物語の舞台を現代ではなく大正〜昭和初期にしておいて、例えば和服姿の管理人さんが戦死した亡き夫・惣一朗さんとの間に一子もうけていて、当時の後家のしきたりを守って独身を貫き通そうとする。
でも、そこに書生の五代くんが現れて、2人との間にはいろいろな出来事があるんだけど、でも管理人さんは不治の病になって病院に入院するも結ばれる事の無く亡くなってしまい悲恋で終わるというストーリーの方が近代日本文学的で切なくて良かったんじゃないかな。

現代劇だと男女の性倫理感がチャラい部分が多くて、喜劇の部分のせいで五代くんの貞操観念とか管理人さんの心の変化・揺らぎみたいなものが薄っぺらく感じてしまう。