>>599
松尾芭蕉という名跡はないだろうね
あなたが継げば?
将軍や大名の名前を始めとする武家の名前はまた複雑で、幼名、通称、名乗り、諱(いみな)、字名、雅号などたくさんあり、このうち幼名は生まれた時に付ける名前で、だいたいの武家には家ごとに長男に付ける名前は代々継承されたみたい。
例えば、徳川将軍家の場合、嫡男の名前は竹千代、紀州徳川家では長福丸(ながとみまる)、尾張徳川家は五郎太 と伝統として定められていた。
幼名は継承された一種の名跡のようなものだが、長じると幼名を別の通称に変え、元服の時に改めて正式に主君や権威から諱を賜わった。
諱はその人個人だけを特定する正式名なので、名跡ではない。諱はその人そのものなので、諱で呼べる人は目上の者だけであった。
歌舞伎の名跡は、その家ごとに由緒ある名前があり、家ごとのポジションを表す役割がある。
歌舞伎の最高格の家は市川団十郎家(屋号は成田屋)であり、その親方の名跡は市川団十郎、団十郎を継ぐべきプリンスの名跡は市川海老蔵、また海老蔵を継ぐべき者の名跡は市川新之助、と定められているようだ。
歌舞伎は典型的な名跡襲名制度であり、大看板の名跡は世襲であるので、実子或いは養子が継承する。