ドイツでは裁判が職権主義ですので,当事者主義とは
裁判官と参審員の関係,参加のあり方はまた違ってくる
かもしれません。
運用によっても評価は大きく異なってくるでしょう。日本の
裁判員は,任期もなく,個別の事件に参加してもらう方式
であり,「飾り物」という評価をよしとするような発想ははあ
りえないでしょうね。
今のところ私は裁判員制度が失敗するというビジョンが描
けていません。導入段階でのゴタゴタは別として,どんな
裁判がなされたら失敗に終わるだろうか,というのが具体的
に想定できないんですよね。あるいは結果ではなく,多くの
実際の裁判員が参加することに意義を見いだせなかった場
合に制度としては終わりを迎えることになるのでしょうか。