今まで散々苦労をかけ、あまり意味のない専門学校や詐欺じみたレッスンなどに黙って高額の費用を払ってくれた両親。周りが認めてくれなくても最後まで自分を信じてくれた両親。もう二人とも、あなたを育てるのが精一杯で、貯金も尽き、心身共に老いているのです。
入院費用のひとつくらい、もう立派な大人であるあなたが喜んで支払うのは当然のことと言えます。
ところが。あなたには貯金がありません。仕方なく、中高大学と堅実に公立に通いなんとか就職した弟が支払うことになりました。
そして入院した親には毎日見舞って世話をしなければならないのですが、あなたはアルバイトを休んでしまうと、その月の生活はおろか職も失ってしまうことになります。あなたの代わりの(そしてあなたより体力もある)若い労働力なんて腐るほどいるのですから。
これも、社会的地位や会社からの手当てもある弟が担当することになりました。
結局あなたは親の墓石にさえ、一銭も出すことはできないのです。
40代。夢を追い続け現実との対話を怠ってきたあなたには一体何が残るのでしょうか?
もう今更修正なんてできないのです。
あなたを思って厳しい言葉をぶつけてくれた人はたくさんいました。せめて何故、そのときに気がつかなかったのでしょう?あなたはあろうことか、そんな人たちを「夢の一つも見れない余裕のない大人たち」などと見下してきました。
今、本当に余裕がないのはどちらでしょう?