少年野球の練習のため公園を無断で利用したことをとがめられ、
名古屋市の職員を殴ったとして
チームを運営する会社の男が公務執行妨害の疑いで逮捕された。
男は使用届けを出しておらず、「子どもの健全育成に
名古屋市は協力すべきだ」などと供述しているという。

逮捕されたのは、名古屋市で少年野球チームを運営する
「ユメノベースボールクラブ」の社員・長谷川賢志容疑者(26)。
警察の調べによると、長谷川容疑者は先月11日、名古屋市港土木事務所で公園の無断利用について応対していた56歳の所長など3人に対し
シャツをつかんで引き破ったり、腹を殴るなどの暴行を加えた疑い。

犯行前日に港区内の野球場で料金を支払わず、無断で少年野球の練習をさせていたことから土木事務所が指導を行っていた。
警察の調べに対し長谷川容疑者は
シャツをつかんだことは認めているものの「殴ってはいない」などと容疑を一部否認しているという。この少年野球チームを経営する
(株)シッククリエーション社長の宇佐美正晴氏(44)は「口論から暴力を振るったことは本人も反省している。
球場の使用については話し合いを続けていた。無許可でやっていたわけではない。今は使用料を払っている」と話している。

この会社は平成18年に少年野球チームのフランチャイズ展開を目的として設立。中部地区以外にも
関東・関西・広島など全国にフランチャイズ展開している。
名古屋市緑地管理課によると、同社は2006年から、市内7区の公園や野球場で、
事前の許可が必要なのに一度も申請せず無断利用を繰り返していた。指導するたびに、
同社側から「あくまでも自由使用だ」と回答があったという。

名古屋市は「今後、ユメノベースボールクラブから正式な申請があっても許可しない。
同社が展開している全国自治体にも今回の情報を通達し、同様の処置をよびかける」と話している。