>>87-88のつづき


一方、負傷したゼミ生もいる。報道で「命に別条なし」と流れたことに尾木氏は怒りを感じたという。

「あの表現はやめてほしい。(病院に)行ったら面会謝絶で会えない子が3人もいる。治っても、その後の人生は地獄。
別世界になる。“命に別条なし”と聞くと(無事だという意味で)安心してしまう。しかし(暴れないように)睡眠薬を飲まされ、
わざと意識が戻らないようにされている子もいる。重傷のひと言。その子が背負っていくものを考えたら、たまらない」

 また、面会できる状態にあっても、母親が、あえて父親とわが子を会わせないことがあったという。

「お父さんでさえ会わせてもらっていない女の子がいる。お母さんが会わせない。可愛い子だったからでしょう。僕も会わせてもらえなかった」

 尾木氏の怒りが鎮まることはなかった。

取材・文/渋井哲也

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160127-00023199-jprime-soci