羽生結弦さん「魂込めて」12曲 ノーミス「破滅」に「達成感」 単独ツアー完走も進化の途中 2/20(火) 6:00配信 スポーツ報知
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 フィギュアスケート男子で2014年ソチ、18年平昌五輪を連覇したプロスケーターの羽生結弦さん(29)の初の単独ツアー公演「Yuzuru Hanyu ICE STORY 2nd “RE_PRAY” TOUR」が19日、横浜・ぴあアリーナMMで千秋楽を迎えた。昨年11月に始まったワンマンショー全6公演を完走。満席の7000人を前に約2時間半、アンコールを含む12演目を熱演した。

 立っているのもやっとだった。このツアーにかける思いが、羽生結弦を強くした。「もうすっからかんなので。出し切ったって思えます。今日もここに、魂を込めて滑りを置いてきました」。7000人のスタンディングオベーションをリンクから見上げた。うれしさと寂しさに包まれた。時折言葉を詰まらせながら、初のツアーを万感の表情で終えた。

 前半の最後に「破滅への使者」を初めてノーミスで滑りきった。サルコーとトウループの単発の4回転、4回転トウループからの5連続、3回転半2本を含む、試合さながらの高難度構成を完遂。歓声に包まれながら「自分がやってきたことが正しかったって思える瞬間」をかみしめた。Adoの「阿修羅ちゃん」はダンスで、「いつか終わる夢」はスケーティングで見せ、「MEGALOVANIA」はスピンだけで魅了した。

 1月の佐賀公演での内容に納得がいかなかった。この1か月、競技者時代以上にストイックに自分を追い込んできた。1日6時間超をイメージトレーニングや筋トレに費やした。「達成感がある。自分のなかでオリンピック(で金メダルを)取ったな、ぐらいの勢いで練習してこられた。まだまだ構成を上げられると思うし、もっと強くなれる」。約2時間の本編、ミス一つない完璧なショーをやり遂げた。そこには、プロスケーターとしての進化の証明があった。

(高木 恵)

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