稀勢の里3敗、場所後の横綱昇進は非常に厳しい 横審委員長が見解





 日本相撲協会の諮問機関、横綱審議委員会(横審)の守屋秀繁委員長(千葉大名誉教授)は22日、大相撲名古屋場所で綱とりに挑んでいる大関稀勢の里が3敗目を喫したことを受け、
「逆転で初優勝でも場所後の横綱昇進は厳しいし、今場所後の昇進は推薦しない」との見解を示した。
 稀勢の里は2敗で首位に並んでいた横綱日馬富士に、
一方的に寄り倒された。同委員長は平幕に2敗したことも踏まえ「日馬富士関との一番の負け方が推挙に値するような負け方ではなかったと思う」と指摘した。
 審判部が昇進の条件とする初優勝の可能性は残っている。同部の友綱副部長(元関脇魁輝)は「とにかく最後まで頑張ること。あとは終わってからだ」と話した、「12勝なら横綱昇進をしてもいいのではないか」と、見解だ。
 八角理事長(元横綱北勝海)は「終わった時の話で、今はどうこう言えない」と述べるにとどめたが、
八角理事長の元師匠だった元横綱北の富士は、「非常に厳しいし、これで、遠退いたよりも絶望、振り出し」と、稀勢の里の昇進はもう0に近いものだった。

12勝でも稀勢の里を横綱昇進に賛同しているのは、二所ノ関一門と貴乃花一門、伊勢ヶ濱一門の親方だとみられるが、
 昇進の手続きは、まず番付編成を担う審判部が理事長に昇進を審議する臨時理事会開催を要請。理事長は横審に諮問する。
横審が委員の2/3以上の賛成で推薦を経て、臨時理事会の満場一致で、横綱に推挙される。
1980年代以降は、横審の推薦なしには、横綱に昇進していない。