香君 上 西から来た少女 文藝春秋 (2022/3/24)
遥か昔、神郷からもたらされたという奇跡の稲、オアレ稲。ウマール人はこの稲をもちいて帝国を作り上げた。この奇跡の稲をもたらし、香りで万象を知るという活神
〈香君〉の庇護のもと、帝国は発展を続けてきたが、あるとき、オアレ稲に虫害が発生してしまう。
時を同じくして、ひとりの少女が帝都にやってきた。人並外れた嗅覚をもつ少女アイシャは、やがて、オアレ稲に秘められた謎と向き合っていくことになる。

香君 下 遥かな道 文藝春秋 (2022/3/24)
「飢えの雲、天を覆い、地は枯れ果て、人の口に入るものなし」――かつて皇祖が口にしたというその言葉が現実のものとなり、次々と災いの連鎖が起きていくなかで、
アイシャは、仲間たちとともに、必死に飢餓を回避しようとするのだが……。
オアレ稲の呼び声、それに応えて飛来するもの。異郷から風が吹くとき、アイシャたちの運命は大きく動きはじめる。

月の森に、カミよ眠れ 偕成社 (2000/10/1)
月の森の蛇神を愛し一生を森で送ったホウズキノヒメ。その息子である蛇神のタヤタに愛されながらも神との契りを素直に受け入れられない娘キシメ。
神と人、自然と文明との関わり合いを描く。91年刊の再刊。