 綻びかけの菊の蕾がかなり大きく広げられた。伸びきった粘膜は裂け目へと続き、一帯は艶かしいサーモンピンクの照り
返しを放っている。初夜と違い蛍光灯をつけたままなのが少女の恥辱を大きくした。自分でも見たことのない内奥のヒダを、
愛する少年へ曝け出しているという事実に、ほぼ半泣きの水気に溢れた双眸を落ち着きなく動かす。
 そんな貞淑な反応と、物欲しげにパクパクと蠢いている肛門のギャップに感動すら覚えた様子の少年、方針を、提示。

「俺のを挿れるっていうなら……まず横に伸びるよう…………ほぐさなきゃな……」
「うん。ストレッチは大事……だもんね……」

 アスリート特有だが、わずかにズレた感もある回答。されどうるかの笑みは、全幅の信頼に満ちている。女が体を許した
男だけに魅せる蠱惑的なニュアンスもややあるが、それ以上に、子犬が飼い主を見上げるような純真さこそ、大きい。
0176 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:23:34.66ID:/WOoQb80
 拡張作業は、色々。

「ん……ぎっ!」

 親指2つを根元まで挿入された状態でバックリとアナルを割り開かれたり

「だからガン見やめてってっば! 泣くよ!!?」

 内部の襞をじっくりと観察されたり

「っ! 舌! すごい、すごい奥、までぇ……!」

 棘皮の生々しさを持つ器官の舐め回しで、くっ、くっと、内部からほぐされたり。

「ああーっ! あっ、あっ、そこいい、すごくジンジンして、上手、成幸が上手……、あ! んぅ!!!」

 刺激を受け入れるたび、逆さ状態の乳房が揺れる。鎖骨に向かって、「どよん」と重苦しく垂れて付け根を露にしている
豊かな膨らみの、通常の体位ではまず有り得ない垂れ方と揺れ方に少年は一層興奮し──…
「武元!」
「んぶっ!?」
 極まったのだろう、少女の口に剛直を捻じ込んだ。(かたい……。鉄、みたい……)。衝動的なグラインドに目を白黒させ
ていたのも束の間のこと、敬虔な瞑目をしたうるかは頬をすぼませ愛撫に移る。
 少女を逆さにして肛門を責める歪なシックスナインは若い男女の情欲を炎(も)やす。褐色の太ももの間でびちゃびちゃ
と舌を鳴らす唯我。抽送に合わせて激しく首を前後させるうるか。単調な繰り返しのテンポは、段々短くなっていき──…

「出すぞ」

 声と共にうるかは自らペニスを引き抜いた。妖しげな蠢動を見せた亀頭は一気に爆発。
 白い濁流がびちゃびちゃと褐色の顔面に撒き散った。

 はあはあと熱い息をつくザーメン塗れの恋人に唯我は「出る直前、抜いちまってたか……?」とすまなそうな顔をしたが、
「…………違うの。たまには、その……成幸のを……カオに、かけて……欲しくて……」と少女は羞(は)じ羞じと睫毛を伏
せた。



「別にあのまんまでも良かったのに……」
「俺がなんか申し訳ないんだよ」

 最後の一滴を拭き取った唯我に「とりあえず、さんきう」とお礼を述べた少女は前髪の一番太い房をイジる。
(ベトってしてるん、残したいけどさすがに気付かれるしなあ)。
 名残惜しくもあるが、丹念に顔をふきふきしてくれた少年を追想すると
(えへへ。なんか子犬がお母さんに顔なめなめされてたみたい……)
 照れ照れと相好を崩し、両頬に手を当てた。
0177 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:24:06.74ID:/WOoQb80
 うるかは四つん這いになった。ズレた股布からは、唾液と腸液でどろっどろなアナルが依然として剥き出しである。

「どーするん? 今日、一気に……決めちゃう……?」
 振り返って問う少女は頬に羞恥の紅こそ差しているが、目つきはやや淫蕩な気配が強い。誘うような、からかうような、
「勝気な女友達」の気配である。お尻も心持ち、ふりふりした。

「いや一気には無理だろ」。唯我は嘆息した。「『こっち』は生物学的に、挿れるようにはできてねえんだから、無理やりやっ
ちまったら生活に支障でるぞ。もっと回数をこなして、ほぐしてから……」
「じゃあ……やめる……? 今日のところは、おちんちんで……何もせずに…………済ませちゃう……?」
 少女は優しげに咲(わら)う。濃密な蜜の香りがたっぷり含まれた微笑だった。「い、いや、それは、だな……」少年はどぎ
まぎしたが、眼鏡を白く曇らせると、
「ちょ、ちょっとぐらいなら、その、先っぽぐらいなら入るのかなーとか、試したい気分はあります……。すごく、あります」
「素直だねえ」
 ケケっと歯を見せガキ大将のように嗤(わら)う、うるか。「そこは今後のための調査とか、もっと強がってもいいのに……」
などと言う指摘は「変に飾らない成幸のそーゆーとこ、大好きだよ」という惚気であろう。
「だだだが、血! 出血が少しでも認められたら俺ほんとすぐ退散するからな! だからお前も痛かったら素直に言えよ!
お、俺の気持ちよさのために我慢したせいで、一生ものの後悔に繋がりかねんケガするとか、本当いやだからな!!」
「そんな怖いとこなのお尻!?」
 少女、落書(らくしょ)的な形相でヒヨコ口となり震える。
「いや、俺の方はすぐ引くから! 手術が必要なほどブっ壊れることはまずないだろうけど! でもお前!」
「でもお前?」
「ココちょっと裂けるだけで部活! 行けなくなっちまうだろ!」
(あ!)
 そうなのだ。うるかは初夜の「喪失」という、ごく一般的で、いつかの破壊を孕んでいるが故に比較的すぐ直る傷を前にして
さえ練習は3日も休んだのだ。いわんや裂肛よ、摂理の埒外に位置する行為によって発生する傷の完治は「もっとかかる」。
「国体終わったけど、続けるんだろ……水泳」
「う、うん」
「なら練習は多い方がいいだろ。1秒以下を競う世界なんだから……1日の休みすら響く訳で、だから……お尻、裂けたら」
「『一生ものの後悔に繋がりかねん』……だね」
 配慮にうるかはウットリした。唯我の配慮には、しつこいほど弱い。
「第一水着シロだし! 血ィ、目立つし! プールからの感染だって……!」
「こーゆうとこ色気もへったくれもないよね成幸……」
 まったくである。欲望丸出しでさっさとガーっと全部挿れてくれた方が述べる側としては楽なのだが、この男は諸事こうであ
る。まったくしょうがない唯我なのだから、もう……である。
「あと受験! 座って勉強できなくなるよーなこと、許せんからな! 俺一応、教育係だし!」
 うるかは、透き通った微笑を浮かべた。純水が飲料として求められぬように、純度だけの笑いもまた人を潤さない。愛らし
いがどこかウソくさい笑顔で褐色少女は告げた。
「もー。成幸ソレ天丼ー。あたしと初めてシた時だって似たようなこと言ってたじゃん。どんだけ心配好きなの」
(……過保護すぎかなあ、俺)
 でもここちゃんとしとかないと色々だめになっちまうし……と気まずげな少年からさりげなく視線を外したうるか。
(だめ! あ、あんな優しいことこれ以上沢山言われたらあたし、ほんとマジで一気に挿れて欲しくなっちゃうから!! てか
自分で無理やり捻じ込んじゃう! でもだめだそれは絶対だめ! テンションだけじゃんそんなの! チョーシのって自分で
お尻に根元まで挿れたせいでさっき成幸が言ったようなことになっちゃったら)
 絶対嫌われる。この女本当にバカなのかと見放される……という危惧は、うるかにしては珍しく、妄想的ではない、的確な
配慮であろう。だから「心配は天丼」的な言葉で少年を躊躇させ、追撃を防いだ……のだが。
「で、でも、あたしのこと気遣ってくれてるし……? さきっぽだけなら…………別に、イイし……?」
 やはり繋がりたいという気持ちは抑えられないとばかり、ツンツンした上目遣いで少年を見る。
 彼もまた、心は、同じ。
「じゃあ……」
 屹立の根元を持つと、膝立ちで距離を詰め……菊座に当てる。「あ……」。柔らかな”すぼまり”に張り詰めた肉塊が当たる
感触に妖麗さも露に瞳を細める褐色少女。唯我、優柔なれど果断の男。決めるべき時は決める形質が亀頭をアナルに……
入れ込んだ。
0178 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:24:38.35ID:/WOoQb80
「あ、あああ……」
 異物感に軽く目を剥き、わななくうるか。
(入ってきた……。ちょっとだけだけど……入ってきた……)
 異物感こそ未知ではあるが、(こ、これで、成幸のおちんちんが……お尻の……初めて…………だよね……?)という願望
にも似た自問から滲み出てくる幸福感が苦しさを穆(やわ)らげる。
(熱くて……。逞しくて…………。だめ、何度もイかせてくれて成幸の気持ちいいトコが、お尻で全力出したら………………
どうなっちゃうのか…………知りたくなってきてる……。あたしのココでも……気持ちよくなって欲しくて…………びゅーっと
出して欲しくて……だから、だから……ちょっと裂けても……根元まで挿れて欲しいとか……あたし、ケーハクなこと……
ケーハクなこと、考えちゃってる……。だめ、でも今は、ほぐれない内は、ガマンしなきゃ……)
 一方、唯我。
(やらけ……。前と違って全体的にツルっとした感じだけど……なんか、筋肉が近くにある感じで……キュっとしてて……)
 えも言われぬ快美が敏感な先端から伝わってくる為、やや息が荒いでいる。
(とろっとろだ、筋肉が……ストレッチとかしてる柔らかい武元だから……お尻の中も……とろっとろ、で……)
 少年の財政からすれば半ば伝説的な霜降り肉のような「とろっとろ」な感触に、彼は凄まじい挿入欲求を覚えたらしく、
一瞬顔つきがひどく攻撃的な濃霧を帯びた。
(やべ。あれだけ偉そうなこと言ったくせに……すげー挿れたい。根元まで突っ込んだら、周りからどんな締め付けがくるか
……味わいたい…………)
 だが同時にそれはダメだと表情は、自制の色を浮かべる。彼ほど自制できる少年もいない。文乃の腹を触る羽目になった
り夜の緒方うどんで理珠に抱きつかれたりしても手を出さなかったぐらいなのだ、濡れ場でもブレーキはかかる。
「こ! こっちからじゃ今んところ出血は認められないけど! 痛かったり、しないよな……! このままで、不満とか、ない
よな!?」
 半ば自戒で聞いたのはしかし却って悪くもある。(しまった! 最後の一言余計じゃないのか! 不満うんぬん聞くとなんか
お前さえもっと挿れて欲しいならもうちょっとだけとか恩着せがましく言う布石みたいじゃないのか!? 武元はそう受け止め
ちまうんじゃ……ないのか!?)などと、秀才らしい余計な洞察を己が言葉に加えてしまう。
 うるかはうるかで根がヘタレなため、つい勘繰る癖がある。上記が如き機微を何となく察してしまった。
「え!? あ、うん! 大丈夫! あた、あたし的にはもうちょっとだけ行けそうだけど、む! 無理はしちゃいけない……
だよね!?」
 テンパって答えたが(最後の一文いらないよ! うわーん牽制してるみたいになっちゃったー! 成幸が挿れたがってる
の察したけどさっきの言葉タテにやんわり断ってるみたいになってるーー! 違うの、あたし本当は根元まで挿れて欲しい
んだけど、成幸の配慮も分かるから……先っぽが一番無難だって思ってるだけで……!)と内心不等号で涙ぐむ。
 微妙なボタンの掛け違い、続く。
(武元……! つい挿れたくなっちまった俺を諌めて……!)
 普通の男ならカっとする場面だが、むしろ彼は口に手を当て涙ぐんだ。裂肛を避けんとした当初の理念を、情動に流される
ことなく突きつけてきた(と彼に映る)うるかの、毅然とした態度に、部活を優先できる判断力に、
「お前、成長したなあ。偉いなあ」
 と後ろから髪を撫でる。

(なんで褒められてんのあたし!?)

 うるかはギョっとした。(いや嬉しいことは嬉しいんですけど!? なんで!)と驚くが、唯我は偉い偉いとなお、撫でる。

(なにこの状況!? どんな状態!? お尻におちんちんのさきっぽ挿れられた状態で頭撫でられるとか、なんなん!?)

 口でなだらかな谷を描きながら半ば唖然と汗をかくうるか。起死回生とばかり、提言。

「動いてもいいんだよ成幸……。先っぽだけなら、そんな力いらないだろうし……」

 えッ。少年は驚いた。驚きながらもちょっと鼻の下を伸ばすあたり、良くも悪くも男である。

「い、いいのか!? ここ挿れるようには出来てないから、硬いのが出入りしたら裂け」
「ないってば!! うー! だいたいここそんな脆くないし!!」
「そうなのか?」
「うん。お尻、だかんね。お尻だから、大丈夫」
 両目を棒線にしてあどけなく答えるうるか。唯我は、
(お尻だから……? なんでお尻だと大丈夫なんだ……)
0179 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:25:09.58ID:/WOoQb80
 ぽやーとした顔で考えていたが、「ぴっ」と言う、気付きの、細い条光が右のこめかみから左のこめかみを静かに抜けた
瞬間、得心が行ったように……幼く答える。
「成程。お尻なら、先っぽぐらいなら大丈夫だな」
「そうだよ成幸。もー。いちいち心配しすぎなんだよ」
 唯我につられてアハハと笑った。笑いあう恋人たちはどこまでも和やかな雰囲気を漂わす。ウフフエヘヘと牧歌的な表情
で笑いあい、

 笑いあい、

 笑いあい

((お尻だからこそ大丈夫な理由は深く追求しないでおこう……))

 堅く、誓った。微妙な赤面を相手から逸らしつつ。
0180 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:25:23.46ID:/WOoQb80
 唯我は腰を引く。ぬぶりと抜けた亀頭は興奮のせいでビヨンと跳ね上がるが、体を沈めると再びすぼまりへと照星を定め
る。手で微調整をすることもできたが、欲情と恋慕を刻みたくて、だから彼は肉棒だけでの挿入を試みる。
「あっ」
 尻たぶと尻たぶの間を一画でなぞり上げた「肉筆」に少女はさえずる。ぶるん、ぶるん。ヒップの割れ目を何度か擦り上げ
た肉棒はやがて菊座に当たり……沈む。一度入ったせいだろう、桃色の肛門は僅かだが柔らかくなっており、抵抗少なく
受け入れた。
「んんっ……」
 目を閉じピクピクするうるか。あとはもうキノコの抜き差しだった。先端を抜いては入れなおす繰り返し。手のガイドで浅く
突っ込んでは排莢する。
 膣のときに比べるとどうしてももどかしさの多い行為だが、若い愛を交し合う2人にはそれさえも興奮だ。
(何より……武元の入り口の方、プリプリしてて……気持ちいい……)
(熱くて柔らかい座薬を何度も挿れ直されてるようで…………。だめ、熱くなる、なってきちゃう……)
 太ももはもう愛液の樹状図の展示会。半透明の蜜でびしゃびしゃだ。
0181 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:25:39.02ID:/WOoQb80
 深度を制限しても、やりようはある。細かすぎる抽送に業を煮やした唯我は、挿れたまま上下左右に擦り始めた。
「あっ、それ、いい。好きかも……しんない……」
 腸壁をぐにんぐにんと撓ませ拡張する灼熱に甘い声を立てるうるか。肛ズリなどいう言葉が存在するか不明だが、あれば
現状こそそうだろう。口唇愛撫はよく性交を模していると言われるが、唯我の行う肛ズリは口唇愛撫を模している。始端の内
膜にするように、終端の薄皮に亀の具をぬらりぬらり……こすりつける。少年が屹立の根元に添えた右手を動かすたび、
少女は「んんっ」と狐面のごとく目を細め、軽く喘いだ。
 無毛で清廉なすぼまりは、肉尖端の排莢すら愛らしい。唯我が何かの拍子に加減を誤った瞬間、亀頭がにゅぷりと、ま
ろび出た。淫蕩な排卵に騰(あ)がった唯我、薄く赤らんだカリ首をシワもまばらなピンク色の排泄口に押し付けた。そして
竿を上下。ぶりゅん、ぶりゅん。ぼんぼんに硬く膨らんだ肉棒からの質量ある攻撃に「あっ、や、おちんちんでそんなイジ
め方、恥ずかしい……」とうるかは恥らう。だがチョコレート色の全身はバーナーで炙られたように同色の雫をまぶし、幽
(かそ)やかな息はみるみると弾んでいく。
「熱いの、成幸の先っぽが熱くて、先走りでドロドロで」
「気持ちいいか?」
0182 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:25:47.30ID:/WOoQb80
「いい……。すごく、いい…………。もっとこすって。ほぐして……」
 横逸れした水着から日焼け跡を覗かせる一種いやらしい安産型のヒップをくねらせおねだりする少女。四つん這いながら
もいつもの調子で顔だけは唯我に向けているうるかだ。切迫した艶っぽい表情のメイン・キャストたる小さな口に指を入れた
唯我は、交代した左手で竿を持ち──…

「あv そんなくちゃくちゃの仕方、えっちだよぅ……v」

 肛ズリを繰り返す。

「だめ、さきっぽ挿れたまま、上とか右にぎゅーって伸ばすの、だめえ」
「こうしないと拡がらないだろ?」

 キュっと引き締まっていた少女の肛門が引き伸ばされ動くさまは、唇に指をかけられ伸ばされる頬と似ていた。
0183 ◆OSsZqzc4hI
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2018/02/26(月) 00:26:15.69ID:/WOoQb80
 ややあって。

「い、言われたとおりのカッコしたけど……なに……するん……?」

 うるかは。四つん這い状態のまましゃがまされ、臀部を頭より心持ち高くされている。そこへ到る靭(しな)やかな背中の曲
線は白い水着の色彩で神聖ですらあった。そこからむき出しのお尻の日焼け跡から、褐色の太ももへ幾筋もの汗を垂らし
ながら、うるかは後ろへ首を捻じ曲げていた。こわごわとした視線を浴びる唯我、言う。

「こうするのさ」

 やや腰を浮かし気味に正座していた彼はむんずとうるかの尻を掴み、引き寄せた。(またおちんちん挿れちゃう……?)と
陶然たる半眼になる人魚姫であったが、次に勃発した出来事は彼女の未来図を凌駕していた。

 チョコシロップ漬けの桃を2つに割ったような見事なヒップに、唯我はペニスを挟み込んだ。

「ひゃッ!? ひゃあああああう!!」

 尻たぶと尻たぶの間に突如ふって湧いてきた灼熱の感触に目を向き、わななくうるか。

「ちょ、何!? なななっ、なんでそんなことすんの!!? そんなん本とかじゃ見たことないんですけど!?」
「だ! だってお前のお尻が、なんつーかスゲーぱつぱつで、なら挟めるかなっていうか、挟みたいつうか……!」
「いやいや! あたしのお尻そんな柔らかくないから! 絶対ゲンメツされるから! 鍛えてるせいで筋肉ばっかで……!
この女の尻見た目ほど気持ちよくないなって思われたらショックだから……! だからおっぱい、そっ、挟むならおっぱいに
……!!
 持たざる文乃(もの)が聞けばどんぐりまなこが無表情な笑みのままギッゴッと凄まじい歯軋りを連発させるであろう請願
をベソ混じりにするが、唯我は両側から鷲づかみにしたヒップをいよいよ力強く上下し始める。パンパンに膨れきった肉棒
の圧倒的質量を尻たぶの中でストロークされる感触に思わず目を閉じたうるかは、可愛い褐色の顔をぴくぴくっとを震わせ
る。

「ふぁあああん! やっ! そんな動きしたら、いやあ!!」
「ふやああああ!! ちょ、ええッ!? お尻とお尻でおちんちん挟んで上下するとかやめてーーーー!!!」
「お、お前の尻がいい形すぎるんだよ……!!」
「はぅうぅ。しかも粘膜に側面こすりつけるとか……えっち! 成幸のえっち!」
 
 予告もなしに訪れたパイズリの尻肉版に惑乱しきりの水着少女。
 恥ずかしさで猛抗議するが、唯我は屹立を挟んだ尻たぶの上下をやめぬ。ちなみにうるかがちょっと腰を上げるだけでこ
の強制奉仕は姿勢上の都合で雲散霧消するが、それができないあたり、唯我に対し甘々であろう。

 安産型で大きめとはいえ、丘陵の狭間はDカップの乳房ほどにはない。水着の股布を無理やり捲っているとなれば尚更
だ。だが唯我は水着を巻き込むことさえ意に介さず──と、言うより、寧ろ水着をこの尻ズリとも肛ズリともつかぬ行為に
参画させたいようだった。事実その通りであるなら、まったく度し難い──尻に肉棒を挟みこみ、上下する。

「だめっ、おしりっ、ギュっとしておちんちん押し付けるの、だめぇ! 先っぽの段差がニュルっとして、あっv 、やああ!!」

 切なげに息を吐き身悶える少女。

 右は、よく引き締まっているが柔軟や水泳によって柔らかい、半白&褐色の尻たぶ。
 左は、大きな尻たぶに嵌り込んで逸らせなくなっている皺くちゃな白い水着の生地。

 汗や腸液をたっぷり含んだ熱湿のそれらにそそり立つペニスを挟み込んで、少年は少女の腰を強引に上下させる。

「やんっ、こんなヘンなことするぐらいなら、あっ、普通に前、前に挿れた方がいい、のにぃ……!」

 尻たぶと尻たぶの間に入れ込まれた灼熱の感触に、うるかは逆らえない。にゅるにゅると菊座をこする竿の感触もまた
理性を溶かす。横顔の中、眉を下げ、瞳を、横に広い直角三角形にまで心地よくとろかしながら、細いネコの手でシーツに、
皺を。
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