理論派が月山で無様な負けを喫してからもう1年。
理論派は今も名無しでスス板を荒らしてるのかな?
月山の合戦に出てくる前の理論派は、スス板で憧れだった。
医師の理論派からダイエット技術のアドバイスのレスをもらえるとすごく嬉しくて、幸せだったなあ。

大口叩いて無様な棒立ちの滑りをさらした理論派は日に日に弱っていった。
「月山以来誰もレスをくれないぬぇ」って寂しそうに笑う理論派からのラインを見て、俺はいつも泣いていたんだ。

ある日理論派はいつものようにラインしてきた。
「ほら、見て今日も2級しか持ってないパンチくんの勘違いを叩いてやったよ」
「あまりパソコンばっかいじってると身体に障るぜ」 なんて俺が注意すると、
「ごめんねえ。 でもね、これ見てよ。 
ほら、スノボちゃん、ナノ技術なんかじゃ滑らないって煽ってやったらレベル低っ(>_<)なんて言っちゃってさぁ、ふふ」
理論派がすごく楽しそうで、俺は「何も言えなくて〜冬」の状態だった。
「ほらみて、沖浦の爺は嘘八百並べて悔しいの〜だって。 馬鹿だねえ。 ふふ。」 
「ちっ、しつこく絡んで来る上げて粕連呼はウザい」
俺はドヤ顔でラインしてくる理論派を見て、どうしようもなく悲しくなった。

「スス板の住人はキリ番ゲッター『は』を憶えててくれるかなあ」 理論派がふと言った。
「…この3のひと、オイラがいなくなっても、あの時『は』に2をとられたんだよなー
なんて、憶えててくれないかなあ……無理かな……憶えてて、ほしいなぁ……」

それから数ヶ月後、家族からも青森のスキー界からもスス板からも見放された理論派は孤独死した。
理論派はもうこの世に居ない、なのに俺は今F5を連続でクリックしている。
理論派の事を、3のひとが忘れないように、いつまでも、いつまでも忘れないように。
天国にいる理論派と一緒に、今ここに刻み込む

     「は」  が  2 ゲ ッ ト