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だが、かねてより新リンク開設を訴えてきた仙台市議の佐藤正昭氏(自民党)はこう語る。

「70億円もの税金が投入される以上、新リンクは羽生さんではなく市民のものです。1人のスター選手も大事だけれど、競技人口の裾野を広げるのも大事。その機会が失われると危惧しています」
市は「経済波及効果は十分見込める」

 異論噴出の70億円「羽生リンク」。仙台市に開設の理由と利用方針を尋ねると、こう回答した。

「羽生さんを始め、フィギュア関係の練習環境が厳しいという声が上がっており、(新リンク開設は)それを踏まえたもの。トップレベルの選手が貸し切りで練習できます。新リンクは(一般市民がショーなどを)観るための施設になると思います。一定の指定管理料がかかっても、経済波及効果は十分見込めると考えています」

 羽生の事務所にも見解を求めたところ、

「(新リンクの利用方針には)意向を申し上げる立場ではありません」

 では、宮城県のスケート関係者を束ねる県スケート連盟会長はどう考えるのか。「週刊文春」記者が尋ねると――。

 1月9日(火)12時配信の「 週刊文春 電子版 」ならびに10日(水)発売の「週刊文春」では、県スケート連盟会長が記者に語った新リンクへの違和感や、連盟と羽生の間に生じたもう1つの「すれ違い」、連盟関係者を落胆させた羽生親子の言動などについて詳報している。

「週刊文春」編集部/週刊文春 2024年1月18日号