祖母殺害の罪 起訴内容認める
09月09日 15時51分

去年10月、神戸市の住宅で介護していた90歳の祖母を殺害したとして、殺人の罪に問われている22歳の孫の裁判が神戸地方裁判所で始まり、起訴された内容を認めました。

元幼稚園教諭、松原朱音被告(22)は、去年10月、祖母の愛子さん(当時90)と2人で暮らしていた神戸市須磨区の住宅で、介護していた愛子さんの鼻や口をタオルでふさぎ殺害したとして殺人の罪に問われています。
神戸地方裁判所で開かれた9日の初公判で、松原被告は「間違いありません」と起訴された内容を認めました。
検察は冒頭陳述で「被告は去年4月に就職し、その翌月から介護のために同居を始めた。仕事でも悩み、夜間の介護にストレスを感じていた。求めに応じて体を拭いていた際、祖母の言動に激しい怒りを覚え、だまらせたいと思った」と事件のいきさつを指摘しました。
一方、被告側は「子どものころに母と死別し、祖父母に引き取られたが、祖母にきつく当たられて2度、自殺を図ったことがある」と説明したうえで、「介護のため夜も眠れず、祖母に暴力を受けたり、ののしられたりすることもあった。親族に助けを求めたが取り合ってもらえず、犯行時は睡眠不足や適応障害で心神耗弱の状態だった」などと述べて、情状酌量を求めました。
裁判は今月15日に結審し、判決は今月18日に言い渡される予定です。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/20200909/2020009780.html