神奈川新聞・今日付25面より

等々力陸上競技場で川崎市
フロンターレのJ1昇格 施設命名権に熱

 川崎市は、等々力陸上競技場(川崎市中原区)が抱える年間9000万円の赤字に対する
負担軽減策として、施設命名権(ネーミングライツ)の導入を検討している。実現には
クリアすべき議題が少なくないが、競技場をホームとするサッカーJリーグの
川崎フロンターレが5年ぶりに1部(J1)昇格を決めたことで、一歩前進した格好。
来季の成績次第では実現に弾みがつく可能性もあり、市の応援には一段と熱が入る。

(以下要略)
・川崎市が命名権の検討を始めたのは、2003年7月の市議会で、横浜市が命名権の契約先を
 募集したことに関連して質問が出たことがきっかけ。
・阿部孝夫市長は「議題はあるが、検討を進めたい」と前向きに答弁。
・大分県が、大分トリニータのホーム、「大分スタジアム」(ビッグアイ)の命名権を1億円で
 募集したが、応募期間に名乗り出た企業はなく、同県は「募集を続けるが、値下げも考えている」という。
・等々力は、施設の老朽化が指摘され、「等々力を見る企業の目は厳しいのはないか」
 (川崎市公園管理課)が実情。
・J1昇格でテレビなどでのフロンターレや競技場の露出度は飛躍的にアップしそう。
 観客の増加も確実視される。これに成績が伴えば企業にも命名権をPRしやすい。
・市は「命名権導入は負担軽減策として魅力的。企業という相手のあることではあるが、
 十分に検討していきたい」と話す。