ttp://smgnet.org/china-organ-transplant/

1.異常に短い待機時間

「最短では数時間」

 現代医学の常識では考えらないことが、中国移植医療の現場では起きています。

 中国での不法な臓器移植の実態を調査している中国臓器収奪リサーチセンター(本部・ニューヨーク)によれば、
中国の病院で臓器移植の手術を受ける患者の待機時間は平均で1〜4週間。最短では数時間で適合臓器が見つかることもあるそうです。

 これは世界の移植医学の常識からは考えられない短さです。ドナー登録制度が確立した世界最大の移植大国であるアメリカでさえ、
心臓なら8ヶ月、肝臓なら2年2ヵ月、腎臓では3年1ヵ月の平均待機時間を要します。

その上、移植手術に求められる血液型と細胞の組織型の同時一致がみられる割合は、血縁者以外では6.5%と、
非常に低確率です。だからこそ、およそ8000万人のドナー登録を抱えるアメリカですら、適合臓器が見つかるまで
上記のような相当の待機時間が必要になってくるのです。

 ところが、中国に行けば通常、1週間から4週間で適合する臓器が見つかるというのです。
天津の東方臓器移植センターはかつて自身のウエブサイトで、「肝臓移植の平均待ち時間は2週間」と発表していました。
あるいは、第2軍医大学上海長征病院の肝臓移植申請書には以前、「肝臓移植の平均待ち時間は1週間」と書かれていました。
また、中国の肝臓移植専門機関の発表では、2005年と2006年に実施された肝移植の26.6%が臓器を数日ないし数時間で調達する緊急手術でした。

 なぜ中国でのみ、このように世界常識を覆す迅速な移植手術が可能なのか?
中国には、需要があれば直ちにそれに応えられる大量の臓器ストックがあるからだ――としか考えられません。

 しかし、臓器は冷凍保存が出来ません。与え手(ドナー)から摘出された臓器は、直ちに受け手(患者=レシピエント)の体内に移植する必要があります。
通常、腎臓は12〜24時間、肝臓は12時間、心臓は4〜6時間以内に移植しなければ臓器として機能しません。
つまり、家族間など双方の合意の上で行われる生体移植の場合を除けば、事故等で急死したまだ活動中の臓器以外、移植手術には使えないのです。

 これの意味するところは、明白です。中国の移植用臓器は生きたまま大量に保存されている――ということです。しかし、一体どうやって……?