豊ノ島が初黒星、極芯道に夏場所の再現「あり地獄」

くしくも、極芯道とは今年5月の夏場所、やはり4戦全勝同士で9日目に対戦。その場所、東幕下14枚目だった豊ノ島は、
残り3連勝なら再十両だったが押し出しで敗れ、その場所での昇進決定はお預けにされていた。

その時は2分半を超す相撲で、なかなか攻めてこない相手に焦れ、引いたところで押し出された。その一番を再現するかのように、
この日も互いに頭を付け、手四つの体勢で1分半を超えた。同じように攻め手を欠き、体勢を起こされたところで押し出された。

夏場所と同じ相撲で…と問われると、苦虫をかみしめるように「向こうの相撲を取ってしまった。苦手な相撲だから…」と呼吸を整えながら話した。
「長くなったら無理だなと、取る前に思ってたのに長くなっちゃった。ああなったら行ける方法が…。中に入ろうと思っても向こうも重いし、あり地獄」と苦杯をなめた一番を表現した。

6日目に4連勝を決めた際、再十両が決まったわけではないと知りながら、思わず花道を引き揚げながら号泣してしまった。
自宅に帰ると沙帆夫人から「まだ決まったわけじゃないのに、涙は早い」と言われた。
「それがこうゆうこと(この日の黒星)なんです。あんなに泣いている場合じゃなかった。叱咤激励されました」と豊ノ島。
気を抜いたわけではないが「少し緊張感が和らいだ」と話すように、ほんの少しの心の隙と、苦手意識も加わり黒星につながってしまった。

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