猫の日は過ぎたがシャミセンのこういう会話好き

「私にはキミたちがなぜ驚いているのかが解らない
 確かに私はキミにとってヒトの言葉に聞こえるかのような音を出しているのかもしれん
 だとすれば、何をもってキミは私が言葉通りの意味をこめた発声をしているのだと確認するのか」

「そりゃあれだ。ちゃんと俺の問いかけに答えているからだ」

「私が発している音声が、たまたま偶然にもキミの質問に対する応答に合致しているだけかもしれないではないか」

「そんなのがまかり通れば、人間同士でも会話が成立していないことになるじゃねえか」

「まったくその通りだ。あたかも会話しているかのような行為を働いていたとして、
それが正しい意思伝達をおこなっているかどうかなど、誰にも解らないのだ」