羽生
たとえば、速度だけを競う競技だったら、コースはほとんど一定ですし、反復して、比較して、集中することができる。もちろん、そういう競技ならではの、要素の少ない難しさというのはあると思うんですが。でも、1日の5時間とか6時間をそこにずっとかけられるんですね。それに対して、フィギュアスケートというのは、たとえばジャンプにしても6種類あって、そのジャンプを、フリープログラムだったら7回跳ばなきゃいけない。最低でも7本分の練習をしなきゃいけない。その時点で、もう種類が多すぎて、わけがわからないですよね。

糸井
そうなんでしょうね。