「まだ子供です!」と母に子供扱いされる14歳娘。だが妊娠発覚…娘は診察室でメール打ち始め…医者が語る「今時の子供」

・「お母さん、この子14歳なんですから。私はこの子とお話ししたい。さぁ、あなた、自分の症状くらい
 ちゃんと自分で言いなさい」
 14歳の少女に対する質問に母親がすべて答えてしまうので、母親を遮って子供に向かい合う。
 一向にらちがあかないので、腹部の触診を終えて検査に行っていただく事にした。
 「おしっこの検査と血液検査をさせてくださいね」 少女と母親は診察室を出て行った。
 ナースのYちゃんが耳打ちする。「先生、やっといた方がいいです」
 私はアドバイスに従い検査室に内線電話して、緊急検査項目を一つ追加してもらった。
 「でたでたでたでたでたでた!」 妊娠反応陽性。 私は肩を落とした。

 「Yちゃん、本人だけ診察室に呼んでよ」
 部屋に入ってきた少女の顔を見ると私はひどく気まずかった。何もしゃべらない相手にどう説明するのか?
 「あのね、○○さん。生理、順調に来ていたかな? 最後はいつだったかな?」
 少女はものすごくいやそうな顔をする。なんでそんなことを聞くんだ?と明らかに抗議の意味を含めてにらみつけられた。
 「検査したら、妊娠しているみたいなんだけど、身に覚えある、よ、ね?胃腸が悪いんじゃなくてつわりだと思う」
 「うっそ? まじ? やっば!」 少女の声を初めて聞いた。
 「いずれにせよ、これから産婦人科で診てもらわなくちゃいけないんだけど、だからお母さんに話をしなくちゃ
 いけないんだけど、いいかな? 私からお母さんに話をしましょうか? それとも自分でお母さんに言う?」
 しばらく時間がたったが少女はまた答えない。
 「とりあえず、お母さんに話をしないとね。先生から話をしていいかな?」
 「勝手にすれば!!」
 少女が怒ってどなった。その後、貧乏ゆすりをしていらいらして、携帯電話を取りだして何やらメールをし出す。
 体は十分に大人になっても、心の成長が追いついていない。今時の子供…。(抜粋)
 http://www.asahi.com/health/sanada/TKY200907270301.html