幕下力士の八番相撲?!
 1場所15日制になって以降、幕下以下は8日間取るのが慣例であった。
しかし、それだと五分(4勝4敗)になる力士が多くなって番附編成に支障を来たすため、昭和35(1960)年7月より、幕下以下は毎場所7番相撲を取るように変更された。
 7日制の場合、割り(取り組み)は2日ごとに編成され、2日で0〜2番、12日目までに6番。残り3日間で7番目を取るのが原則。
最後の3日間は1番だけ割りが組まれ、各力士はその場所の相撲を取り終える。
ほかの力士との兼ね合いで、11〜12日目までに7番終わる力士もいないわけではないが、それはこの際置いておく(序ノ口下位では13・14日目に6・7番相撲を取ることも珍しくない)。

 十両以上は15日間毎日相撲を取るのはご存知のとおり。13・14日目に十両以上で休場者が出た場合、出場者数が奇数の場合は、十両と幕下を対戦させて調整する。
しかし、幕下の割りは既に決定しているので、十両力士にとって、適当な対戦相手がいなくなる場合がある。
その場合、既に7番相撲を取り終えた幕下上位力士に“8番相撲”を取らせることがある。
 これは“休日出勤”というか“残業”であるから、当該力士には“見返り”がある。

・「勝ち得」=○ならば勝ち星として成績に反映される。たとえば2-5から勝てば3-5とされ、3-4であれば4-4と五分の星になる(ただし、東幕下筆頭でこうなった場合、十両昇進は難しい)。
・「負け得」=●ならば“無かったこと”とされる。2-5で負ければ星取表は2-6と書かれるが、番附編成上2-5扱いで編成される。4-3から4-4になっても、勝ち越し扱いは変わらない。