志賀高原を訪れスキーを楽しんでいた中国人男性が、滑落した日本人女性を救助した。
男性はその結果、遭難して一晩雪山で過ごし、駆け付けた救援隊に助けられた。中国メディアは18日、両国友好を印象づける逸話として詳しく報じた。
 18日付の北京青年報によると、13日午後、志賀高原の横手山でスキーをしていた李中大さん(64)=中国黒竜江省大慶市=が、コース脇の斜面下で助けを呼ぶ高齢の女性を救助。
散乱したスキー板や眼鏡などを拾って渡した後、女性を別の日本人に引き渡した。
ただ、李さん自身は自力でコースに戻ろうとしたが迷い、携帯電話の電波も届かなくなり遭難した。
 李さんは大木の空洞で一晩眠らず過ごし、保温のため2時間ごとに体を動かしたという。14日昼に助け出された際、軽い凍傷を負っていた。
 帰国した李さんは新華社通信に「日本の積極的な救援に感謝する」とコメント。在日本中国大使館は「勇敢な行動は称賛に値するが、旅行者は自身の安全にも注意して」と呼び掛けている。