・ガミラスに見られる特攻精神
焼けただれた地球は確かに日本だが、敵のガミラスも実は日本であるという見方もある。
それはガミラスが戦中の日本を色濃く反映していることによる。
外見が日本人でないガミラス人に、自らを犠牲にして敵に体当たりする「特攻」を認める
場面がいくつかあるのだ。
「死を懸けても栄光を手にするのだ。これがガミラス軍人の運命だ。あきらめろ」と
シュルツが体当たりの決行を部下に告げて「デスラー総統万歳!」と叫んで死ぬ場面は
まさに日本軍の神風特攻隊。
名将ドメルが祖国の命運を賭けた戦いでミッドウェー海戦の日本軍のように、空母4隻を
失った末にヤマトの底部に貼り付いて自爆する場面もまさにそう。この特攻で死んだ
ドメルは「武士道精神の持ち主である」とも言われた。
テレビを見ていた子供たちは、戦後日本が否定した生き方にも魅力を感じて、ドメルは
敵ながら屈指の人気キャラとなった。