球場に頻繁に出入りする要注意人物として、日本野球機構(NPB)から“手配書”を12球団に回されていた元暴力団組長が、
逮捕されていたことが18日に明らかになった。8月に巨人が別の元暴力団員から脅迫電話を受けた騒動との
関連も注目されており、球界周辺は騒然としている。
警視庁に逮捕されたのは指定暴力団住吉会系の元組長、井上忍容疑者(44)。今春に東京・六本木の飲食店で、
ホステスの女性の顔に氷を投げてケガをさせた疑い。
逮捕容疑とNPBの手配書に直接の関係はないが、井上容疑者は数年前から身分を隠して球界に人脈を広げていた。
NPBの調査によると8球団約30選手(引退した選手含む)らと接触。関係者用の入場パスを発行してもらい、
試合前練習中のグラウンドなど球場にも頻繁に出入りしていた。
事態を把握したNPBは井上容疑者に6月16日付で内容証明書を送付。入場券の販売と12球団全球場への
出入りを拒否する旨を通告し、選手と接触しないよう求めた。各球団にも注意喚起がなされ、同容疑者の実名、
携帯電話番号などが明記された顔写真付きの“手配書”がロッカールームなどに掲出された。
また、井上容疑者と交際して選手との橋渡し役を務めたとして、NPBは巨人OBの橋本清氏に対しても、
選手と接触しないよう要請していた。
井上容疑者をめぐっては、今年8月11日に別のトラブルもあった。井上容疑者の関係者を名乗る男性から