フィギュア羽生結弦さん、鎮魂のアイスショー 地元宮城で今年も開幕
3/8(金) 19:18配信 毎日新聞

https://news.yahoo.co.jp/articles/b193f60948b58662ba62fdf1220968687df7ce43

 フィギュアスケート男子でオリンピック2連覇を果たしたプロスケーター、羽生結弦さん(29)が座長を務めるアイスショーが8日、宮城県利府町のセキスイハイムスーパーアリーナで開幕した。国内外で活躍するスケーターに加え、元宝塚歌劇団トップスターで女優の大地真央さんが特別ゲストとして出演した。

 「羽生結弦 notte stellata(ノッテ・ステラータ)2024」と名付けられたショーは、イタリア語で「満天の星」や「星降る夜」を意味する。競技者時代の羽生さんがエキシビションで披露してきた代表曲の一つで、この日も冒頭で情感たっぷりに滑った。

 仙台市出身の羽生さんは、東日本大震災が起きた2011年3月11日の夜、避難所でふと空を見上げると、停電の暗闇に美しい満天の星が広がり、絶望感を抱いていた中で希望の光を感じたという。昨年に続いて震災の時期に地元・宮城で開催し、被災地を照らすように「希望」の演目が次々と氷上で表現された。

 ショー中盤の羽生さんと大地さんとのコラボレーションでは、カンタータ「カルミナ・ブラーナ」を大型スクリーンに映し出された映像を背景に熱演。華麗なトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を着氷するなどして観客を沸かせた。

 ショーは10日までの3日間。羽生さんは「皆さんに、祈りと応援と希望、そして困難に立ち向かう勇気を、それぞれのスケーターがそれぞれのプログラムの中で表現したいと思います」と語った。【倉沢仁志】