夏本番 猛暑日147地点、今年最多
日本経済新聞 2019/7/31 17:06

日本列島は31日、広い範囲で高気圧に覆われ各地で今年一番の暑さとなった。気象庁によると全国926観測地点のうち、777地点が午後5時現在で30度以上の真夏日を観測。うち147地点は35度以上の猛暑日で、今年最多となった。厳しい暑さは向こう1週間ほど続く見通しで、同庁は健康管理や農作物への影響に注意を呼びかけた。

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強い日差しの中を歩く人たち(31日、東京都千代田区)
気象庁によると、岐阜県多治見市で37.7度、栃木県佐野市で37.4度、岐阜市で37.3度を観測した。名古屋市は36.8度、大阪市は35.4度、東京都心と福岡市は34.6度だった。北海道北斗市が統計開始以降で最高となる33.6度を記録。356地点が午後5時現在で今年の最高気温を観測した。
31日は東北北部が梅雨明けしたとみられ、梅雨がない北海道を除いて全国で梅雨が明けた。気象情報会社のウェザーニューズ(千葉市)によると、8月上旬は猛暑が続き、お盆期間にはやや暑さが和らぐが、8月末〜9月上旬に再び太平洋高気圧の勢力が強まり、厳しい暑さになると予想される。
8月上旬と9月上旬は、フィリピン近海の「対流活動」が活発になる見通し。この海域で発生した上昇気流が、北側にある日本付近で下降気流となって高気圧の勢力を強め、よく晴れて強い日差しをもたらす。一方、8月中旬から下旬の前半は対流活動が落ち着き、平年並みの暑さになるとみられる。
熱中症のリスクは高まっている。急激に気温が上昇したが、体が暑さに慣れていないためだ。気象庁は31日、北日本で8月4日、東日本で同5日、西日本で同7日ごろにかけて猛暑日となるところがあるとして、高温に関する気象情報を出して注意を呼びかけた。
熱中症を防ぐため、室内ではエアコンを推奨される「室温28度」の設定にこだわらず、積極的に使うことが求められる。屋外では日差しを遮ったり、活動の際に小まめな水分や塩分の補給を心掛けたりといった注意が必要となる。