日経平均 15,309.21 (+357.19)
NYダウ(終値) 17,400.75 (-610.32)
ドル/円 101.60-101.62


◇東証大引け、反発 政府・日銀会合で政策期待、医薬品など高い

27日の東京株式市場で日経平均株価は反発し、前週末比357円19銭(2.39%)高の1万5309円21銭で終えた。
英国の欧州連合(EU)離脱に伴う金融市場の混乱を避けるため、各国が政策対応に動くとの期待が株価を支えた。
24日の大幅安からの反発に伴い、価格変動リスクを回避するためのヘッジ売りの買い戻しも入った。

政府と日銀は朝方に緊急会合を開き、金融市場の安定へ流動性確保などを確認した。
緊急会合に出席した安倍晋三首相は日銀と連携して金融市場の動きを注視するよう指示した。
機動的な政策対応への期待が日本株への買いを誘った。

株式相場の戻りを見込んだ買いは、医薬品や通信、食料品といった景気動向に業績が左右されにくい「ディフェンシブ銘柄」に向かった。
英国のEU離脱が世界経済の成長鈍化につながるとの懸念は根強く、金融市場の混乱が続くとのリスクはくすぶったままだった。
このため銀行や証券などの金融株は総じて売られた。三菱UFJや野村は続落した。

JPX日経インデックス400は反発した。終値は前週末比197.29ポイント(1.82%)高の1万1066.48だった。
東証株価指数(TOPIX)も反発し、21.28ポイント(1.77%)高の1225.76で終えた。

東証1部の売買代金は概算で2兆3094億円だった。売買高は22億8285万株だった。
東証1部の値上がり銘柄数は1570と全体の約8割を占めた。値下がりは335、変わらずは59銘柄だった。

2016年12月期に200億円超の特別利益を計上する見込みと発表したキリンHDが大幅高となった。
アステラスと大塚HDが大きく上昇した。NTTとKDDIも買われた。味の素と東エレクの上げも目立った。
一方、円高や欧州販売の先行き不透明感からマツダが大幅に下落した。欧州で事業展開する富士通や日立も大幅安だった。
野村と大和の下げも目立った。

東証2部株価指数は反発した。象印とアートSHDが上げ、ラオックスと朝日インテクが下げた。