「潮吹きとは、尿失禁である」との見解を発表していたが、最新研究によってようやく神秘の扉が開いてきた。潮吹きは「女性の射精」という学説が登場したのだ。

 男性の射精は、前立腺液などに精子がまざったものが精液として放出されるもの。女性の潮吹きも、精子がまざっていないだけで、前立腺液に相当する分泌液が尿道を介して噴出したものだという。
つまり、潮吹きは女性の「射精」に等しいということだ。倉敷成人病センター・泌尿器科医師の佐古智子氏が解説する。

「潮は愛液と勘違いされやすいのですが、そもそも愛液は膣壁から汗のように分泌されるもの。潮は尿道から出ることがわかっていますから、愛液ではありません。
尿道から出るなら尿ではないかとの説も根強くありましたが、潮の成分と尿の成分とは全く異なっているというデータがあります。女性にも男性の前立腺に相当するものがあり、そこから分泌された液が、男性の射精に近い形で放出されると考えられるのです」

 女性は前立腺を持たないが、それに相当する器官から「潮」が分泌されているというのである。
「男性の前立腺に当たるのは、女性のスキーン腺という器官です。

このスキーン腺からの分泌液が潮と考えられており、分泌液からは、男性の前立腺液と同じ酵素が見つかっています。スキーン腺の分泌液がすなわち潮というのが今、性科学の分野で主流になってきている考え方です。

 ただし、スキーン腺は医学の解剖の教科書にも載っていない器官で、万人にあるものなのか、どういう働きをするものなのかはいまだに不明確です」