さくらはしっかりと、小狼をお姫様だっこしていた。

「う、うわあぁぁっ!は、早く降ろせっ!」
「ほえっ!は、はいっ!」
パニックで手を放すさくら、当然小狼の体は地面にどさっ、と落ちる。
「ほえぇぇぇっ、ご、ごめんなさいっ!!」
「いたたたた・・・いきなり放す奴があるかっ!」
「いい絵が撮れましたわ。」
二人の苦笑いの横で、知世が満面の笑みを浮かべている。
「そのビデオ、ダビングして小僧の実家に送ったれや。」
「まぁ、それは名案ですわ♪」
「や、やめろ!それ寄こせっ!」
こんなのをもし苺鈴が見たらまた事態がややこしくなる、慌てて知世を追いかけようとする小狼を、
背後からはがい締めにするケロ。
それを笑顔で見ているさくら、その横に瑞樹先生が並ぶ。

「どう、クロウとは会えた?」
「はいっ!」