【青山正明】を超える人がいるか?を語るスレ
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ライター兼編集者。60年、横須賀生まれ。慶応大学法学部卒。著書に『危ない薬』(データハウス)、『アダルトグッズ完全使用マニュアル』(同)などがある。あ、ええと、『危ない1号』の編集者
本人は『危ない1号』3号の編集途中にドロップアウトし編集長降板。麻薬不法所持で逮捕されたあとは精神世界への傾倒が強まり、2001年6月17日、自宅で首つり自殺。
・彼の著書は8.90年台代のサブカルには多大な功績を残した。
ということで【青山正明】関連、他超える人などを語っていきましょう。 青山正明インタビュー
日時:1981年秋(『突然変異』は2号まで発刊されていた)
場所:慶応義塾大学図書館
経緯:この年の大学祭(第23回三田祭)に際し、室内バザーを企画した某学生団体が、壁のスペースを利用して
模造紙に記事を書いて張り出すことにした。雑誌や出版に関心の高いその団体は、同じ慶大生で「突然変異」
の中心人物の青山正明に注目してインタビューを申し込み、了承された。以下のインタビュー内容は、三田
祭で展示された記事そのものである。質問者の発現は「ー」をつけて区別した。
ーはじめまして、ではまず創刊前後の様子などから・・・。
ええ、まず今の編集メンバーのうち**(元記事では実名)と**(元記事では実名)が同窓で、それまで本なんか
作った事の無かったこの2人が急に思い立って、昨年の春40万円で神楽坂に事務所を設けて広告打ったり事務所回っ
たりして人を集めて・・・例えば創刊号の表紙描いたのがアリス出版の『スノッブ』で「大島リンのネチネチパンティー
プレゼント」ってのをやってた人で、まあこの人はつい最近まで『HEAVEN』の佐内順一郎の恋人だった人で・・・そこ
らへん、マイナー系がらみの人がひっかかって・・・。
そこで去年の三田祭に創刊号を間に合わせるつもりだったのが、出来たものの内容がイマイチで、印刷所までは行っ
たんですけどやっぱりそこで直前にツブしちゃったんです。
それでもっとスタッフを充実させなきゃってんで**(元記事では実名)と、『メディアバルーン』からたどって僕が
呼ばれて・・・で、今の、つまり創刊号のメンバーがそろったんです。それがちょうど去年の今頃です。
ー幻の創刊号があるわけですか、なるほど。
で、とにかく情報誌なんかは大手のがあるんで、無いものをやろうってことで、僕は前面にグロを出して作ろうと思っ
たんだけど、編集長が“ファッション誌がイイ”とか言い出してその辺で変わってしまって・・・とりあえず4人の持っている、
溜まっているものを全部吐き出そうと。1号、2号ともみんな3日か4日で原稿書きあげたんです。
ーウンコみたいですね。
いや本当に。雑誌のウンコというか・・・。とにかく面白ければなんでも載せるというー。 ーそこらへんが極私的というか、アナクロ気味のウォーホルやニコにしても、“今なぜ〇〇なのか”と言う風な
もっともらしさが全然ないんですね。例えばフロイトやヴィトゲンシュタインも出てきましたけど、突発的にラブ
コールしてそれっきりなんですね、あっけらかんと。ロリコンにしてもグロにしても読者の興味を引いて、お代を
頂こうというサモしさが感じられない。“ワシらの狂いぶりを見よ!”ってな具合で。
でも、あの調子である程度続けることによって市民権みたいなものを得る、その分武器となるイカガワシサのボ
ルテージげ減るというか、そこら辺はどう考えてます?
同じ傾向でボルテージを上げようとすると、部数が増えて読者が増えてくと無理なんですね。ボルテージを上げ
つつ内容を変化させるしか無いですね。次の3号で多少内容が変わります。今の方向じゃこちらももたないんです。
やろうと思えば企画は色々あるんです。子供の歯を抜いてお守りとして売るとか、芸能人の食事を調べて同じもの
を食べて同じクソを作ってみるとか・・・。
ーますますウンコ雑誌になりますね。
・・・でもそんなのは本当にやりたい事じゃないし、実際売っていくには読者に何かを与えないと、それらしい正当
な目的が無いとやっていけないんで。1号、2号は4人がやりたいことをやったらそれがとりあえずウケたという・・・
で、話題だけは撒いたんで、それに乗って4号あたりはプロのライターにも書いてもらって完全な商業誌に、『突然
変異』の名前通りガラっと変わって、とにかく4号ぐらいから方向転換して読者にパワーを与える雑誌をやっていこ
うと。例えば『遊』ってのは、あれは学問のアクセサリーって言うか遊びで、あれが実際に血や肉になるようなーコ
リン・ウィルソンあたりの雰囲気のものを、と。
『HEAVEN』にしても、読んだその場で楽しいってだけの、澁澤龍彦あたりみたいに“浪費”なんですね。読んだあと
虚しいだけです。あれじゃあツブれます。読んでる間だけ高揚するってのは。
あと、『突然変異』で気をつけてるのは、内容はグロいけど写真でグロいのは出さないってことで、『ヘッドロック』
なんかは失敗ですね、アレ。あれじゃ売れない。『突然変異』は読者が半分女性なんで、スタッフ参加の申し込みなんか
女性のほうが多いんですよ。女子高生から電話がかかってきて、「すぐ行くから」とか、そこらへんは約得ですよ。 まあ1号2号ってのはコンセプトが無かったわけです。
ーそこら辺がスリリングな魅力なんですけどね。
ええ、あのままでもある程度の読者はつくだろうけど、何年もやってく自信が無いんで、ちゃんとしたものを、と。
でも4号にしても人にパワーをつけるものを半分、あと半分を変態チックなものとか、映画にしても音楽にしても、か
なりねじくれたものを入れていこうと思うわけです。
まあ多少内容がまともになっても、不気味さとか毒とかは消さないつもりですが、その反面ウラ本っていうか、通信
販売で、何もかもグチャグチャに盛り込んだ会員制の雑誌『エゴマニア』ってのを考えてるんですが、まあヤクザな商
売でして。あと歌謡曲も取り上げたいんですけど、歌謡曲とプロレスは今マイナー雑誌の二本柱で、どこでもやってる
んで・・・。
ープロレスと言えば、この夏自費出版で「****」(元記事では実名)を出した人に会ったんですけど、****
書店(元記事では実名)に委託販売を断られたそうです。
いや実は、『突然変異』も断られたんですよ。あそこは雑誌仕入れの担当の人がエラく厳しい人で。あそこに置きゃ、
絶対ハケると思うんですけどね。でっかい書店で平積みでボンと置かれると売れるんですね、『ポパイ』なんかの横で。
『ポパイ』とか『ぴあ』とか売れる雑誌、分かるんですよねそこらへん、やっぱし人にとって必要なものから出てくっ
てのが。
その“必要”っていう幻想をアオるのがまたうまいんですよね。
ええ、だからもしああいった本が出てない状態だったら、僕もああいうのを作ってたと思います。 タイプミスや誤変換がチョコチョコありますね、申し訳ないです
でも、これがあの時代の青山正明の「肉声」です
あと少し残ってて、「いつもチンポ出して歩いてるような人にゃできないですよ」とか、そんな話です 広告取ってきたり書店回りしたり、まだミニコミの気分なんですね。本当は広告なしでやりたいんです、版元
がついてくれさえすれば。早く雑誌コードも取りたいんですけど、気ぃつけないと、変な感じでエロ本なんかと
置かれちゃうとね・・・。
ー『ズームアップ』なんかが苦しんでたみたいに。
マイナーで売れてなきゃ何でもいいという人も一杯いるんですが、先の事を考えると、僕ももう3年生だし。多
少食えるようにはなりたいなあというのもあるし、マイナーを足場にして、というのもあります。
ーありますね、単なるマイナー中毒ってのが。僕も他人のことは言えませんが・・・。話を戻して、読者からの投書
は多いですか?
ええ、一杯、写真やらなんやら。おかしなのも一杯来ましたね。読者の中でスタッフ参加の名乗りをあげたりする
人で、『突然変異』のメンバーは常に本の内容にあるようなことをしてるんじゃないかという意識で接してくる人と
か。実際、本を作って金を集めて書店回りをして印刷所と交渉して等々やるとなると、本当にいつもチンポ出して歩
いてるような人にゃできないですよ。あくまでも僕の場合も、活字にした場合のキチガイという感じで。
読者にすごい人が一人いて、浪人ですけど、ものすごいヤバイことを書いてくるんで今までボツにしてたんですよ。
でも3号はそれではページが無くなりまして、もう捕まってもいい、載せちゃおうというんで、ポンと・・・。「お年始
ボランティア」っていうんですけど、楽しめますよ今度の3号は。
ー発行が遅れてるみたいですね。
今月の終わりごろになると思います。 ー話変わって、マスコミの反応ですが・・・。
色んなのが取り上げたんですが、一番うれしいのが『ヘイ、バディ』で高取英がエラくほめてくれたくれた
事で、ひどいのは朝日新聞で、椎名誠に「あんな本は本屋から撤去せよ」とかメチャクチャ書かれて、かえっ
て宣伝になったぐらいです。
ー『噂の真相』や『週刊宝石』とかはロリコンブームとからめて取り上げてたようですが。
『平凡パンチ』や『スポニチ』もです。ロリコン雑誌を作るつもりは全然ないです。あのパートは僕が受け
持って、で、僕は中学の頃からチャイルドポルノとかに凝ってて、たまたまその部分が時流に乗ってしまって。
3号あたりでは削ります。
ーあと、何か言いたいことがあれば。
ウ〜ン・・・腹立つのがフリーライター。あそこらへんは約束も守らないし、言った事をキチっと書いてくれな
いし、ケーハク極まりない。一番ひどいのが、『アングル』の**(元記事では実名)ってのが横須賀まで出て
きて、わざわざ夜出向かされたら何のことは無い、エロ本が欲しいって言って、ありゃヒドいんで、次の号で名
指しで叩いときます。
『週刊宝石』の取材にしても、フリーの**(元記事では実名)ってのが来て、現行は必ず内容確認させる、
大学名は絶対に出さないって事だったのに・・・。
ー出してましたね。
あれもひどい。
ーこちらがマイナーで弱い立場だと思って。
そうそう、弱きをくじくってのは好きなんだけど、やられるとたまんないっていう・・・。とにかくフリーライタ
ーってのは質問もいい加減で何を聞いてるのか分かんない。だから『写楽』で取材があったんだけど、フリーみた
いなんで拒否して。
ーもったいないような気もしますが。
ああいうところへ行っても疲れるだけで・・・。
ーはあ、じゃあこの辺でこのインタビューも切り上げましょうか。きょうはわざわざどうもありがとうございました。 以上、ちょうど40年前、21歳の若き青山正明へのインタビューでした
三田祭の展示では「大塚雅美氏へのインタビュー」という、本名での記事だったようです
ちなみに展示記事でのプロフィール欄には『法学部3年生 ジャーナリズム研究会に所属
“メディアバルーン”“カレン”の創刊に関わる ユーロロック、プログレを好み、その手の
雑誌の創刊も考えるが、“フールズメイト”に先を越される “ポップなオカルト誌”の構想
アリ 愛読雑誌は“女性自身”“アサヒ芸能”』と書かれています
資料には1981年11月19日の日付があるけど、インタビューの日付なのか、展示の日付な
のかは不明
どちらにしても、40年前のちょうど今頃、慶応大学の三田キャンパスではこのインタビュ
ーが掲げられてたわけです
どこまでがホンネでどこまでがポーズなのか、青山氏自身が一番どうでもいいと思ってそう
だけど、なんでもいいから吐き出したい衝動と、読者にとって一時の娯楽で終わる情報で
なく、人間の在り方を変えるようなものを届けたいという真摯な理想のせめぎあいがうか
がえるような、今となっては貴重な内容だと思います ありがとう
これが21歳の頃なら、ずっと軸がブレない人だったんだろうな
だけどそのブレなさに疲れたようにも思える >>387
386で「なんでもいいから吐き出したい衝動」と「人間の在り方を変えるようなものを届けたいという真摯な理想」って、インタビューの
印象を書いたけど、もう一つ「“売れたい”っていう率直な気持ち」っていうのも感じるね。僕は逆に、この三つ巴のせめぎあいに
常に振り回され迷い続けた人だったのかな、とも思った。
自分の中のエネルギーを、ものを書くとか雑誌や本を作るって形で世に問うのも、一種の表現行為だと思うけど、それはこの三つ巴に
巻き込まれながらの綱渡りなんだろうね。“売れたい”っていう欲求も、単なる売名じゃなくて、より多くの人に訴え、より多くの人を動か
し、必要とされたいっていう、表現者の宿命なんだろうね。
資料的価値としては、「突然変異」に幻の創刊号があったことや、青山がスタートメンバーじゃなくって途中から呼ばれて参加した事、
最初からコンセプトがはっきりしてたんじゃなくて方向性が迷走してたことなんかは、わりと知られてなかったんじゃないだろうか。
ちなみに、このインタビューを企画した学生団体ってのは、大学祭で古本バザーを開いてた文学部の連中らしい。 >>383
ありがとうございます
ゆっくり読もうと思います >>377
需要ありすぎです
貴重品うれしい... 時間をかけながら大切に読みます 謎の眼病を患ってうつになったのか惜しい人を亡くした 人並外れた知性だった。物静かなタイプだった。しかしその知性と同様に巨大な好奇心を原動力に、
自分を実験台にする事を厭わず、行動に際しては、世間の基準や常識に(法律にさえ)縛られない人だった。
“同類”はいなかったので、瓶に詰めた手紙のように、それをエンターテイメントに加工して発信し、受信した
誰かの“何か”に届くことを願った。
鹿威しに少しずつ水がたまる。最後の一滴が落ちた時、一気に均衡が破れてすべての水がぶちまけられる。
どの一滴が本当の「原因」だったのか誰にも分からない。結論付けられることを青山は嫌うだろう。
多分青山は自分が「謎」であり続けることを望むだろう。青山にとって、自分や世界がずっとそうであったように。 ファンにも恵まれている。
ここに書いてる人のレベルが高い
青山正明の文章は読めない漢字が多いところが好きだ 21歳の、グロネタの扱いに迷っている青山、ロリコンブームを警戒している青山、「僕ももう3年だから」と“職”の心配を
している青山・・・これから世に出ようという、大学時代のインタビューを読んだ感想を、20年後の青山にぜひ聞きたかったよ
没後20年経ってもスレが立ち続けてるんだから、確かに青山は読者に「血や肉」を与えてくれたんだろう
それは体を張った青山自身の血や肉に違いない
でも青山、読んでる間だけの娯楽でいいじゃないか、浪費でいいじゃないか、「HEAVEN」の高杉や山崎みたいにシレっと
長生きした青山を見たかったよ 食え これは我が肉である 飲め これは我が血である クリスマスは終わった それは幻だった でも幻だから現実より確かだと思える一群の人たちがいる >>398そういう人たちを「高度なおたく」という
そういや青山はおたくの悪口ばかりゆっていたが... 「生きる」ということは、自らの意志と行動でよりよい日々、そして自己と環境を創造していくことである。 僕の最終的な夢は死を確実に意識したときにはヘロ中になってそれで死ぬ。最終的にヘロインに行きたいというのは死を覚悟してやる。 マリワナだけですよ。優良なドラッグは、酒もタバコもクスリも常習性があってはまればコントロールの効かない奴が出てくる。これは怖いですね。 遅ればせながらインタビュー拝読
ありがとうございます インタビューの補足です
人名や固有名詞は伏せたんだけど、そこまで配慮しなくても良かった気がしてきました
今さら名誉棄損もなにもないだろうし、ちゃんと、順に書きます
車田 西村 今里 板坂剛の世界 紀伊国屋 野沢 亀山 >>406
さあ、どうだろう?
でも自殺や失踪を考えてる人にとって、そういう人は「私の代わりにやってくれた人」っていう幻想を投影されて、
ある種の救いになってるんだろうね
“逸脱者”は、「そうなりたい自分」を投影してくる連中から勝手に理想化されて崇められたり、逆に「見たくない自分」
を投影されて、やたらに攻撃されたりするのが宿命なんだろう
大きな社会的軋轢の、一種の“はけ口”なんだろうか
青山や吉永に対して、鬼畜を気取ってショーバイしてきたツケが回って来たっていうのは簡単だけど、
「健全な社会」が偽善や建前で溜めて来たツケを、青山たちが果敢に社会に回していたのかも知れないね
毒を制するための毒を必要とする人たちは途絶えることはないだろう >>405 補足もありがとうございます
これまで文章に惹き込まれていてあまり考えていなかったのですが、
インタビューを見て改めて、はみ出しもので居場所が定まらないような
読者へのインフラを構築してくれているように感じました
こうしてインタビューを掲載していただいたりかっこいいレスも拝見でき、
様々な方によって青山さんの築いてきたものが継承されていることを
ありがたく思いました
(高杉弾さんや永山薫さんや秋田昌美さんなど、多くの方々で
築いているんだと思いますが) いや〜とうとうやっちゃいましたよ。でもまあ、やってみると、こんなもんですかねえって感じですよ。すいませんねえ、忙しいのに通夜も告別式も来てもらっちゃって…。これ好き。 私にとっては、過激こそ手段。極端こそ美。極限こそ真実。この表現がどのように誌面に反映されるのか?まずは人を怒らせる事から始めよう。 85 ベストヒット名無しさん sage 2016/03/05(土) 16:23:35.38 ID:Moj23FIw
200モーテルズ (フランク・ザッパ)
ヴァイルネス・ファッツ (ザ・レジデンツ)
フォービデン・ゾーン (オインゴ・ボインゴ)
上から順にドキュメンタリー、ストーリー系、ミュージカルに一応は分類できる。
どれも面白いのだが、アメリカの映画事典では「ストレンジ・フィルム」に分類されている。
92 ベストヒット名無しさん sage 2016/03/08(火) 20:27:36.48 ID:/ab2szK6
自称ワンランク上の映画監督ラス・メイヤーが1960〜70年代に撮った映画も音楽関係映画に入れてもいいかと思う
『ワイルド・パーティー』
70年代のカリフォルニアの音楽業界を背景に描かれる、セックス・ドラッグ・ロック・サイケデリックカルチャーに溢れたお馬鹿な映画だが
『ファスタープッシーキャット キル!キル!』と並んで
急に画面に漲る緊張感、人物を即物的に捉える描写、音と映像の外した感じのアナログなコラージュとか
60年代のゴダール映画(中国女、はなばなれに等)みたいで面白い
俺が生まれる遥か前だけど60年代ってやっぱり変な時代だったんだろうなと思う
142 ベストヒット名無しさん sage 2016/04/01(金) 21:05:02.52 ID:Bip5pCU0
『フィツカラルド』
アマゾンの奥地にオペラハウスを建てる夢にとりつかれた妄想狂のおっさんの物語。
河を遡りインディオの助けを借りて船を山越えさせる苦難の旅の中で
船上の主人公は蓄音機を持ち出し、オペラを大音量でジャングルに響かせる。
監督ヴェルナー・ヘルツォークは、これ以前に本作と同じ主演俳優で「アギーレ/神の怒り」を撮った時に
過酷な撮影環境に文句を言うスタッフたちを銃で脅して撮影を続行したという、マジキチである。 インタビューを読んだ影響でなにかしら読み返したけど
なるほど、メジャー誌だと書き直しが多いのがいやだったのか
(これまで見過ごしていた) >>416
リンク先、20年前の青山さんの記事を克明に覚えてるのがすごい
青山さんってなんで映画の本出さなかったんだろう
映画評論家の世界って、内情は全くわからないけど
派閥があったりギャラが安いなど大変な部分もあるのかな... 命日までひと月余りか
芥川は河童忌、太宰は桜桃忌だけど、青山は何?鬼畜忌?
直球すぎるし、村崎とも重なりそうだし・・・ 帰省して昔の雑誌を整理してたら出てきたよ
ちょうど30年前、1992年の春に公開された「ツイン・ピークス」の青山さんのレビュー
今は亡き情報誌『シティロード』1992年5月号より
https://i.imgur.com/iLAEEbf.jpg ありがとうございます 未読でした
探します 怖くて、す、凄い。 映画を見ていないから何とも言えないけど、女児から妊娠可能な「女」への移行という劇的な肉体的変容が
一種の通過儀礼として精神の変容をももたらすというのは、そりゃそうなんだろうし、その時、最も身近で
圧倒的な異性である父親が、急に生々しい「男」として意識されるのも間違いないんだろう。
でも「唯一確かなのはインセスト・タブーは遺伝子の問題じゃなく」って青山は書いてるけど、劣性遺伝で
潜在している不利な形質が発現しやすくなるのは遺伝子の問題そのものじゃないか。古代の王朝で畸形の報
告が皆無ったって、そもそも伝説半分みたいな時代の事だし、それこそタブーで隠されてた可能性ってのを
考えたことも無いのだろうか?実際、スペインのハプスブルグ家は近親交配の結果衰退したとみられてるん
だし、そこはツッコミたい。
ちなみに映画では、ローラっていう破滅した主人公は実際に父親との近親相姦の犠牲者なの?それとも、実
際には何もなかったんだけど、イメージの中の「父親的なるもの」を乗り越えることができずに、幻の罪悪
感やアンビバレントに引き裂かれてしまったのかな。機会があれば映画を見てみたい。
それと、天使が現れたのは祝福であり、ローラの死はあくまでも比喩的な死であって彼女は無事に大人の女
性になったというのが青山の解釈のようだけど、僕には「天使は助けてくれない。どこかに行ってしまった
から」っていうセリフから、「性」という役割を課される前のイノセントな少女時代の暗喩が「天使」であ
るように感じられる。それは少女時代からうまく脱皮できなかった女性の悲鳴のように感じられるけどね。
だから僕はこのレビューに、強引に論をつないででもローラを祝福の目で見ようとした、そうせずにはいら
れなかった青山の眼差しの底に、自身の救いや祝福を求める青山の姿が見えるような気がした。 シティロードのグロテスク感はわけがわからず呑まれてしまいすごかった...
>>421の論考を見ることでどうにか秩序が整いました
他の文章は時間をかけながら読みます 号泣 映画を語りながら、結局は「人間とは何か」っていう永遠のテーマを語っているような印象だね。
で、そのココロは何かというと、「人間は常に別の次元に可能性が開かれているオッカナイもん
なんだぞ、アンタもそうなんだぞ、忘れるな」って事なんだろうか。
ちょっと上で出てきた若き日のインタビューで言うところの「読者にパワーを与える」「血や肉
になる」っていうのが、そういう方向づけの事なんだろうか。その別次元の扉のカギとして、青
山は貪欲と言うか真摯というか、引き出しマニアというか、ドラッグでありオカルト・宗教であ
り、「健康」であり「悪趣味」であり精神分析なんかの学問の成果のつまみ食いだったんだろう
・・・っていう風にきれいにまとめられるのを青山は一番嫌うだろうね。“なんだか知らないけどス
ゴイ”ってもやもやウズウズ、当たり前の日常が居心地悪く感じるのが一番供養になるんだろうね。
例えは悪いけど、ニーチェや中沢新一が どうしても、きれいにまとめようとする習性から逃げられないので、無責任にブン投げることで
青山への敬意を表現した。 こんなところで利口ぶるのはウジ虫だけど、それでもまた書くけど、青山は映画を語りながら人間
を語り、人間を語るということは結局は自分を語っていたみたいに感じられる。大人とか俗世間と
かいう、一種の「穢れ」への強制参入という危機、秩序と平安という理想と野蛮なエネルギーとの
矛盾、そしてそれへの同化、善悪の保留と存在の露出、コピー社会に対する異形からの挑発・・・。
青山そのものじゃないか。
でもこの手の文章は、コツさえ掴んだら量産できるんだよ。僕が青山の事をわかったげに書くみた
いに。現に僕は上で書いたことを本当に心から思って書いたんじゃない。半分はウケを狙ったテク
ニックで小手先で書いた。青山もショーバイと割り切って小手先で量産し続けたら良かったのに。
しかし青山は小手先で量産するのを潔しとせずに、自分で書く文章の内容に誠実だったんだろう。
ここにあげられたものだけでこじつけるけど、'88年や'89年に書いたものの方がきれいにまとまっ
てて、'92年に書いたものの方が散らかっててブン投げぎみじゃないか。これはまるで、商品として
きれいに仕上げる事に興味を失い、自分の内面のざわめきに忠実であることを優先し始めた証拠の
ようだ。
・・・という風に、「青山は誠実」という結論に向けてちょっとテクニックを披露してみました。シティ
ロードのツインピークス評みたいに『青山を解釈するのはとても無駄な事なんだけど、自己矛盾と同
化しようとする青山の如く(?)、この文章を書く根拠、自己正当化が必要』と締めくくってオチを
つけるのもよくあるテクニックだよ。 青山さんのFP vol.80(1993.5)で『一度休刊した某情報誌』のギャラについて
"1ページ1万4千円程度"と書かれていました
青山さんのシティロードの文章は芸術的なうねりのようなものがすごかったので、
評論によって道しるべを与えていただき感謝です 484 名無しさん@恐縮です 2022/06/02(木) 18:43:46.19 ID:yVCssmKu0
>>400
エイリアンは人に愛を感じたか?
ってテーマは昔エロ系の雑誌でギーガーにインタビューして出てたエピソードなんだよなぁ。
ランバートのシーンが匂わせの一部以外カットされて、テーマも消えてしまったけれど。
493 sage 2022/06/02(木) 19:03:06.38 ID:E1WoJR1o0
>>484
それは知らなかった
インタビュアは誰だか覚えてる?
もしかして青山正明? うpいただいた別冊宝島などを購入しました ありがとうございます
映画評論というより青山さんの文章は毒々しく生々しいアートみたいです
>>430の解釈のおかげで安全に読み進めることができよかったです >>436
すまんね
ここにいる人は元東京公示の人のツイ見てる?
今は鍵かけたけど >>436 再読しやはりすごかったです
ところでシティロードに同様の映画評論ページはないかと探しましたが
見つけられず残念でした >>437
だいぶキてるなと思いながら見てる
クスリの後遺症なのかなんなのか糖質入ってる気もする >>305の写真のお二方は
おそらくこのスレに書き込んでるんだろうなぁ >>440
統失まではいかないでも確かに拗らせてるなと思う
正直捨てた奥さんの気持ちは分かる
今、仲よさげに絡んでる人達とある日突然揉めるんじゃないかって雰囲気がある wikipediaでは、本人のアカウントではないものや
違法著作権のものは、有志のどなたかがリンクから外されていました ここでの閉じたファンジン間の情報交換は好きだけど
努力して探して大枚はたいて購入している一読者としては、
twitterbotは遺憾 ナツメグでラリるという情報を信じてバカな俺は口内炎に1週間苦しめられた 青山氏の言葉のなかで規則正しい生活がハイをもたらすというのがあった
なるほどと思った まとめられてた。
鬼畜系ムックの金字塔『危ない1号』編集長の故・青山正明の部下が語る
90年代サブカルうちあけ話
「青山正明といってもいまの若い人たちは知らないと思うが、
1980〜1990年代にかけて、日本のサブカルチャーを牽引した、
断トツのカリスマにして帝王だった。ぼくはその青山の下で働いていた。
もう時効だし、部下で生きのびている人物といえば、ぼくくらいだから
(そしてもうじきぼくも青山の後を追うことになるだろうから)
ここに記念に書いておく」
togetter.com/li/1938060 読み途中ですが
青山さんって文章みてても、関係者のお話伺っても
いろいろ天然だ 危ない1号の第1巻が出た時の新卒社会人が今年50歳か
確か、ビデオ雑誌の1989年(平成元年)2月号の連載の冒頭で
「光明だか朝日だか分からないけど、とにかく新年あけましておめでとうございます」
とか書いていたのを思い出す。
同じ記事でケン・ラッセルの「マーラー」を凄く評価していたな >>453
出典です
ビデオ・ザ・ワールド Video City
1989.1 102p 「死体を積んで」レビュー ほんとに本出るのかな?青山の自宅まで行ったりしてたのは驚いたが ↑
懐かしいなオイ
煙草くわえさせて「直腸ガンの恐怖」とか、ふざけたキャプションつけてたな >>456
雪深い山奥で鬱々としてるよりはいいだろうと思って見守ってる
出たら買うつもり
東京オリンピックの小山田の件以降
鬼畜系を論じようみたいな雰囲気あるけど
ロフトプラスワンのイベントとかはなんか輪に入りたくないなって思う
なんでなのか自分でも上手く言えないけど 青山正明全仕事の未収録文献の編書なら高値でも買うけど
どなたかが叢書化していただけないものか 宮沢章夫 2008年の日記
ドゥシャン・マカヴェイエフという映画監督の作品が見たくてたまらない。以前、そのうちの一本を、
豪徳寺のレンタルショップで借りたことがあってそのでたらめさと、実験性に感心した覚えがあって心に残っている。
DVDも出ていないみたいだし、地道にレンタル落ちのビデオを探すしかないのか。
で、そのへんが、あの青山正明とかなり趣味があうらしく、『エルトポ』を撮ったアレハンドロ・ホドロフスキー監督だの、
クローネンバーグ監督、そして、マカヴェイエフ監督と、好きな映画の傾向が似ている。いやだよ、そんな人と一緒ってのが。 劇作家さんか。氷山の一角で、いろんな分野にファンがいそうだね 周作、森園さんがインタビューに答えたせいで興奮してるけど、インタビューの申し込みを断ると途端にディスり出すとか頭おかしい。
黒野とか虫塚はこいつに注意しないのかね? >>460
気持ちすごくわかります。黒野とか自分が青山さんの後継者とか語ってるけど本当かどうかかなり怪しい。
とにかく死人に口無しで好き勝手なこと言いそうで気持ちの悪い集まりって感じがします。あとこういうイベントで釣崎さんを呼ばないのも片手落ちな気がしますし。 実家でまた青山さんのレビューの切り抜きを見つけた
珍しく淡々と紹介するだけの記事だね
https://i.imgur.com/9S9g3Eh.jpg 「“愚かな現実逃避”ではなく、“人間が根源的に欲しているもの”への切なる願いが
生み出したものとみる」か、いい事言うねえ。
我々が、高度な知性を持ちながら俗世間への適応に目もくれず、常識的な価値を転
倒させ、悪やタブーの中に生命を跳躍させるような可能性を見出し、最後は自分自
身の存在に殉じるように見事に破滅して見せる、均衡を崩すことによって世界とい
う物語をスタートさせるトリックスターのような人間を「根源的に欲している」と
したら、青山は永遠に伝説だろうね。 こないだのシティロードですが、
セレクト主や>>421の解釈に影響を受けて楽しく過ごせた
青山氏がプロとしての方向性に舵を取る覚悟や迷いなどの、
さまざまな感情が含まれた評論ならぬ私小説、なかんじもしますた
一般人のネット等での自己表現に比べ、作家の露出というのは
教養や知見のカードをたくさん持っているから、文化として昇華される
悪口やくだらない話も青山さんが話すと面白いもんなあ 中田周作、今度はフォローバックしてくれなかったか村田らむを批判か。完全に頭おかしいな。 青山さんて高校は横須賀高なの?
もしかして栄光学園かな “Underground Magazine Archives”に、このスレの青山インタビューが転載されてるね。
マメだな、あそこは。頭が下がるよ。
でもどうせなら、伏字になってる所を補足した>>405も転載すればいいのに。 >>471
ご指摘ありがとう!
伏字を直しときました。 >>472
スゲー(笑)
僕は鬼畜系の事は良く知らないし、青山の文章もほんの少ししか読んでいない。
でも>>467で『悪やタブーの中に生命を跳躍させるような可能性を見出し』って
書いたように、内容はともかく、青山の姿勢自身は、偉大な作家や思想家に通じ
るものを感じる。
青山の文章は、生命という現象の原動力、善悪の感覚の根源、「私」とか「世界」
を成立させる根本原理、常にそんな「根源的なるもの」に触れようとしている真摯
さを感じる。インタビューで言ってた『読者の血となり肉となるもの』っていう、
青山が読者に与えたかったものはそこの感覚じゃないだろうか。
そしてそれは何のためかというと、僕はそこに青山自身も超えた、多数のランダム
な例外の中から万に一つの確率で進化という現象を生み続けてきた、生命自身の姿
を見るような気がする。鬼畜きどりの連中は、単にワルぶってるだけのマガイモン
やハタ迷惑なだけのバカが多いんじゃないかと想像するけど、鬼畜は青山の一面で
しかなくて(目立ったからそれで有名になったみたいだけど)、青山は何より求道
者だったと思う。
いつの時代も、人間を単なる駒や部品にしてしまおうとする“社会の要求”ってヤツ
と“人間の内面”っていうヤツとの戦いはあるだろうけど、内面の側に立とうとする
時、青山は守護神になってくれるんだろう。 2/16の新宿ロフトプラスワンのイベントで、
黒野忍さんほか登壇者に聞きたいことありますか?
黒野忍さんは
青山正明、村崎百郎の最期を知る数少ない人物で、
今まで公に出なかった裏話をたくさん持ってます。 >>474
いやいや園は来るんですか?
「死人に口なし」ビジネスはいつまでやるんですか?
混沌魔術でハゲやうつ病は治せないんですか? 虫塚さんは集めたりまとめたりが上手
今後イベント等でご活躍されるならば、収集の意義とそれらの
活用上の目的、社会的に見込める効果等の展望を述べた上で
ご本人の文章>引用という主従関係を明確にしていくとgood
身体をこわさないよ >>475
こないよー
あと鬼畜はもう儲からない
だからビジネスにならない
でも、検証は必要だと思う
誤解されやすいカルチャーだし、
関係者の多くがこの世から消え去っているから・・・
だから、些末なことでも関係者をかき集めて
記憶を掘り起こし、語り続けること
それが大事だと思っている。
じゃなければ、雲散霧消してしまう
>>476
アドバイスありがとうございます。
・収集の意義
・活用上の目的
・社会的に見込める効果
これって意外と見落としがちで、
集めてばっかじゃ、意味がないですよね。
このへん、きちんと説明していければと思います。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています