小林の戦争論の直後だろ。あの頃がちょうど若者の右傾化のはしり。
ちなみに俺はロリコンを小林として見てる。世間に自虐史観の是正を
演説し、戦後民主主義に毒された空虚な現代人にイブキ神という
価値観を充足する。

 ついでに左翼ともかぶる。武蔵野に集結するネトウヨの連中に、
ナレーションの「彼らはもういない」というのが考えさせられた。
当時、革命を訴え大学講堂で闘った団塊の世代の「彼らは今
どこにいるのだろう」。今やネトウヨも多数派か。長野に彼らが
集まったのも記憶に新しい。ちょうどあの聖火リレーの頃に
ネオランガの2期を見始めたのでタイムリーだった。

 ハセオカへのナレーションも面白い。「彼らの世代は王という
権力への抵抗感を持っている」。ハセオカは「あっちゃ
いけないんだ!」と憤る。ただ、憤ったところでは変わらない。
その王は図らずしも、彼が密かに恋心を寄せるミナミだ。
「誰もが心の中では変わらぬ日常を望んでいる」。

 まあ何にしても左右両翼への皮肉をよく込めたもんだ。
いろいろ深読みできて面白い。何にせよ、何度も見直したくなる
アニメとかってだいたい99年前後のだな。「詰め込みすぎだろ」
「ラストで破綻しとるわバカ製作者」って言いたくなるのが多いが、
本当に作りたいものを作ってたことへの裏返しなんだろうなと、
納得してる。濃度が濃いからこそ何度も見ないと消化できない、
良くも悪くも。特にネオランガはそうだ。

 たかだか24話以下しかない短くてやりたいこと詰め込みまくった
しょうもないドがつくほどのマイナーなアニメなのに、俺が好きな
アニメの第一位にランクインしてる。脚本家の作家性、
アニメーターの個性が反映されてるのもいいね。深い。

 絶賛してるけどラストはもうちょっと考えてほしかった。
もうしわけ程度に複線はあったけど、広げる風呂敷のサイズが
ちょっとばかしデカすぎた。そのあたりの目に余る部分も含めて、
俺はネオランガとゆうぴーを愛してる。もう一度言う、あいらぶゆーぴー