大相撲元関脇の豪風(39)=尾車部屋、本名・成田旭=が23日、都内で引退会見を行った。
学生横綱から02年5月に幕下付け出しでデビューし、100場所に出場して生涯戦績は687勝746敗。
17年間の大相撲人生で最も思い出深い一番として、10年秋場所での琴奨菊戦を挙げた。

 思い出の一番について質問が及ぶと、10年秋場所での琴奨菊戦(当時前頭)に寄り切りで勝った取り組みを挙げた。
「自分の体でどういう相撲を取れるかを、(師匠に)教えていただいた相撲を取れた一番だと思う。
いい当たりができて相手を起こして、中に入って相手を寄り切る相撲。時間は短かったが、自分の相撲が凝縮した一番だった」
と、会心の一番を他薦した。

 もう一つは、「新関脇での千秋楽の相撲。勝ち越しと技能賞が懸かっていて、何も出来ずに負けた相撲ですね」
と14年秋場所千秋楽の豪栄道(大関)戦を挙げた。「最も悔しかった一番」と、押し出しで黒星を喫した取り組みを懐かしそうに振り返った。