足草探訪記
12月某日
さいきんカメラを買いまして。一眼レフ、それも初心者風情が小生意気な程度の性能は確実に具えるソイツをば引っ提げて、写真撮影を新たな趣味としけこもうと思い立ったわけです。

師走の街。昨今の逼迫した状況下であっても、賑わいを見せております。
特に公園なんかは皆が密になりにくいのでは、と踏むからでしょうか、新鮮な外気を求める人々の群れがそこには儘あるのです。

私は公園でカメラを取り出し、冬の木立や澄んだ空、かわいらしい植物や野鳥に、気の赴くままに焦点を定め、シャッターを切り続けてゆくわけです。

乾いて冷えた冬の空気に、シャッター音はよく似合います。自ずと私の撮影のリズムも軽妙に、軽やかになっていくようで、興に乗ってはついつい時間も忘れてしまう、これぞまさにカメラの愉しみ、といったところなのでしょうか。

さて、先述の訪問者。公園の広々とした様子に賑やかさを加える、大切な風景の一部です。
にこやかに屋外ライフを楽しむ人々の様子もまた、紛うことなき私の切り抜く自然の一部なのであり、写真を最後的に完成させるのは、結局は人、といっても過言ではありません。
カシャリカシャリ。

一通りカメラを堪能したあとその出来をチェックすること。当然これが次段階のカメラの醍醐味というやつでありましょう。
夢中で撮った写真を見ると、特に公園の女性たちはおしなべてキラキラした笑みを湛え、この都会のオアシスを彩っていることがよくわかります。
そして、更によく見ると…もっというと足許のあたりを拡大して凝視してみると……わりと酷使した汚いブーシやスニーカーを履いている姉さんたちがなんとも多いという事実もわかるではあ〜りませんか!ハァハァ!あのタイツ、足汗と中敷きの臭気にまみれベッショベショに汚臭を熟成させてそう!ひょえ〜〜!!

あくまでも私は、全体的な冬の自然の息遣いの一瞬を切り抜いているだけなんですが、副産物としてくっさそうなあんよのお姉さんたちがスナップに収まってしまうこのディレンマ!
自然と景色を愛でたいのに、ついついおっ勃っちまう我が愚息!!
いや〜ん、今週末はどこの冬景色と洒落こもうかしら!今の今から、エレクチオンがとまらない!!!

私の探訪は、まだ始まりさえ告げていないのでした。