近親交配(相姦)の危険性について
近親交配をすると一般的な交配に比べて異常児の出生確立はどれくらい高くなりますか?

. まず最初に、ここはヒトのカテゴリーなのであくまでもヒトにおける近親者同士の間に生まれた子についてのお話として進めたいと思います、

まず、カテゴリマスターさんの引用されたお答えは純粋に数学的な確率論を前提にしたモノですが…、

そもそも前提条件に根本的な誤りがあります。

優性vs劣性→正常遺伝子vs異常遺伝子であるかのように書いていますが、これは完全な間違いです。

優性がよいことで、劣性がわるいことではありません。
最近では「顕性遺伝」「潜性遺伝」と呼び替えようといった動きもありますが、いちばんわかりやすく説明すれば

血液型のA型やB型は顕性であって、O型は潜性であると考えるとよいでしょう。

誰もA型やB型の血液が優れていてO型は劣っているなんて考えませんよね、あくまで遺伝の際にオモテに出てくるかウラに隠れているか、といった違いでしかありません。

誰もA型の子は正常で、O型の子は異常だなんて言いません。

劣性遺伝は数が少ないのではなくオモテに現れにくいだけです。

表現型としてはA型75%でO型25%ということですがこれは、決して25%の子つまりO型が異常であるわけではありません。

そして、なんらか遺伝性疾患の原因となるのは決して劣性遺伝というわけではありません。
ほとんどの遺伝性疾患は複数の遺伝子が関わっており、また両親ともに異常のある遺伝子をもたない突然変異による発症が大部分であることも明らかになっています。

実際にヒトの近親婚で生まれた子に、なんらか遺伝性の先天性疾患をもつ子が生まれる確率をあてはまる数式などないということです。

ヨーロッパ王室における血友病が、まるで近親婚が原因で蔓延したかのように喧伝されたのも、この一部の遺伝性疾患の特徴を利用して近親相姦は邪淫の業であると、わかりやすい理由をつけて当時流行の優生学を広めるため利用されたものです。