旧海軍戦史に詳しく、韓国語堪能…流出の航海士

 尖閣諸島沖の中国漁船衝突を巡る映像流出事件──
 「口数が少なく、何を考えているのかわからない」「実直な性格で部下に厳しく接する面もあった」──

 第5管区海上保安本部の関係者がこう評する主任航海士は、富山商船高専(現・富山高専)を卒業後、1998年に
海上保安官として採用され、徳島海上保安部や姫路海保など5管の管内で乗船任務に就いてきた。

 海上保安庁には全12種の階級があり、主任航海士は下から4番目の「3等海上保安正」。
 出先の海上保安部では係長クラスだ。
 乗組員10人の巡視艇「うらなみ」では船長、機関長に次ぐ地位で、巡視艇の航路や速度を考えて、操舵などを行う。