「7月26日の理事会で、
 一門についての規程を整備する件を議題に諮り審議しました。
 規程案を今後の理事会に諮ることにしていました」

「一門」という個人的な集まりに
 協会の正式な機能や権限を持たせるというのは
 時代に逆行する考え方ですが、
 この理事会では、全年寄は五つの一門のどこかに所属することとし、
 その期限を9月27日としたというのです。
 しかし、無所属を望む年寄の扱いなどの詳細は未検討で、
 結局、この日決めたのは
 「規程文と細目は今後の理事会に諮る」ということでした。
 ならば「諮る」段階なのに
 年寄が所属一門を決める期限を
 9月27日と定めてしまうのは理屈に合いません。
 さらに、この日の理事会について協会広報がこんなことを公言します。

「理事会で決まったことを文書にして各一門に渡すことはしていません。
 公表すべき内容ではないことから、規約としても載せていません」

細部の詰めもなく、規程文案すら存在しない、
今後「諮られる」はずの重大な新制度が、
いつの間にか理事会で「決まったこと」とされます。
それでいて「文書にされず」 「公表されず」 「年寄総会でも発表されない」のに、
一定の関係者には伝わり、実態が進んでいきます。
ガバナンスの欠片もない決定過程です。

どうしてこんなバカなことが起きるのか・・・。
生煮えの決定を理事会出席者から必要な人にだけ
「決定事項として口伝え」で伝播して行ったとしか考えようがありません。
ならば、どの一門からも伝える必要のある人ではない貴乃花親方に伝わらないのは
当然と言えば当然です。